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【アカデミックスキルズ②】課題が出た!大学っぽい中身にするにはどうしたらいい?

こんにちは!名古屋大学附属図書館サポートデスクの院生スタッフです。

「授業で学んだ〇〇について自分でテーマを立てて論じなさい」
大学ではこのように自分で課題設定をするレポートもよく出されます。でも大学っぽい課題を立てるにはどうしたらいいでしょうか?

今回は、大学っぽい課題を立てるポイントをお伝えします。


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1. 明確な「問い」を持つ

「テーマ」と聞くと名詞で答えたくなりますが、問いの形にするのがポイントです。

×「夏祭りについて」
○「〇〇祭りはどのように△△市の観光資源になったのか」

たとえば「夏祭りについて」とテーマを立ててしまうと、有名なお祭りを列挙したり、盆踊りの由来を紹介したり、浴衣や花火の話をしたりと、扱える話題の範囲が広すぎて散漫な記述になってしまう可能性が高くなります。

これを、「〇〇祭りはどのように△△市の観光資源になったか」「〇〇祭りの儀礼は地域のどんな記憶を継承しているのか」のように限定された問いの形にすると、同じ夏祭りの話でも、レポートらしい文章を書きやすくなります。


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2. 「問い」を答えられるサイズにする

問いの形になっていても、大きすぎる問いでは答えまで辿り着けません。

×「人間はなぜお祭りをするのか」
○「お祭りを活用して地域経済を活性化させるにはどうしたらいいか」

期末レポートとして「人間はなぜお祭りをするのか」という問いに対して答えようとすると、膨大な時間と分量がいります。とてもじゃないですが締め切りに間に合いません。このような大きすぎる問いを考えたい!と思ったら卒論や大学院の研究に取っておきましょう。

ひとまずは半年間授業を受けて、その最終課題としての期末レポートを書くのにふさわしいサイズにします。ポイントは3つあります。

複合的な問いではなく分割された問い
例えば、「名古屋大学に進学するというのは良い考えだろうか」という問いはどうでしょうか?

これは複合的な問いですね。答えを出すには「学びたいことが学べるか」「通いやすいか」「学費は適当か」「合格できるか」「ほかの進学先と何が違うか」など、様々な検討を踏まえる必要があるからです。

レポートを書くときは、要求された文字数とのバランスを考えつつ、適度に分割された問いを立てましょう。

未来の予測ではなく、過去・現在の調査
未来を予測するには過去・現在を把握しなければなりません。その意味で、未来を予測する研究は最初から複合的です。

レポートの最後に「展望」として未来のことを考えるのは悪くないですが、中心となる問いを未来の予測にしてしまうと作業が膨大になって苦労します。過去・現在の調査から答えを導き出せる問いにすると良いです。

データ採取の有無
問いに対する答えを出すために、必要となるデータはそろっていますか?データ採取自体が課題に含まれている場合は別ですが、そうでないのであれば,既存のデータを使う方が負担が少ないです。

たとえばアンケートやインタビューを伴う調査を計画した場合、高校までのように素朴に聞いてみればいいわけではなく、調査手法の勉強をするところから始めなければなりません。データ採取が必要な問いに取り組むのであれば、しっかりした計画を立てて進めましょう。


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3. 「問い」に対する意義を説明する

何となく気になったから、授業で聞いて興味を持ったからこの問いを考えるという場合もあると思います。もちろんきっかけはそれでいいのですが、大学ではなぜその問いに答えるのか、意義を説明することが求められます。

【問い】〜年の行政改革によって〇〇祭りがどのように△△市の観光資源に    
    なったのか。
【意義】(問いが明らかになると)伝統行事を活用し地域経済を活性化させ 
    るにはどうすればいいのか、クールジャパン政策において課題とな  
    りうる点を提示することができる。

前の項目で大きすぎる問いは良くないと言いましたが、大きすぎる問いを意義として示せる可能性はあります。この問題(問い)に答えると、さらに上の段階にある課題を考えることにつながる(意義)という使い方です。


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4. 「独創性」を示す

「独創性」というと「これは今までにない新発見だ!」とイメージするかもしれないですね。しかし大学で求められる独創性は、「これまでのこれとはここが、それとはそこが違う」という説明をします。つまり、従来の研究蓄積に対し、自分の研究は何をプラスしたのかという点が独創性です。

研究は一人でできるものではなく、先人の積み重ねの上に立とうとすることです。「自分の担当部分を明示する」ことは独創性だけでなく、研究の意義(自分の貢献)を示すことにもつながります。


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5. 手法やデータは適切に表示する

自分の考えを主張するには「根拠」が必要ですよね。この根拠、つまり自分がそのように判断した材料を共有して、読んだ人が「この人の主張は適切だろうか?」と再検討できるようにしましょう。

手法やデータなどをルール通りに記述するのは、確認できる状態を読者に提供するためです。確認の結果、主張がおかしいということになるとそれはそれで問題ですが、それよりはるかに問題なのは、確認を妨害するような行為(データの改ざん,捏造など)をしてしまうことです。これは絶対にしてはいけません。気をつけましょう。


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#レポート #アカデミックスキル #大学生

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