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邦画のアクション映画を見てみた~『ザ・ファブル』&『ダイナー』レビュー~

 映画ファンあるあるに”洋画しか見ない”というのがあると思います。私も全くその通りで、邦画はほとんど見ません。理由としてはあんまりそそられないからという感じです。そんな中、洋画ファンあるあるには”邦画も見ろと言われる”というのもあると思います。なので今回は邦画のアクションを見てみました。選んだ作品は岡田准一主演の「ザ・ファブル」と蜷川実花が監督を務めた玉城ティナ主演の「ダイナー」。両方とも予告で何となく、気になったのとアマプラでアクション映画として出てきたので選びました。(邦画のアクション映画はるろうに剣心ぐらいしか見たことがない&知らなかったのですが、近年は日本もアクション映画を多く製作しているようですね。)

では早速感想です!

まず簡単にこの二つを評価すると、

★ファブル - 5点 / 10点中
★ダイナー - 1点 / 10点中

って感じでした。では以下、ネタバレありで詳しくレビューしていきます!




まず、『ザ・ファブル』  - 5点 / 10点中

 結構面白かったです!予告の出来がすごく良かったのでまあまあ期待しながらもどうせ邦画だろっておもってたら、意外と楽しめました。
★良かった点は、①演技②アクションですね。

①演技
 事前知識としては、岡田准一と山本美月が出演していることしか知らなかったのですが、この作品はとにかく柳楽優弥、そして彼が演じる小島がよかったです!!正直言って小島は登場したときはただのヤクザで記憶にも残りにくかったのですが、最後のごみ処理場でただつかまって叫んでるだけの役なのにすごく魅力的なキャラクターになってました。何故かはわかりませんが、たぶん柳楽優弥の演技力のおかげでしょう!!ほかにも安田顕と木村文乃も憎めないようなキャラクターを作っていました!(正直この二人はいらないキャラな気がしましたけど。)

②アクション
 洋画などで活躍されてる方も参加しているだけあってアクションはかなり良かったです!アクションのレベルは全体的にかなり高かったと感じます。特に、ごみ処理施設に入るときに岡田准一ことファブルがくるくるまわるのは単純にすげーと思いました。


次いで
★悪かった点は、①ストーリー、②演出、③キャラクター、④設定、この四点ですね。

①ストーリー
 
いやまず本当にストーリーがない。マジでない。だから印象に残らない。オチもないから終わり方も、えっ終わったんだけどって感じ。見た直後はアクションがよかったので満足感があったのですが、少し経つと虚無って感じがします。

②演出
 演出に関しては良い点半分、悪い点半分という感じです。はじめの方でどうやって敵を倒すのかとか倒す順番とかが白いテロップ?で上手く説明されていたのに後半は全くなし。あれを最後までやってたらもっとよかったのになあ。あと色んな曲を使うのは良かったけど、やっぱり生かしきれてないというか。車の発車シーンのとこも、曲がかかって「おお」と思ったのですが走り去っていく車を固定カメラで映すだけ、、、かなりもったいないシーンでした。

③キャラクター
 
キャラクターが多く、「こいついらなくね?」っていうキャラが多かった気がします。というか極論、ストーリーがほぼないからほとんどのキャラがいりません。柳楽演じる小島でさえ、出所したばかりの設定いらなくない?と感じました。またキャラクターが多くて勢力図とかもはあまり理解できなかったし、ほとんどのキャラの名前も覚えられませんでした。

④設定
 設定が甘い甘い。関西弁使う使わないとか、殺さないはずなのに拳銃は持っていくところとか。あと山本美月は怪しい仕事はしないとか言ってたのに過去にアヤシイ事務所でのグラビア経験あり、とか。水着姿を撮影する仕事はヤバい仕事ではないのでしょうか??謎ですね……。


まあこんなところが悪かった4点です。アクション映画なんだからアクションやってればいいっていう雰囲気が映画から漂ってきたのはかなり残念でした。でもやっぱりアクションがよかった、それにプラスして柳楽優弥の演技で計5点、というのが私個人の評価ですね。あと、洋画と違って尺が100分程度と短めなのでサクッとみられたのもかなり良かったと思います。以上がザ・ファブルを見た感想です。

