かってにももたろう 魔法の杖編
昔々あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。
おじいさんは毎日山へしばかりに行き、おばあさんは川へ洗濯に行きました。
ある日、おばあさんが川で洗濯をしていると、光り輝く魔法の杖が岸辺に打ち上げられていました。おばあさんはその杖を持ち上げると、突然、美しい妖精が現れました。
妖精は言いました。「その杖は失われた魔法の杖です。正しい心を持つ者の手に渡ることで、その力を解放することができます。」
おばあさんはおじいさんと相談し、杖を試すことになりました。おじいさんは「村の中心に美しい花畑を!」と願いました。すると、瞬く間に色とりどりの花畑が広がりました。
次におばあさんは「村の子供たちが元気に、健康に育つように」と願いました。すると、空から光が降り注ぎ、子供たちの頬は更に赤く、元気に遊ぶ姿が増えました。
しかし、その魔法の力は一日だけで、次の日にはすべてが元の姿に戻りました。だけど、その一日の奇跡は村人たちの心に深い印象を残し、村は以前よりも明るく、暖かい場所となりました。
おじいさんとおばあさんは、魔法の杖を大切に保管し、妖精に感謝の気持ちを伝えました。そして、その話は今も昔も、人々の心に希望と喜びを運んでいます。