不帰嶮〜白馬岳
8月1日~2日にかけて、北アルプスの白馬岳に行ってきました。
コースは白馬八方から唐松岳に登り、不帰嶮(かえらずのけん)を越えて白馬岳頂上宿舎のテント場で一泊。翌日は白馬岳から白馬大池を経由して蓮華温泉に下山する行程。
まずは金曜夜にバスタ新宿へ。例年は争奪戦になる上高地・白馬・扇沢方面への夜行バスも今シーズンは(連休以外)予約が取りやすかったです。
ゴンドラリフトで標高1800mくらいの八方池山荘まで上がります。山岳保険のJRO会員証を見せたら少し運賃が安くなりました。往復運賃が割引されるサービスはよく見かけるのですが、ここは片道にも適用されたので縦走する身としてはありがたかった。
まずは唐松岳を目指して登山開始。写真は顔に見える(見せてる)八方ケルン。ケルンとはルートの目印になる石積みの事で、特に濃霧や積雪時に役立ちます。唐松岳は北アルプスの中では積雪期でも比較的登りやすく、冬場でも多くの一般登山者が訪れるので大きめのケルンがいくつか設置されています。
奥に見えるギザギザが今回目指す不帰嶮(不帰キレット)。この時間はまだ雲も少なく青空が見えていました。
2時間くらいで唐松岳に到着。晴れていればこの奥にドーンと剱岳が見えます。少し休憩してからキレットへ向かいます。ちなみにツイッターでフォローしてる人も同じ日にここに来ていた事が後ほど判明しました。tozankaリストが充実します。
ん?本当は3〜2〜1と進むはずなのですがいきなり2峰に着きました。他のブログでも3峰を知らずに通っていた記述があったので目印がないかピークを通らないコースになっているのだと思います。
ガスも濃くなってきたので黙々とキレットを通過していきます。不帰嶮は穂高の大キレット、鹿島槍五竜の八峰キレットと並ぶ三大キレットのひとつですが、地図の表記がその中で唯一破線ルート(難ルート)になっています。ただ、難易度が大きく違う印象は受けませんでした。
無事キレットを通過したあたりでライチョウに遭遇。今シーズンはライチョウを見かける機会が多かったです。熊の出没情報も多かったので、新型ウィルスの影響により春から初夏にかけてほとんど人が山に入らなかったために動物たちはのびのび暮らせていたのかもしれません。
天狗の大下りという急登を登って天狗山荘に到着。
初めて訪れる山小屋なので記念にタオルを購入しました。山の記念品はバッジか手ぬぐいを買う事が多いです。
逆方向から来ていた場合はここのテント場で泊まりたかったのですが、まだ時間も早いので柿の種を食べて先に進みます。ポリポリ。
白馬三山のひとつ白馬鑓ケ岳に到着このあたりは2回目ですが以前来たのが大分前なので記憶も朧げ。思っていたよりアップダウンが厳しかったです。ハァハァ。
そんなこんなで白馬岳頂上宿舎のキャンプ場に到着。
今シーズン山小屋宿泊は基本的に完全予約制、テント場も場所によっては予約制になっています。ここも予約制だったので数日前に電話予約をしておきました。ただ受付の時に予約と照会等はしていませんでした。
夕ご飯は蒙古タンメン旨辛飯とフリーズドライの味噌汁。水が無料のキャンプ場では辛いものも食べられます。
カラフルなテントが並ぶキャンプ場と頂上直下の白馬山荘。日暮れや夜明け前後の時間に山の高い場所にいられるのが泊まり登山の醍醐味だと僕は思います。
翌日は夜明け前の3:40スタート。ここは白馬岳頂上ですがまだ真っ暗だし標識も風化して無くなっているのでどこだか分かりません。
三国境あたりで薄明るくなってきました。
今年度はここから北に進んだ朝日小屋が休業なので注意書きがたくさん。
今年こそは白馬から山伝いに日本海へと至る栂海新道を歩こうと思っていたのですが、朝日小屋の休業と栂海新道の一部崩落により来年以降に持ち越しになりました。
山は逃げないかもしれないけれど土砂崩れや噴火等による通行不可、バスや電車の公共交通機関の廃線、自分自身の怪我や老化、そして今回のようなウィルス禍まで何があるか分かりませんので、行ける時に行っておいた方が良いと考えています。
小蓮華山手前あたりでご来光。この下の白馬大池山荘に泊まっていたと思われる人たちでなかなか賑わっていました。
白馬大池に到着。今回の山行では唐松〜白馬鑓間と、ここから蓮華温泉までが初めて通る道でした。今シーズンは北アルプスの通った事のなかった道を結構繋げられたので良かったです。
大池から1時間半ほど下って蓮華温泉に到着。お疲れ様でした。
9月の連休にこのエリアでの遭難事件がニュースになっていたので耳にした方も多いかも(無事発見生存)
少し早かったのでまだ日帰り入浴がはじまっていませんでしたが、営業時間内であれば施設内の内湯と複数ある野天風呂に浸かる事ができます。
始発バスに揺られること1時間半で糸魚川駅に到着。北陸新幹線で上野まで帰ってから近くの銭湯で入浴後帰宅しました。
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