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くるぶしえらの えらのキクラゲの しわに留まる埃は 根を張って湿気を探す 切り株ならぶ道の …
おばあさんは毛布をかけてあげたかった 庭に雪が積もっている まだまだ降りそうな夜だ 長男の…
良い詩がひとつ 書けた気がしたんだけど 夢だったみたい 夢の中で書いてたみたい どんな詩だっ…
居間の座卓の下から アンコウが覗いている ちょうど足の大きさの 私に履けそうなアンコウが二…
伸びた爪を透かして遊ぶ 小さなあかりに透かして遊ぶ 表から見るつるつるの縦じまは 裏から見…
日々に削がれて 肩のあたりが尖っている 痩せたビルみたい かくかくして ひょろっちいの 今に…
繁忙の季節は 割り算されたひとが 海底の方まで混み合っている オールはありますか 必要なのです 引き上げるためのクレーンも 暗礁でなんとも曖昧だが ねぐせのくせを見るに それはどうも私のようなので 天井からん、と 柑橘の皮を握ってやると 暗い海にすき間をあくようだ
ばかになった夕陽が 窓のかぎを壊し 漆喰のような油絵の花に べたべた母印をやる 人が帰って…
カーテンの裏で空が遅い 薄暗い午前のあかりが今日はなんだか もっともっと遅い 病院に行く日…