シカ
鹿といえば奈良の鹿を真っ先に思い浮かべる。
神の使いとして崇められ、その地位は人間よりも上とか。そのため公園内ではお鹿様なのである。
奈良に行けば嫌になるくらい目につく鹿も自然の中で遭遇するとテンションが上がるものだ。
子どものころ山で遭遇した時はそれはもう大喜びだったのを今でも覚えている。
かつてはレアな印象が強かった鹿も近頃は山に入れば必ずと言っていいほど遭遇する。
鹿は増えているのである。
兵庫県はイノシシで有名で、どちらかと言うと鹿は少なかったと聞く。
その兵庫県に京都府から鹿が侵入し、徐々に勢力を拡大しているとのこと。
彼らの厄介な点は新芽や樹皮を食すこと。
農業や林業への被害は計り知れない。
このようになってしまったのも天敵となるオオカミがいなくなったからだとか過度な保護が原因だととか言われているが、いずれにせよ、私たち人間に責任があるのだ。
それではどうしたら良いのか。
増えた分を私たちが食べればよいのだ。
食べるただそれだけ。
猟期があり家畜のように安定供給はされないし、価格も安くはならないが、世間一般に浸透し、定期的に狩られるようになれば鹿の量もコントロールされるのだろう。
ただ駆除するのではなく食することが、自然を保護するために私たちができることなのだと思う。
確かに食用に飼育された家畜の方が絶対に美味しいのだが、今後豊かな自然や第一次産業を守るためにも積極的に食べていきたいと私は思う。
赤身のイメージの強いシカも本来はしっかりと脂身があり、店頭に並ぶ前に処理されてるのだが、この脂身も意外と美味しい。
ちなみに、奈良の鹿はセーフティゾーンから抜け出すと駆除されるとか…
鹿も生きるの大変だな。