【編集長コラム】大谷翔平が語った「OPSの目安」
通訳を解雇された水原一平氏が起こした一件には、皆さんびっくりされたかと思います。大谷翔平選手を長く取材している私たちNumber編集部にとっても寝耳に水のことで、本当に驚きました。
現在発売中の1094・1095号には大谷選手の1万字におよぶロングインタビューを掲載していますが、これは開幕前に取材をしたもの。もし開幕後に取材日時を設定していたら、あの騒動が起きていてインタビューどころではなくなっていたでしょう。
大谷選手のインタビューは毎回、彼の独特な〝感覚〟が感じられて面白いのですが、今回もそれがありました。
メジャーリーグ(MLB)では打者の指標としてOPS(出塁率と長打率を足したもの)が割と重視されています。基準としては「.7667 - .8333」で「良い」、「.8334 - .8999」で「非常に良い」、「.900」を超えると「素晴らしい」とされます。
昨年のMLBの平均は「.731」ですが、大谷選手は「1.066」と素晴らしい、というよりとんでもない数字を残しています(数字はこちらで確認できます)。
ちなみに日本のプロ野球ではセ・リーグでは岡本和真選手(巨人)の「0.958」、パ・リーグでは近藤健介選手(ソフトバンク)の「0.959」がそれぞれのリーグでトップでした。
そんなOPSですが、大谷選手はインタビューのなかで今シーズンの自分の数字を「よくて●●●●とか●●●●……やっぱり●●●●を超えるのは難しいですよ」と極めて具体的に予想しているのです(記事では●●●●に数字が入っています)。
「そんなに具体的に開幕前から分かるものなのだろうか?」と思ってしまいますが、大谷選手ほどのレベルになれば、感覚的に把握できるものなのでしょうね。
ぜひ記事を読んで、大谷選手ならではの言葉の数々を味わっていただければと思います。
(写真・鈴木七絵、文・中村毅/Number編集長)