では次に『ダイナー』のレビューをしていこうと思います。 


『ダイナー』 - 1点 / 10点中

 残念ながらこっちはかなりきつかった。ほんとにみるのがきつかった…。
まあとりあえず、良かった点から。
★良かった点は一応①ビジュアル②演出です。一応とつけたのは良かった部分もあったし、悪かった部分もあったからです。

ビジュアル
 蜷川実花が監督をやっているだけあって舞台美術も衣装も派手派手の派手。かなり好みが分かれそうですが建物の内装はかなり私の好みでした。キャラクターもほとんどのキャラが違和感もなく、そこまでコスプレ感も出てないのはすごいと感じました。玉城ティナと土屋アンナはよくあの衣装を着こなしたな!!!

②演出
 
演劇でカナコのこれまでの人生を表すというのはびっくりしました。不思議な世界観へ引きこむという、物語のつかみとしての役割はしっかり担っていて良かったのではないかと感じます。


絞りだしてほめるとしたらこの2点です。次は大大問題の悪かった点。
★①ストーリー②キャラクター③演技④カメラワーク、⑤制作統括?、とりあえずざっくり言うとこの5つ。

①ストーリー
 これはファブルと同様でストーリーがほぼない、以上。

②キャラクター
 これもファブルと同じで無駄なキャラが多すぎる!武田真治とか本郷奏多とか窪田正孝とか、謎に出てきて謎の言動&行動して、謎に物語から退出してったのヒドすぎるでしょ!!!博士とかなんもしてない…。

③演技
 これがこの映画最大の汚点。玉城ティナの演技がヒドイ!!!!視聴開始5分くらいでみるのがつらくなりました。正直言うと藤原竜也も結構違和感がしました。多分、演じたボンベロがクールっぽい役だから合わなかったからかなと感じます。あ、窪田君の演技は良かったと思います。

④カメラワーク
 カメラワークそのものには良いとか悪いとかはないと思うんです。でも合う合わないというのがある。この作品はかなりカメラワークが物語の雰囲気に合っていなかったと思います。アクションシーンが見にくすぎたのは置いといて、全体的にカメラワークがドキュメンタリーっぽかったです。全体の雰囲気が浮世離れしているのにカメラワークのせいで妙に現実みたいで、かなり作品の雰囲気を損なっていたと感じました。

⑤制作統括
 何といっていいか分からないのですが、全体的にちぐはぐな感じでした。ビジュアル面はまあ統一感があったのですが、特にキャストの演技がバラバラに感じました。窪田正孝だけでなく本郷奏多の演技も迫力があったと思うのですが、キャスト同士の演技が噛み合ってないというかリズム感が悪いというか、そんなこんなであまり魅力を感じられませんでした。音楽も同様です。「家路」が使われていましたが、うまく作品の取り込むことができず、かなり浮いていたように感じます。そして何よりセリフ!ビジュアルが派手で中二を思わせるものなのにセリフが全然かっこよくない。ああいう見た目なら中身もそれに合わせてポエムっぽいセリフを言わせないとただのピエロですよ!!!というわけでビジュアル、演技、演出、音楽がそれぞれ別の方向を向いていたように感じました。


以上がダイナーの悪い点でした。もっと言いたいことはありますが、ただ叩きたいだけになっていきそうなので割愛します。でもここまで観るのがつらくなる映画は初めてでした。アクションはいいかなと思ったのにとにかく見にくいし、ビジュアルもだんだクドく感じてくるし。まあ見始めてすぐは面白そう!と感じたため総合評価は1点としました。


というわけで『ザ・ファブル』、『ダイナー』のレビューをしました。普段は洋画ばかりみているため邦画作品を見て新鮮な気分でした。他の邦画アクション映画も見てみようかなと思います。

長くなりましたが読んでいただきありがとうございました。

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