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第132話「存在のレベル」

この記事は、大貫智也のサラリーマン時代の話であり、影響を受けた本の内容から考えるシリーズである。

前回の話はこちら↓

https://note.com/nukki_0228/n/nb9ef7c67b95b

第1話はこちら↓↓

https://note.com/nukki_0228/n/n53efcebbdc9d


・ありがとうと感謝の言葉を

・うれしいと素直な喜びを


青年

「しかしですよ、


はたして『ありがとう』の言葉が、


勇気を取り戻すほどに


大きな力を持ち得るものでしょうか?


たとえ縦の関係からの言葉であったとしても、


やはりほめられることのほうがうれしいと思いますが。」


哲人

「ほめられるということは、


他者からよいと評価を受けているわけです。


そして、


その行為がよいか、悪いのかを決めるのは


他者の物差しです。


一方、


ありがとうは評価ではなく、


もっと純粋な感謝の言葉です。


人は感謝の言葉を聞いたとき、


自らが他者に貢献できたことを知ります。」


青年

「他者からよい、と評価されても


貢献できたとは感じない?」


哲人

「そのとおりです。


これは今後の議論にもつながってくるところですが、


アドラー心理学はこの


『貢献』という言葉を非常に重く考えています。」


青年

「どういうことでしょうか?」


哲人

「人は、自分には価値があると思えたときにだけ、


勇気を持てる。」


青年

「自分には価値があると思えたとき?」


哲人

「いたって、シンプルです。


人は『わたしは共同体にとって、


有益なのだ。』と思えたときにこそ、


自らの価値を実感できる。


これがアドラー心理学の答えになります。


共同体、つまり他者に働きかけ、


『わたしは誰かの役に立っている』と思えること。


他者からよい、と評価されるのではなく、


自らの主観によって


『わたしは他者に貢献できている』と思えること。


そこではじめて、われわれは自らの価値を実感できる。


青年

「誰かの役に立ててこそ、


自らの価値を実感できる。


逆にいうと、


他者に役立てない人間に価値はない。


そうおっしゃるのですね?」


哲人

「あなたはいま、他者のことを


行為レベルで見ています。


つまり、その人がなにをしたかという次元です。


そこで


他者のことを『行為』レベルで見るのではなく、



『存在』レベルで見ていきましょう。


『なにをしたか』で判断せず、


そこに存在していること、


それ自体を喜び、感謝の言葉をかけていくのです。」


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人は自分には、価値があると思えたときにだけ


勇気を持てる。


いやー


この言葉はその通りだと思う。


結局、人は、自分の存在意義を


ずっと確認したいだけかもしれない。


いま、ある当たり前のことを


いかに『ありがとう』と思えるか。


感謝に勝る力はない。


あなたは、身近な人に


感謝を伝えていますか?






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