サマーミューザ2020: NHK交響楽団
2020年7月25日(土) 16:00- ミューザー川崎シンフォニーホール
NHK交響楽団は2020-20201年シーズンの定期会員募集をやめた。NHK交響楽団のHPには「1927年の第1回公演以来、戦時中も続けてきた定期公演を休止せざるを得ないことは、私どもにとって苦渋の決断です。定期公演の開催を心待ちにしてくださっていたみなさまのご期待に沿えず、大変申し訳ございませんが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。」とある。これを読むと涙が出る。
私たちは過去に様々な感染症と戦ってきた。そして克服してきた。おそらく、新型コロナもやがて克服するのだろう。そして、過去の私たちもその当時は今と同じ気持ちで過ごしたのだろう。でも、きっといつかは、2019年までと同じように「楽しめる」時が来るはず。
さてさて、コンサートに話の話を始めよう。今日は広上淳一指揮、グリーグ「ホルベアの時代より」とベートーヴェン 交響曲第8番。グリーグは聴いたことないなぁ…そして、メインがベト8と言うのも、時短演奏会の流れ。
そして、コンサートの前に「プレコンサート」として室内楽コンサートが。冒頭、ヴァイオリンの森田さんがあいさつ。3月以降、聴衆を前に演奏するのが初めてなのだそう。以前、TVで色々なオーケストラの楽員が自宅で演奏している様子を放映していたが、本当に大変なのだと思う。室内楽コンサートはロッシーニの弦楽のためのソナタ第1番。第1、第2ヴァイオリン、チェロ、コントラバス。あれっ?ヴィオラが無いんだ!こんな構成の曲が楽しめてしまうのも、コンサートの醍醐味。だって、自分で選んでたら広がりがない。
初の「ホルベアの時代より」を聴く。リズミカルな弦は元気が出るし、しっとりした主題は落ち着く。そして、久々に見る広上さんの指揮はやはり楽し。そして、チェロの皆さんはマスクしてる!?(広上さんはもちろんノーマスクだけど、オケメンバーとはしっかりソーシャルディスタンス)
そして、短い「メイン」のベト8。演奏は一流。そして、めちゃくちゃソーシャルディスタンス!ベト8ぐらいだと何とかなるのかな?マーラーとかどうするんだろう?などと考えている。そして、演奏中の様子がアップになるのだが、マスクせずに演奏されている方も譜面台とかにマスクが掛かってたりと、演奏以外の部分に目が行く(耳は演奏を聴いてますよ!)
NHK交響楽団は国内の常設オーケストラの中ではNo.1。こう言った演奏会でも決して手を抜かず、ちゃんと麻呂さん(コンマスの篠崎さん)を出してきた。2020-2021年度の定期は無くなったけど、同じ頻度で新たなコンサートを企画中の様なので、期待したいと思う。