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世界陸上:田中希実選手の5000m予選の走りがかっこよすぎた

日本時間2時ごろから、世界陸上ブダペスト女子5000mの予選でした。
日本長距離界のエース、田中希実選手を応援するためにリアルタイムで観戦しました。(今週毎日3時半すぎに寝ている)

田中選手は、先日の女子1500mでは惜しくも準決勝敗退となってしまいました。しかし、すぐに切り替えて5000mに向けて調整してきたのだと思います。

私は田中選手のポーカーフェイスで長距離を走っているのを全く感じさせないところや、試合後のインタビューなどで冷静に言葉を選んで話すところ、海外選手の走りに果敢に挑むところが非常にかっこよくて、アスリート界で密かに推させていただいてます。

さて、5000mがスタートすると、思いもよらないレース展開となりました。
いつもはひっそりと後方からスローペースで走り、ラスト1~2周で一気にギアを上げて他選手を華麗に抜き去る、オランダのハッサン選手が、今レースではいきなり先頭で引っ張り出したのです。

※ハッサン選手は東京五輪1500m予選で転倒し一時最下位になるも、脅威の11人抜きにより1着で予選通過した超人

解説の高橋尚子さんも「これは珍しいですね」と驚くような展開。

田中選手はどう動いたかというと、このハッサン選手の後ろにぴったりとついていきました。田中選手の武器である「攻め」が発揮されます。

ところがその後ろには、今大会1500mで圧巻の走りで優勝したエチオピアのキピエゴン選手が来たので、田中選手は超人2人にサンドされながら走る展開に。

この稀に見る展開にも、田中選手は落ち着いて対応し、ハッサン選手にしっかりと着いて行きました。ラスト3周くらいで後ろを走る4人の選手に抜かれたものの、先頭集団に遅れをとらず耐えていました。

レース中盤で高橋尚子さんが
「このペースで行くと、日本記録を大幅に上回れる可能性があります!」
と解説し、さらに予期せぬ展開に。

日本記録も決勝進出も、どっちも達成してほしい!深夜なのでささやき声で必死に「がんばれ!」とテレビに向かって叫びました。

田中選手は最後まで表情が変わらず、しっかりと腕を振ってゴール。
結果、これまでの日本記録を15秒上回る14分37秒98の日本新記録を樹立!!

8着までに入れば決勝進出でしたが、見事6着で決勝進出も達成!!
高橋尚子さんも絶賛する本当に落ち着いたレース展開で、素晴らしい走りでした。

試合後のインタビュー(毎度、走ったばかりなのに大変だろうなと思う)では、
「日本記録は狙っていたが14分30秒台のタイムは予測していなかったのでうれしい」と話してくれました。

ハッサン選手がいきなり前に出る、という珍しいレース展開に対しては

「まさかああいう展開になるとは思わなかった。途中からハッサン選手が出てくれた時点で今日はタイムを狙えるなというふうに前向きに捉えることができて、そしてハッサン選手が最後まで行ききってくれたおかげで、私も何とかぶらさがるという形ではあったんですけど、世界の背中を見ながら最後まで走れたので、そこはとてもよかったなと思います」

なるほど、そんなふうに考えていたのか、とまた脱帽。予期せぬ展開に対しても前向きに捉えて柔軟に対応するのが大切だと感じます。

田中選手の5000m決勝は、26日深夜3時27分ごろ開始のようです!
これも絶対リアルタイムで応援します。田中選手、応援しています!





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