嘘の銭湯/ストリップ劇場/本を出す
・先日「嘘の銭湯」というイベントに行ってきました。
会場は東京、墨田区にある「電気湯」という銭湯。
曳舟駅から徒歩5分ちょっと。東京スカイツリーからも歩くと意外に近くて楽しい。イベントの内容はいたってシンプルで、「銭湯の中にある異変を探す」というものでした。
詳しくは上記のリンク先を見てほしいのだけれど、なんと普段は営業をしているという銭湯を貸し切って運営されているのが驚き!
いわゆる、昔懐かしい「銭湯」を訪れるのも久しぶりで、レトロな風情にときめくのもさることながら、なんと男湯・女湯ともに着衣のままぐるりとめぐることができるのも楽しかったですねえ。
詳しくはネタバレになるのであまり口外しないが、
「いやいや、そんなところに?」
「これ考えて仕込むのめちゃくちゃ楽しかっただろうな、でも考えた人たぶん8徹くらいしてただろうね」
「うわ〜〜〜〜〜〜すげ〜〜〜〜〜ぞわっとした〜〜〜!!!」
などと、驚きや笑い、ちょっぴりぞくりとするような不思議な感覚を抱くことができて、すごく新鮮な体験ができました。
しかも、会場からの帰り道に目に飛び込んでくる看板や建物、あらゆる人たちの少し変わった部分が、「これも異変なんじゃないの?」と思えてくるのがおもしろいんですよね。
興味のある方はぜひとも、年明け2月にも公演があるようなので、体験してほしいところ。
そしてこの電気湯、銭湯としてめちゃくちゃレトロで雰囲気が良いので、いつか通常の営業日にも行ってみたい!
・そしてこれまた先日、ストリップ劇場に行ったんですよ。
もう、ほんとうに、仕事が立て込んでいた時期でむしゃくしゃしていて、「ここではないどこか」へ行きたいという一心からふらふらと彷徨っていたところ、渋谷にある某ストリップ劇場の情報が飛び込んできたんですね。
その情報を知って、ああもう、これはいくしかねえな!と思いたち、勢いに任せて一人で飛び込んできたのだけれど、結論から言うと、めちゃくちゃ面白かった。
実際に観にいく前は「裸で踊るだけじゃん?」としか考えが及ばなかったんだけれど、いざ足を運んでみると、それだけじゃないんですなあ、これが。
吊るされたリングを使って巧みに舞う踊り子もいれば、思いっきりギャグ路線に振り切った踊り子もいて、さらには幕間のつなぎにフィンガーダンスをやってみたり、演劇っぽいことをやってみたりする子もいて……。
でもって、なによりも観客がおもろいんですよね。
むすっとした顔して腕組みしてたおっさんも、女の子が目の前で踊るとにっこり笑っちゃうし、ずっと文庫本読んでると思いきや、推しの踊り子が出てきた瞬間に手拍子の達人になり、最終的にペンライト芸まで見せるお兄ちゃんもいるし……。スーツ着たこわもてのおっさんたちも、みんなふやけた赤ちゃんみたいになっちゃうのが、本当におもしろかった。
ステージの前には円形の回転台があって、そこに裸を晒しながらポーズを決める姿とその表情が、とてつもなくかっこよくて素晴らしかった。
あえて名前はぼかしておりますが、渋谷の劇場、初心者のストリップ観劇デビューとしてはおすすめです。
女性の目から見ても、というか、女性の目からこそ、見ると純粋なエンタメとしておもしろいと思うんですよね。
そしてこれはぜひ、ストリップ劇場をテーマに小説を書いてみたい!と思い立って、帰り道から早速構想を膨らませたのでした。
・さて。年明け、「もじのイチ」というイベントに出ます。
ヘッダーに設定したのがカバーのデザインですね。
かわいくていいかんじ!
元々は3本ほどの短編小説を書いて書籍化する予定だったんですが、ストリップ劇場の話があまりにもふくらみすぎたので、それに絞って1作を小説にしちゃったのでした。
元会社員の女性が、ひょんなことからストリップ劇場で踊り子として働き始める話。
内容としてはたったそれだけなんですが、笑いも涙もすべて詰め込んだ、おもしろい1冊になったと自負しております。
また、今回は挿絵にも初めて挑戦してみました。
全部で7点かな。これまた作品にあったいいかんじのイラストを描き下ろしたので、ぜひともお手に取って楽しんでいただきたいです。
年明け1月5日に浜松町のイベントで頒布しますが、通販も予定しているのでそちらもぜひご利用くださいな!