正真正銘、2度と経験できない、4本抜歯親知らずレポ

親知らずもうみなさん生えてますか？
21歳にして、4本とも頭が出てきて、内2本は真横に生えてきたので、先日、一気に4本抜きました。
こんなにも、人類は日々進化しているのに、トンカチとかペンチとかで力づくで抜くしかないのどうかしてる。それを目の前で見てるの怖いし、せめてもの文明の利器を使いたいと思って全身麻酔での抜歯にしました。
歯科医大生の友人へ。未来のためにどうか穏便な親知らずの抜歯法を編み出してください。

3泊4日の入院しました。1日目は軽い診察と麻酔の説明、2日目に手術、3日目安静期間で、4日目朝に帰宅というスケジュールでした。
よっぽど暇だったのか、レポが残っていたのでよかったら読んでください( ◠‿◠ )
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10月2日(木)
手術の日。
本日2番目の手術ということで12:30予定だったけど、急遽前の人がキャンセルになって、10:00ごろスタートになった。

のんきに朝ごはん食べてる時に言われたので、心の準備ができていない。
全身麻酔をかけるので、お水は術後3h、ごはんはあしたの朝まで食べられない。本当に生きていけるのか？まあでもやるしかないよなと思いながら最後にごくごく飲んだ。

9:00〜点滴。
血管が細いみたいでルートが取れず、左手首の骨あたりから。激痛。頑張ってしばらく耐えていたけど、痛すぎます……とナースコールした。
もうすでに喉が渇いているが飲めないし心なしかお腹もすいてきた。不安だ。
そうこうしているうちに、時間になってしまったので、このまま手術室まで看護師さんと一緒に歩いて移動した。

10:15〜
ドラマみたいな、まさに手術室。さすがにここまで来て緊張してきたけど、周りが終始和やかすぎるくらい和やか。
たまたまうさぎの靴下履いてたら、看護師さんに靴下かわいい〜と褒められた。担当の口腔外科の先生も、やっちゃいましょう！っと元気印。麻酔科医の先生は、菩薩。バランスの取れたメンバーである。なんか気が抜けて平常心になってきた。明るく接してくれてありがとうございます。
台に乗って固定されたあと、靴下、手術着などを脱がしてもらって重みのある布みたいの被せてもらった。あったかい。
麻酔科医の先生が、眠くなる声で一言。点滴から麻酔入れていきますからね〜。30秒ぐらい経つと眠くなりますとのこと。
点滴痛いんです(まだ言う) って言ったら結局手術中に別のルートを探して刺し直してくれることになりました…。すみません…。
初めての全身麻酔……！ワクワク。
点滴と一緒に、麻酔ガスが溶けた酸素も吸入。
コンサート前の煙が充満した会場の、匂いを濃くした感じ。コーンスターチの甘い匂い。

秒で昏睡はしなかったけど、だんだん声が遠くなっていって何言ってるかわからなくなっていった。目の前の景色はぐにゃぐにゃしていって、個人的には授業中の寝落ち寸前と変わらない。照明のキラキラが歪んでいったのがなんか綺麗だなと思った記憶。

おわりましたよー、頑張りましたねといわれて気づいたら手術室で手術終わってた。目覚めの感覚は、寝落ちから起こされた感じですっきりはしない。そして喉と鼻が強烈に痛いー。
自分で呼吸を再開して、混乱してしまったのかめちゃくちゃ咳き込んでしまったのも本当に苦しくて涙が出ました。

12:15〜
何にもできないのでストレッチャーで運んでもらい自分の部屋に帰ってきた。副作用で少し熱あったっぽい。暑いのか寒いのか分からなかったけど汗かいてた。
こっからガーゼ噛んで止血&安静タイム。
この時間が一番辛かった（ ;  ; ）

途中で母親がお見舞いにきた。親知らず抜歯の全身麻酔で事故があったのは私も知っていたが、私よりもナイーブになっていたのは母親だ。手術日までに「やっぱやめてもいいよ？」と3回くらいは聞かれた。
顔真っ青だよ大丈夫？と心配されながら足をさすってもらう。生きててよかったとホッとする母親を見て安心してまた涙が出た。
ここで、全身麻酔、手術はそれなりにリスキーなことだと改めて実感し、今更、舐めてかかってはいけないものだと思った。

