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【編集部コラム】なぜ神宮球場は、人を惹きつけるのか?
銀座線外苑前駅から徒歩5分。アクセス抜群、都会のど真ん中にある神宮球場。プロ野球公式戦開催日でさえ、東京ドームや横浜スタジアムとは違う牧歌的な雰囲気が流れています。
私が初めて神宮に行ったのは、高校1年の時。友達がテレビの野球中継のチケットプレゼントを当てたからだったと記憶しています。ドキドキしながら大人の中に混ざる感覚もあり、でも「ここならいても大丈夫だな」という安心感もあり、その後高校の帰りに何度も通いました(本当は校則で寄り道禁止だった気がしますが)。
大人になってから数回の転職を経て、たまたま神宮球場から徒歩10分以内の会社で働くことになった時は「よっしゃ!」と思ったものです。よほどの人気カードや開幕戦、最終戦でない限りふらっと行っても入れるので、「野球見に行ってみたい」という同僚を何人も引き連れ、「居酒屋神宮球場」と称して野球の応援半分、ビール目的半分で通っていたこともあります。
今回、ライターの長田昭二さんが神宮球場の歴史を紐解きつつ、半世紀にわたる球場との縁、そして愛を記事で綴ってくれました。神宮外苑にはゴルフ練習場がありましたが、かつては本球場も打ちっぱなしの場として使われていたと知りびっくり仰天。ヤクルトスワローズでプレーした八重樫幸雄さん、荒木大輔さんもさまざまなエピソードを語ってくれていて、「不満はあるけれど神宮球場が好き」と口を揃える、その気持ちはなんだかわかる気がします。
本文の中にこんな一節があります。
大好きな神宮球場の中でも特に筆者が愛する場所がある。それは球場建物からスタンドに出る「入口」。スタンドに「出る」のに「入口」とは妙な話だが、そういう名称だから仕方ない。この「入口」をかなり大げさに解釈するなら、「夢の世界への入口」と考えると納得できるのかもしれない。
暗い建物の中からこの「入口」を出た瞬間、そこが都心のど真ん中であることが信じられない広大なグラウンドを、6基の照明塔が煌々と照らし出している。球場自体が古く、建物内部が殺風景なこともあり、この「スタンドに出たときのまばゆさ」は劇的に感じられる。初めてナイトゲームを観に行った人の多くがここで感動する。その様子を見て、連れて行った者(筆者)は、自分の手柄のように自慢するのだ。
ここにはもう、100%共感しかありません。神宮に行ったことがある人も、まだ行ったことがない人も、ぜひこの記事を読んで今シーズン神宮に行ってほしいなと思います。私も早速チケットを取って、観戦を楽しみに待っています。
(写真・松園多聞、文・藤井みさ/NumberPREMIER)