2018年1月配信開始の注目ドラマ

　2017年を総括するアワードシーズンではHuluの『侍女の物語』やAmazonの『マーベラス・ミセス・メイゼル』が躍進し、ドラマ戦国時代がいよいよ混沌としてきた現状で、観たい作品を全て抑えるのは困難だ。とはいっても今のドラマが映像エンタメの最前線にいることは疑いなく、映画やビデオゲームの才能を追っていてもドラマに行き着くことが多い。
　というわけで1月に北米その他で配信開始のドラマを簡単に紹介していきます。

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「The End of the F***ing World(このサイテーな世界の終わり)」
視聴：https://www.netflix.com/title/80175722
予告：https://youtu.be/vbiiik_T3Bo
　英国の同名コミックのドラマシリーズで、本国のChannel 4で昨年に放送されていたが、グローバルではNetflixが配給している。
　自分をサイコパスだと感じている少年ジェームズと、再婚した母親との関係で悩む転校生アリッサは、ひょんなことから片田舎で逃避行することになる。大人になりかけのふたりの甘酸っぱい旅路は、英国のロックとともにNetflixで配信中だ。

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「The Chi」
公式サイト：http://www.sho.com/the-chi
予告：https://youtu.be/oPqbhroAPWI
　エミー賞脚本賞を受賞したことも記憶に新しい『マスター・オブ・ゼロ』のリナ・ウェイスから、彼女の生まれ育ったシカゴを舞台にした新シリーズが登場する。ある事件をきっかけに動き出すシカゴ南部を描く第1話はYoutubeで公式に無料配信されているのだが、残念ながら日本からは視聴できないようだ。日本での配信は未定で、ShowtimeのドラマなのでVODかFOXチャンネルで流れてくるのではないだろうか。

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「Philip K. Dick's Electric Dreams(フィリップ・K・ディックのエレクトリック・ドリームズ)」
視聴：https://www.amazon.co.jp/dp/B078T8DR11/ref=cm_sw_r_tw_dp_x_ps2wAbKFR558H
　名前の通りフィリップ・K・ディックの短編小説を映像化したオムニバス・シリーズだ。昨年に第6話までChannel 4で放送されたのち、4話を追加してAmazonがグロッキーで配給している。製作には『スニーキー・ピート』に続いてブライアン・クランストンがAmazonと組み、『マッドバウンド』で絶賛されたディー・リースや『ゲーム・オブ・スローンズ』のアラン・テイラーが監督として参加している。アンナ・パキンやジュノ・テンプルらのキャストにも注目したい。

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「The Assassination of Gianni Versace: American Crime Story」
　O・J・シンプソン事件を題材に称賛を浴びたライアン・マーフィーの『アメリカン・クライム・ストーリー』が帰ってくる。ヴェルサーチ暗殺事件を選んだ第2シーズンは、ジャンニ・ヴェルサーチにエドガー・ラミレス、ドナテラ・ヴェルサーチにペネルペ・クルスと豪華キャストが実在の人物を演じている。S1と同様に日本での配信はスターチャンネルだろう。

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「Counterpart」
公式サイト：https://www.starz.com/series/counterpart/episodes
予告：https://youtu.be/i1f0VWv91nc
　日本法人が無いにもかかわらず意外と輸入されている作品が多いStarzからは、実写版『ジャングル・ブック』で脚本を務めたジャスティン・マークスとJ・K・シモンズが組む新シリーズが登場だ。国連職員が組織の隠すパラレル世界への扉を発見するところから始まるスリラーで、シモンズはふたつの世界の同一人物を一人二役で演じている。監督陣にも注目で、『ゲーム・オブ・スローンズ』などで活躍するアリク・サカロフと、『イミテーション・ゲーム』のモルティン・ティルドムが担当している。

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「Mosaic」
公式サイト：https://www.watchmosaic.com/
予告：https://youtu.be/Km_u51OE3VA
予告2：https://youtu.be/BIVGh32dVnE
　映画からドラマから幅広く活動するスティーブン・ソダーバーグがHBOと組んで仕掛けるこの作品は、iOSでは視聴者自らがシナリオを選べるアプリが配信されている。ドラマでは全6話のミニシリーズとして配信される予定で、シャロン・ストーンとギャレッド・ヘドランドを主演に迎え、ソダーバーグが全てのエピソードを監督・撮影しているようだ。

「The Alienist」
公式サイト：http://www.tntdrama.com/shows/the-alienist
予告：https://youtu.be/JcJQnaXiCfI
　カレブ・カーの小説を基にしたクライム・サスペンスで、19世紀のニューヨークで起きた男娼殺害事件を描く。事件を追う犯罪心理学者にダニエル・ブリュール、新聞記者にルーク・エヴァンス、刑事を目指す女性にダコタ・ファニングを配し、キャリー・フクナガが製作と監督に参加している注目作だ。TNTの作品は『ライブラリアンズ』や『ラスト・シップ』がワーナーから輸入されているが、このドラマについて確かなことは言えない状況だ。

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「Waco」
公式サイト：http://www.paramountnetwork.com/shows/waco
予告：https://youtu.be/TyJMdoHaHyM
　Spike TVがParamount TVに変わって本格的にドラマ・シリーズを創り始めるようで、1993年にテキサス州ウェーコで起きたブランチ・ダビディアン事件を描くこの作品が第1弾となる。シャマラン原案の『デビル』で監督と脚本を務めたドゥードル兄弟が中心となり、テイラー・キッチュやマイケル・シャノンといった映画でお馴染みの顔ぶれが並ぶほか、メリッサ・ブノワやポール・スパークス、ジュリア・ガーナーなどドラマで活躍する人材を集めた、骨太な作品になりそうだ。個人的にはマルコ・ベルトラミのスコアにも注目したい。
　日本では旧パラマウントは東宝東和に吸収され東和ピクチャーズとなっているが、ドラマの行く先がみえないのは仕方がないだろう。

　ドラマの紹介は自分用のメモも兼ねて月一で書いていきたいとおもいます。