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応用情報に駆け込んだ 午前編

10月13日、快晴の日曜日、日大理工学部船橋キャンパスで応用情報技術者試験を受験した。

受験会場に行く

家から受験会場はそれほど遠くなかった。
ちなみに自分がどこの会場で受けるかわかるのは受験票が送られてきてからで、その受験票が届くのはだいたい10日ぐらい前だ。
たまたま近かったけどこれが行くのに2時間とかだときついかもしれない(そんな状況があるのかどうかわからないけど)。

席に着く

受験票に書いてあったのは大学のキャンパスまで。中は広い。
門をくぐってからは?どうすりゃいんだろうと心配していたら何人もの案内の人が矢印の札を持って立っていてくれた。おかげで方向音痴でもそこは迷うことが無かった。
会場になる校舎の前には人集りができていた。ガラスの壁に受験番号ごとの教室が掲示してあった。
受験生は20代から30代ぐらいが多いんだろうか。圧倒的に男子が多かった。
それが不思議とみな同じようなスタイル。チェックのシャツ多し。それかフードの付いたアッパー。あと平たいリュック。なんでだろ?ドレスコードじゃないんだけど。あ、薄手のパーカーにパソコン用リュックで行きました。
希少な女子は遠目にきれいな人が多かったと思う。じっくり見ることもなかったけどIT業界捨てたもんじゃないなと思った。
教室は5階。エントランスの先から乗ったエレベーターは満員。うん…汗臭い。緊張と不安のにおい。残念ながら鼻がいい。
5階の教室に入ってからは迷った。4人がけの机が3列5行ぐらい並んでたんだけど(応用情報っぽく表現してみた)、窓側前方から後ろに向かって数字が増えていた。それを理解するのに時間がかかった。勝手に横に増えると思い込んだところから抜け出せなかった。
なんとか自分の席に着く。窓際の真ん中ら辺。けっこう狭苦しい。前後が近い(隣は4人がけの端と端だから遠い)。大学生ってこんなところで勉強してるんだな。
前の席は体の大きい若者。右隣にはハゲたおじさんが座った。右斜め後ろ(席が離れてるのでここまでは視界に入ってくる)は女子。一抹の清涼感が漂う。

注意事項の説明を聞く

試験開始15分ぐらい前になると試験官が何人か入ってきて、1人が説明、残りの人は順繰りに席の上に置いてあるものを確認して回る。
説明は下手だったな。やっちゃいけないことを説明してくれるんだけど、それが時間前の話なのか試験中の話なのかわかりにくかった。
巡回の人もやっぱり気になる。受験票やら筆記用具やらを調べて回るんだけど、こっちも気が立ってるもんだから内心「さっさとして」と思っていた。大人なので口には出さなかった。
隣の空き席に置いといたバッグは床に降ろせと言われた。みんな土足で歩くところなのに?床に落ちたものでも平気で食うけど荷物を置くのはちょっとためらうぐらいの潔癖症ではある。でも、しかたなく従った。
それから解答用紙が配られる。意外だったのはマークシートが小さい。すぐ塗りつぶせるけど消すのたいへんそうだなと思った。目が悪いとちょっとしんどいかも。
配り終わるとしばらく聖者タイム。

午前の試験が始まる

問題用紙の冊子を開くと最初に記号の凡例が書いてある。どこから問題が始まるのかメリハリが無い冊子になっている。
受験前にUdemyで教えてもらった限りだと最初の1問目は鬼門みたいな話だったので(基礎理論の計算問題)なんなら飛ばして次から答えてこうぐらいに構えていた。

1問目から解いた。心に余裕が無いと作戦に耳を貸さないタイプ。初手からやった。
マークシートは思ったほど書きにくくはなかった。マークシート用シャープペンっていうのを持っていったのは正解だった。消しゴムは普通のMONOを持っていった(セットの消しゴムは評判が悪い)。

とにかく解き進める

最初の10問ぐらい解いたところでちょっと余裕ができ始めた。けっこうできた感があったから。後日の話になるけどIPAの模範解答と答え合わせをしたら最初の見開き5問中2問を間違えていた。今思えば勘違いしていてラッキーだった。当日そこに気づいてしまっていたらメンタルが持たなかったかもしれない。

やってみてなかなかたいへんだったのが書き込みするスペースが少ないことだ。老眼なのでどうしても字を大きく書く。しかもマークシート用の太い芯を使っている。途中で細い芯のやつと持ち替えるなんて芸当は無理だった。狭い空きスペースのあちらこちらに計算なんかを書いてるうちにどれがどれだかわからなくなる。短期記憶が衰えている。

問題の傾向に気づく

ネットの情報では午前は過去問がたくさん出るという話だった。なので「応用情報技術者試験ドットコム」というサイトの「過去問道場」を使わせてもらった。実際受けてみるとかなり斬新な切り口が多い気がした。試験後の予備校サイトの講評でも新規問題が増えているということだったのでここの感覚は合っていた。

