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「特撮」堂々巡り その1


特撮、特殊撮影の略。
実際にはそういう技術を使う怪獣やヒーロー、SFやファンタジー、ホラードラマや映画の日本での総称。

これは、特撮を知らない友達のための説明。
友達は英国の人で、特撮ものという概念は実質日本のものだからだ。

特撮つまり特殊撮影、Special effectsである。
特撮という言葉は「宇宙船 vol41」の竹内博の「古今特撮映画の散歩道」によると1958年頃に円谷英二によってつくられたらしい。

しかしながら、世間の人は「戦隊もの」などという。
東映のスーパー戦隊シリーズをそう呼ぶのではない、特撮ヒーローならなんでもそう呼ぶのだ。
というより、ヒーローや怪獣が出れば特撮ものらしい、雑だ。
だが概ねそう言うものという認識でも已むない。
1970年代の終わりから90年くらいまで大体東映の「スーパー戦隊シリーズ」と「メタルヒーローシリーズ」だけしかなかったのも一因であろう(「不思議コメディ」や「スケバン刑事」のシリーズも存在したがそれらもまた東映制作の作品である)。

ちなみに特撮作品には、ジャンルとしては、こういったものも含む。

戦争もの


円谷英二特技監督の映画「ハワイマレー沖海戦」(1942)の特撮はリアルすぎて、実写と勘違いされたと言われるが、古くはミニチュア特撮、現在ではVFXで戦闘場面が描かれる。
昭和時代に各社撮影所にあった大プールは戦争ものの特撮のためのものである。
末期には波起こし機も錆び付いていたようだが。
さて、しかしながらテレビ映画だと意外に少ない。
「ゼロ戦黒雲隊」(1964)と「ゼロファイター」(1969)ぐらいか。
ゼロファイターも1964年制作でお蔵入りしていたそうだ。
あと、日本電波映画の「明治天皇」(1966)というドラマでは「アゴン」(1968)にもつかわれた大プールでの海戦特撮があったそうだ。


スポーツもの


スポ根ものともいう。
スポーツ根性ものの魔球などの過剰な表現を特撮で表現した作品。
「柔道一直線」(1969)「ガッツジュン」(1971)など。
スポーツ漫画が必ずしも過剰な表現ばかりではなくなったので、存在した時期は限られている。
「がんばれ!レッドビッキーズ」(1978)がこの路線の作品として企画されたが、実作品にほとんど特撮場面というか魔球が存在しない作品になってしまったのも、スポーツものに求められるものが変化した査証なのではないか。

以後、この二つについては基本的に触れないので、敢えて挙げておく。

以後?
この文は長い文の始まりだ。
特撮を巡るお話の。

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