2023年第47週まとめ

2023年第47週(11/20〜11/26)のまとめ。

お絵描きと散髪など。読書はサボり気味。
世間では大阪万博の話題などが騒がしい。


読書

『不平等社会日本』で有名になった社会学の佐藤先生の本。

佐藤先生の仕事は、量的な格差社会論と、情報社会論と、ドイツ系の社会学理論の大きく3系統あると思うけど、この本は最後の系統のもの。内容的には、ヴェーバー研究が主で、ちょろっとルーマンの組織社会学。

特長としては、内外のヴェーバー研究の進展を紹介してくれている。その上で、従来のヴェーバー観(典型的には、マルクスにヴェーバーを接木して産業資本論を展開する大塚史学)に否を突きつけており、へーって思う点が多かった。

『プロ倫』解説にけっこうな分量が割かれているんだけど、ヴェーバー自身が例として取り上げている親戚の会社を調べてみるに、ヴェーバー仮説は、「プロテスタンティズムの倫理→資本主義」って話ではなく、別途、「合理的組織」っていう鍵概念を入れて考える必要があるんだ、等々。

その上で、ヴェーバー自身は「合理的組織」の解明にあんまり成功しておらず、この点ではルーマンの「オートポイエティックな決定の連鎖」っていう組織観の方が的確だよね、というのが本書の組み立て。

ふーん、とは思ったが、「決定の連鎖」としての「組織」っていう発想はあんまピンと来なかった。いや、佐藤先生のルーマンもちゃんと書いているんだけど、組織には上位下達のピラミッド構造の側面と、個々の自走するエージェントがいい意味で独断専行して水平分業する側面と両面あって、前者についての言及が乏しくない? と感じた。

いまの世の中、事業部型の組織構造の中でプロジェクトごとに体制が組まれて、んで少なからぬメンバーは複数プロジェクトかけ持ちしている、という働き方がけっこうあるあるだと思うんだけど、ここにおいて、プロジェクトの現場での決定の連鎖という以上のサムシングが——組織のソリッドなボディみたいなものが、なんかしらあると思うんだよね。

とまれ、話題豊富で大変楽しく読むことができて、ありがたい限りでした。

もうすぐリドリー・スコットの『ナポレオン』なので、テンションを合わせるために手に取ってみました。面白い!

シェエス(いわゆるシエイエス)の評伝。コンドルセと仲良くあれこれやってたとか、「革命のモグラ」のあだ名はダテじゃなくて、保身のためにけっこう言論上のジグザグを繰り返していたりとかとか。中でもシィエスの憲法構想の紹介が厚めで、それが副題の「過激中道派」っていう語で総括されています。

個人的に面白かったポイント:テルミドール・クーデタはいろんな派閥の同床異夢で、コロー・デルボアなんかはギロチンを止める気なんか全然なかったゾのくだり。大変楽しく、ツヴァイクのフーシェ伝を読み返そうかなあと思いました。
あとは、総裁政府時代の政治風景というのも新鮮で、この時代って歴史家の筆はもっぱらイタリアやエジプトのナポレオンに向いているけど、パリでは王党派やネオ・ジャコバンが喧々諤々のやっていたんだなぁという学びがありました。

エビデンスベースドな自己啓発情報屋さんの鈴木さんの、なんだろう、瞑想とかマインドフルネスとか、仏教思想とかの方向性の本。

斜め読みなりにまとめると、オートマティックに湧き上がってくる感情が苦の源泉なんであるからして、「結界」とか瞑想テクとかで、そのマインドをうまいこと突き放して、引きずられないようにしようねーっていうものだったと思う。

けっこういいこと書いてあった気がするけど、私事でわちゃわちゃしてるのもあり、いまはそれどころじゃねー(怒)って気分になってしまったので、落ち着いたら再読したい。

マンガ

ブラックフライデーでまとめ買いしたKindle本のうち、ピンと来たものを寸評形式で。

独ソ戦ウエスタン。青作戦開始当初、広大なステップをドイツ機甲軍団がすいすい進撃し、前線は流動的で、主要幹線道路を外れた村ではいつの間にか支配者が入れ替わっている……みたいな感覚の描き方が秀逸だなぁ。

なろうもののコミカライズ。まだ単行本は1巻だけですね。
マンガがわりとよいっていうのと、これの原作はなろうで読んだ覚えがあって、主人公(カイ・ハイネマン君)がかなり印象的だったんだよね。「高CQ」な、メアリー・スー的な感情を失った最強の俺TUEEE系。って、悪意を込めた言い方をしたけど、わたしはこういう系憎めないんだよね。七夜志貴とか好きだし。

これなんかも似たような読み味だった。
原作者が執筆時高校生? みたいでビビる。

真鍋譲治先生のえっちな異世界系コミカライズのテイマーじゃない方のやつ! こんなんなんぼあってもいいですからね。

あとは、MFゴーストとか異世界おじさんとかを買い足す。
この辺は当然に面白いので省略。

以上。

雑記・第48週の目標

お絵描きした。液タブ買ってから3枚目。

ここは楽屋裏なので反省会をすると、表情やポーズが死んでいるというのと、色彩設計をラフ段階でしておくべきっていうのと、髪型髪色が嫌いっていうのと、なんか左半身が変な気がする。

目の描き方はちょっと勉強した結果、得るものがあった気がする。

さいとうなおき先生の動画とか見ているが、みんな凄いなあ。

というわけで、第48週の目標は、次のお絵描きのアイデア出し。
あとは、ちょっと掃除したり、サウナ行ったりしたし。

かしこ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?