「応用情報技術者試験ドットコム」はとてもありがたいサイトだ。IPAは過去問をPDFで提供しているからそれをせっせと見るという手もあるけどこのサイトなら電車の中でスマホでもできる。使うときには絶対にアカウントを登録したほうがいい。学習履歴を取ってくれてどの分野はどれぐらいの正解率なんていう自分の傾向を表示してくれる。特に午後はどの設問に挑めばいいかの対策が立てられる。

音に苛つく

当たり前だけど試験官がいる。試験が開始されると受験票の写真を貼ってある側を切り取って回る。「びりびり」、「びりびり」。うるさい。特にすぐ隣に立って自分の分をやられる時は気が散る。
うるさいのは試験官だけじゃない。他の受験生もうるさい。ふだん家で勉強している音環境と大いに異なる。あんた体は大丈夫かと思うぐらい「くほくほ」とか「えふ、えはん」とかやってる人が多かった。中には盛大に「ずびずびび」と鼻をかんでるやつもいた(こいつは処したかった)。応用情報受ける人って体やられるようなところで働いてるんじゃないだろうか?客先常駐とかサーバー室とか…
耳栓というかノイキャン着けさせてほしかった(耳栓は禁止)。不正防止ならIPAが専用イヤホンでも作って会場で売ればいい。ぜひ売って大儲けしてほしい。毎回30,000人ぐらい受けるんだから半分ぐらいに3千円ぐらいで売りつければ毎回45M¥上がる。このアイディアを出した者に3%のロイヤルティで懐に1,350,000円が年2回入ってくる。

時間は意外とある、体力はなんとか持つ

受験前に気になっていたのは時間と体力だ。2時間半で80問を乗り切れるか。先にも書いた通りパソコンやスマホで「過去問道場」をやっていたし、そこには解説もあって読む時間も加わったから実際にどれぐらいの速さで解けるものなのかわからず試験に挑んだ。
10問目や20問目あたりで時計(スマートウォッチは禁止)を見たら時間内にはいけそうな気がした。
解答のマークシートは鉛筆も消しゴムもしばらく家で使っていたのでなんとかなった。これは手を慣らしておいてよかったとつくづく思う。「書く」という動作を滅多にしない。ましてや消しゴムなんて使わなきゃならないたびに探しては買うから増えまくる一方の道具になっている。キーボードなら書き直したいだけ消せばいいけど手書きは全部消すこともある。
ついでにいうと筆算がひどいことになっていた。基本的な書き方からして忘れていた(九九も怪しい)。ようやく思い出して計算しても同じ桁の数字がどれかわからなくなる。桁上りした小さな数字を読み損なう。最悪なのは小数点の位置やゼロの数を間違える。これで全て台無しになる。パソコンやスマホどころか電卓まで奪われるとこんなに無力なのかと絶望すら感じる。

終わりまでいったら一応見直す

わからない問題はどうやったってわからない。知らんもんは知らん。という勢いで最後までたどり着いた。最後の最後はなんだかIPAのから受験者の皆さまへのメッセージみたいな問題で終わった。この時点でおそらく1時間半ぐらいだったんじゃないだろうか。
一応、ルールでは10時半(開始1時間)で退室できることになっている。そのタイミングで出ていく人もいた。最初の1人が出ていった時、この後みんなぞくぞくと退出して1人取り残されるんじゃないかと被害妄想モードを広域展開してみたけどさすがにそれはなかった。
ちなみに退室できる時間になると試験官が突然それを大声で伝える。正直、びくぅっとなった。心臓悪い人は危ない。
最後まで解いたら一度見直した。当たり前だと思われるかもしれないけど普段は雑に生きてる者はこれを飛ばしがちだ。お持ち帰り可能な問題用紙の丸つけたやつと答案用紙を見比べて間違いがないかチェックした。解いてる間に「?」を付けておいた問題でも状況証拠から正解を導き出せるものはないか考えを改めたりした。それで2、3問答えを書き変えたと思う。結果的にはことごとく裏目に出たけどその時はよくぞ気づいた俺を褒め称えていた。
最後にもう一度、受験番号と生年月日のマークを確かめた(名前を書くところはない)。

教室から建物から出る

30分ぐらい早めだったろうか退室の合図で手を挙げた。試験官が答案用紙を回収に来て「では退室を」と促される。机の上のものやバッグを持っていっていいものか一瞬悩んだ。私物を置きっぱなしにしてくやつはおらんだろと持って出た。特に何も注意されなかった。
久しぶりの学校の固い椅子に2時間座り続けていたので立つと足腰が痛い。普段も歩き始めは平衡を崩しやすい。よろけて他の受験生の頭をひっぱたいたりしたらたいへんだ。狭い通路をそろそろと進んで外に出る。
ここからは午後の部のための復習(予習?)時間になる。そうしろとネット情報に書いてあった。座って勉強できるところを探したけれど5階のスペースはいっぱいだった。エレベーターで1階に降りてもエントランスホールやオープンデッキも人がたくさんいる。すると会場案内の人が向こうにもベンチがあるよと教えてくれた。
たしかにある。あちこちにある。さすが大学のキャンパス。緑がきれいでほんと癒やされる。
木陰のベンチを選んで呆けた。午後の準備?はぁ?

つづく

昼休みに見上げてた空

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