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切り抜き小説

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小説の一部を切り抜いてみれば、想像力がムラムラします。
神出鬼没的不定期で更新中の『胃の中に蛙』が、まさかの有料コンテンツでスタートします。といいつつ、無…
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#連載

page9 向き不向き

結婚の申し込みは受け入れられなかった。男には十分な蓄えと貧しくはない生活を維持するだけの…

ナナバン
2年前

page8 スナック「雨宿り」にて

「止まない雨はないって言うじゃない?」 ママは細いタバコに火をつけ、ゆっくりと吸ってから…

ナナバン
2年前

page6 聞き上手と話し上手

ヤモリさんがニヤニヤしながら歩いていた。100円でも拾ったのだろうか。 「やあやあ、蛙さん。…

ナナバン
2年前

page5 カレー味のカレー

「本当にいいの?」と彼女は尋ねた。僕は4つに割ったカレールゥのひとつをお玉に載せ、鍋の中…

ナナバン
2年前

page4 トマトは赤い

「トマトって赤いじゃない?」 「赤いね」 「だけどさ、私が見ているトマトの赤と、あなたが見…

ナナバン
2年前
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page3 不眠

最近よく眠れないんだと言ってヤモリさんは仕事中によく眠っている。眠れることはいいことだ。

ナナバン
2年前

page2 彼女の嫌いなもの

「肉屋のコロッケって言えばおいしそうに思う?」 そう言って彼女は、僕に別れ話を切り出した。 まったく予想外のできごとだった。その日に食べたコロッケは火傷するほど熱かった。 (小説『斜向かいの梅雨』より)

page1 夢

300円あったら何がしたい? ってイモリさんに聞かれた。夢が小さいなと思った。

ナナバン
2年前
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