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10歳で前十字靭帯損傷#2〜病名がつくまで

息子がサッカーの試合で膝を負傷した時の記録を残しておこうと思います。子供の前十字靭帯損傷は珍しいと主治医もおっしゃっていたので、もし同じ症状でお困りの方の参考になると幸いです。

今回は負傷した翌日、病院で過ごした一日について残しておきます。

病院選び、どこにしようか悩んだ結果、フットサル日本代表のチームドクターとしても従事経験のある先生のところに行きました。後から聞いたのですが、レントゲンだけでなく超音波で患部をしっかりと診てくれるとの事で近所でも評判が良いとの事でした。

まずはヒアリングと簡単な触診。歩ける?と聞かれて無理だったので車椅子が準備されました。初車椅子かつオオゴト感が満載で顔がこわばる息子、車椅子のままレントゲン室に消えていきました。

骨はきれいでした。この世代の子は骨に成長線というものがあるのですが、それがまたきれいに写っていて、美しい…と見惚れてしまいました。のちにこの成長線が厄介ものだということになるとは。

骨には異常がないので、中見てみましょうと超音波を当ててみました。

「超音波は硬いところが白く見えます。彼の膝には黒い層が出来てますよね。これ、血液です。この血液の量が20ml?(うまく聞き取れず)以上あると靱帯が損傷してる可能性が高いです。」

と徐ろにシリンジを取り出し、膝に針を刺して抜きはじめました。見てるだけで意識がフワフワしてきます。息子も痛みで天井を見上げてハアハア言ってました。よく頑張りました。

最終的に30mlのシリンジ2本分抜きました。パンパンだった膝も、すっきりして膝のお皿がくっきりと見えるようになりました。

そして、先生から手渡されたのが「小児ACL損傷の治療」という書類です。もうここからアドレナリン出まくり、心臓もドキドキで、頭が真っ白になり理解力半分ぐらいで聞きました。

息子はACL(前十字靭帯)を損傷した可能性が高いこと。もしそうだとすると自然治癒は不可能。手術しか治療法がなく、成長中の子供には手術できないということでした。それもMRIの画像で確実になるので、検査専門の病院にその足で出向きました。

MRIはメディカルスキャンさんにお世話になりました。MRI撮影には20分もかかると聞いて、息子耐えられるのだらうか…と不安になるも、本人はいたって平気そう。寝てればいいんでしょーと呑気です。心配をよそに20分もかからなかったかな?10分ほどで出てきました。意外とあっけなかったです。

画像の準備ができたらまた元の整形外科にとんぼ返りです。そして運命の時が…

「前十字靭帯のテンションがなくなって、波打ってますね。これ、損傷した証です。」

あと1週間ほどで痛みも無くなって普通に歩けるようになります。ただしその後、スポーツはダメです。膝崩れが起きて、半月板や軟骨を傷つけたり、反対側の靭帯を痛めることになるかもしれない。

サッカー、ラグビー、バレーボールはもちろんのこと、縄跳びもダメですとのことなので、体育ほとんど見学ってことですね…。

さらに成長が止まって、骨の成長線が閉じて、手術すればまたスポーツできるようになるとのこと。なんと、あのきれいな成長線が邪魔して手術ができないとは…。

今まであっけらかんとしていた息子も、ことの重大さに気がついたようで病院の待合室で泣き崩れました。その時はどんな言葉も薄っぺらい気がして、ただ肩を抱いて寄り添うことしかできませんでした。


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