【2024/8/22の日記】よみにくいよ、逆から読んでもよみにくいよ

今日出勤するやいなや、この夏休み中に20日間もブラジル旅行していた先輩が、「ボンジーア♪」と挨拶してきて、ただでさえ寝坊したせいで朝食抜きやからイライラしてんのにそれに拍車をかけるようなことしてくんなと思った。こんな大円安時代によく地球の裏側まで行くな、と思ったら、ブラジルも大不況で経済死んでるので物価はこっちと変わらないらしい。知らねー。ブラジル、日本と違って野犬とかがウジャウジャいるので、狂犬病の注射を1回2万くらいで打たないとダメらしい。しかも3回打ってたので、6万。6万!?お前、俺が喉から手が出るほど欲しいジャケットと同じ値段で、なに犬コロ対策ワクチン打っとんねんと思ったけど、調べてみたら狂犬病って日本で診察できる医者おらず、ほぼ100%死ぬらしい。しかも死ぬ間際に、水を飲もうとすると筋肉が痙攣するから「水恐怖症」になるらしい。怖すぎる。打ってくれ、頼むから。俺、この上司のことあんまり好きじゃなかってんけど、先日「ブラジルで旅客機が墜落 全員死亡」のネットニュース見て心配になったから、どうやらそこまで嫌いではないんかな、とか思ったり。この先輩、めちゃくちゃ海外旅行行くのに話がマジでつまんなくて、何故そんなにも潤沢なインプットがあるのにそこまでアウトプットがお下手なのですか、という言葉がいつも喉元でつっかえている。一方で俺、ほんとに就職してからというもの自分の話が劇的につまんないことがコンプレックスで、これは大学時代に身内ばっかで身を寄せ合って内輪ネタでガーガー笑って4年間を過ごしていたことや、シンプルに労働の大変さから読書量が減ってインプットが激減したことに起因する。人間、インプット<アウトプットになると終わりだ。ということで、最近はたくさん本を読んだり映画を見たりするようにしている。三宅香穂さん著「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」(働いているので全部読めていない)や、Twitter(頑なにTwitterと呼ぶ人が大大大好きだ)で度々「花束みたいな恋をした」が話題に上がりやがるので、しびれを切らしてはいはい見てやりますよといった態度で視聴。

結論から言うと、「絶対に見ておくべきだったけど見ない方が幸せだった可能性もある」作品だった(映画記録アプリでは星5を付けた)。有村架純演じる「絹」と、菅田将暉演じる「麦」がサブカルチャーを通じて交際し、別れるまでの5年間を描いた作品だが、二人が好むカルチャーは、あくまでもこのカルチャーを身に纏っている私たちは違うんだぞという、ファッションとしてのカルチャー像が感ぜさせられて、終始「これワシやないかい…」と思いながら観ていた。また、フリーターをしながら趣味のカルチャーを楽しむ絹と、仕事の忙しさから、ファストなコンテンツしか楽しめなくなる麦がすれ違っていくのだが、この麦の姿がマジで見てられない。映画や本、テレビゲームを楽しむ絹に対して「パズドラしかやる気起こらないんだよ」と呟く麦を見た時には、ここ数年の自分を見ているようで、もう泣くかと思った。ソシャゲ・SNSの台頭や、やれイントロやギターソロがないだのといったことから、もう耳が痛くなるくらいに聞いた「現代の若者は起承転結を楽しめない」的な主張、頭でわかってはいるんだけど裏腹に”それ”にどんどん近づいていっている自分が、最近は闇雲に怖い。かといってカルチャー武装しすぎると、やれあいつはこの音楽・映画を知らないからダメだ、これから付き合っていく上でかならず齟齬が生まれるだろうな、みたいな感じで他を寄せ付けない激キモサブカルオタクが爆誕してしまうことも怖い。「愛はコンビニでも買えるけれどもう少し探そうよ」と草野マサムネはよく言ったものだが、コンビニで気兼ねなく愛を買えちゃうような生き方をしてきた方がいくらか楽だったのかな、とも思ったりする。というか今日はすこぶる調子悪く、ここまでの文章も全然気に入ってない。一端の大学生のコメントペーパーの方がまだ簡潔かつ明瞭に書いてるぞ、という気持ち。1リットルハイボール飲んだからってことを言い訳にして、この辺で終わります。「花束みたいな恋をした」、サブカルチャーを纏うことでしか自我を保てないみなさん、自分を客観視するためにもこの映画は絶対観た方がいいです。絶対に!


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