ガーゼを細長く丸めて噛み続け、真っ赤になったら交換。4本抜いてるので、左右にガーゼを突っ込む。口からガーゼを垂らしている様はまるでセイウチだ。息もしづらいし、血の味がするし気持ち悪い…
そして虚無タイムすぎる。17:00くらいだと思ってスマホ見たらぜんぜん15:30だった。

16:00〜
口腔外科の先生が来て検診。夜までかかるかもね〜でも麻痺も出てないし問題ないよと言って、検体の歯たちを置いて帰って行った。
なんかフランクだな。そして絶望。もう止血やめたい。唾液と混じっているから実際はそこまでじゃないけど量出ているように見える。血染めガーゼのビジュアルはなかなかにショッキングだった。
だんだんと窓の外が暗くなってきて、夜になって。結局、だいたい止血できたのは21:00ごろだった。
計40枚以上は使ったんじゃないだろうか、一生血が止まらないのではないかと思った。

21:00〜
止血途中もちょくちょく感じていたけど、空腹がピークに。胃が空っぽでぐーぐーいっている。血の味しすぎて食欲はあまりない。夕方ごろに飲めるようになったお水も血の味。げー。でもしみなくてよかった！冷たくてちょっと気持ちが良くなる。
あと顎全体に響いてくる鈍い痛みと頭痛がでてきた。ちょっと腫れる。
途中で、看護師の方の夜勤の担当交代もあった。呼びすぎて何も言わなくてもガーゼと鎮痛剤(4hごと)を持ってきてくださる、素晴らしい看護師さん。めちゃめちゃ気さくで、近所のお兄ちゃんみたいな気の良さもありがたかった。

痛くてあまり寝られないので、好きなドラマをみようと思ったが、情報処理に思った以上に体力が必要でしんどい。
結局、星野源ANNと佐久間宣行のANN0を聴くことにした。普段から聴いているので聞き馴染みがあり、すっと耳に入ってきて落ち着く。特に佐久間さんの娘とのお散歩エピソードは傑作で、なんか癒されたし、ラジオ職人のメールも面白すぎ。みんなの距離が近く感じるラジオはつくづくいいものだと思った。ひとり寂しく夜を超える入院にもってこい。友達におすすめされたけみおのPodcastも聞いてその日は寝落ちした……

10月3日(金)
7:00〜
痛くて起床。顔が重いー。スマホで確認してみたら、下半分が腫れてて輪郭が丸くなっていた。

7:30〜
まちにまったごはん！！液体かと思ったら、お粥以外普通の朝ごはんだった。嬉しい。正直何食べてもおいしかった。
厚焼き卵とみそ汁と含め煮。
厚焼き卵出てきたのはちょっとびっくり。そんな口開かないけど食べれるか？と思ったけど1/16くらいに箸で切って食べたらいけた。甘くて美味しい。
みそ汁の塩分は濃いめで最高。
いきなり普通のご飯でてくるのスパルタだなとは思ったけど、なんでも食べれるし食べていいんだと思えて逆によかったかもしれない。

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◯全部終わっての感想
・もう抜歯は2度としなくてすむし虫歯リスクも減ったと思うと楽かも。でももう一回やれと言われたらやりたくない。
就職したら地味に抜歯で休み取ったりご飯気をつけたりするのも大変だろうから、このタイミングで全部終わったのは正解だったと思う✅

・全身麻酔を経験できて面白かった。

・1週間ぐらい経ったら、顔に黄色いあざが浮かび上がってきた。完全に消えたのは2週間ぐらい経ってから。マスク生活してたら問題ない。

・腫れも2週間くらい？で完全に引いた。1週間ぐらいから、個人的には落ち着いたと思っていたけど、目が慣れてしまっていただけで、周りの人からみたらちょっと残ってたみたい。プクってしてて可愛いといわれた。みんな優しい。

・入院終わってからは全然ごはん食べられるけど無理して固いものとかは食べない方がいい。退院3日後にタコライス食べてたら一回再出血して焦った。
不安をできるだけ減らして意識的にでもポジティブでいた方が良いが、かなり大変なことをしているのは事実なので、慎重に安静に過ごすことをおすすめ

・食べれないからと言って特に痩せない。私の場合、ちょこちょこお茶漬けとかプリンとか食べてたから、普段よりも食べてたレベル。