コンペを狙うときに考えていたこと②【キッチンコンペ 優秀賞】

前回の記事はこちらから

こんにちは。前回書いた記事が思いの外好評(?)みたいで嬉しい僕です。まだ何個かはネタがあるのでネタが尽きるまでは記事を書けたらいいなあと思います。前回の記事にもちょろっと書いたのですが(読んでいない方は最初だけでも読んで頂けると幸いです。どうして書き始めたのか等簡単に書いています。)昔の自分みたいな「設計課題どんだけ頑張っても(徹夜しても)上手くいかねえ!結局センスなんやろ??」みたいに思っている人に「いや、意外と考え方次第でいけんで」的なメッセージを届けられたら良いです。今回は学部3年の時に出して落選するも、院1年の時にリベンジしたコンペを振り返ります。

キッチン空間アイデアコンペティション

結果:優秀賞
課題「こんな人にこんなキッチンを伝えたい」(Aテーマ:団らん・優しいキッチン空間)
製作期間:2~3日

画像1

①アイデア出し(1時間)

このコンペ毎年課題文が一緒だった気がするんですよね。「団らん・優しいキッチン空間」って聞いてもなんでも当てはまりそうだしなあ、と思いません?こういうお題がなんでも当てはまる系の時って、お題から線形的に(まず「団らんとは○○で、優しいとは○○で…」みたいに順序立てて考えていくニュアンス)考えていくと他の案と似た感じになってしまうので僕はそういう考え方はしませんでした。

補足:こういう狙いに行く感じの考え方をすると「奇をてらうやり方は設計の本質じゃない!」みたいに言われそうですが僕の中では「僕みたいなペーペーが戦略的に取ろうと思ったら他と被る案出したら100%落選する」自信があるので僕には言わないでくださいって感じです。結局審査員が選ぶので、過程は見られないというか。コンペの形式としてそうなってしまっているので仕方ないことだと思います。それの良い悪いと設計の在り方みたいなのがごっちゃになって考えている人多いイメージあります。実際僕もわかりますけど、それはそれこれはこれ、と切り分けて考えるとスッキリする気がします。

話逸れたんですけど、アイデア出しのプロセスの話でしたね。
「1時間てなんやねん」と思われるかもしれません。(1時間て書いてるけど正確に1時間ピッタリかと言われると覚えてなくて、だいたいそれくらいのオーダーて思ってくれたら。)
実は課題文が出てからアイデアを考えてないです。スマホのメモに普段Twitter見たりニュース見たり漫画読んだり散歩したりして気になったことやアイデアを書き溜めています。その中に「あ、これキッチンコンペで使えそう」って思ってたのがあったのでそれを思い出して探すのに少しと、それをコンペで使えるレベルの構成まで考えるのに時間使いました。システム的な話とか、課題文に如何に合わせにいくかとか。このやり方で行くとアイデア出しに時間掛けすぎずに進められます。

昔、コンペキラーの方と僕の師匠的な存在の人がコンペについての対談をしているのを聞かせて頂いたのですが、そのコンペキラーの方も同じようなこと言ってました。既にあるアイデアを「当てに行く」のだそうです。

②レイアウト決め・受賞作品分析(3時間?)

二日でやってるのであんまり厳密な時間配分覚えてないのと、作っては直すを繰り返しているのでトータルしたらこれくらいかな?という時間配分です。A3×1枚の作品だったのでそこまで情報量は載せられないことや、メインビジュアルでSNSのつながり的な表現をしたかったことを覚えています。で、そこからどのような論理構成なら相手に言いたいことが伝わるかを考えました。
テクニック的な話になりますが、レイアウトは自分の中に何パターンか既によく使うものがあってそこから合うやつ引っ張ってきている感じです。後は、好きな作品のシートをイラレで横において参考にするときもあります。A3横でやるときに、上記の画像みたいに縦3分割とかしてあげる収まりキレイです。卒計でこういうレイアウトしていたので、考えるのに時間使わずレイアウト決めていけました。

後、毎度恒例の受賞作品分析をして、どういう内容が入っていると評価の対象になっているのだろうかみたいなことの推察をして内容決めてます。学部3年に出したとき結構分析はしたので、そこまで今回は時間使ってないです。

③設計(2時間?)

実際のキッチン空間を設計しました。正直空間を推していくよりかは、この空間がつながって出来るシステムを提案したかったのでそこまでゴリゴリに設計してません。(過去の受賞作品分析してその攻め方で行けると思ったから。)

④各画像作成(1日~)

レイアウトを実際のA3サイズの紙に手描きで雑に描いてしっくり来たので後はその雑に描いた画像を使えるレベルのものに仕上げていきます。手描き風が自分は好きなのでよく手描きで進めます。(上のシートは若干テイストがそろっていないので個人的には改善の余地ありですね。)モデリング簡単にしてその線画をなぞってパースを作るのですが一枚30分~1時間かからないくらいですね。あんまり時間を掛けすぎることに良い印象がなくて、一旦全部最低限出せるクオリティにしてから全体見て修正することが多いです。

絵の上手い下手で言うと僕はそこまで上手い方ではないと思いますが(知り合いの暗渠好きな方とかめちゃ上手いし)一定のクオリティ超えてて相手に伝わるならば、関係なく通ると思います。まあ、上手いに越したことはないし何を以て上手いとするかは人それぞれですが。解像度150と300の作品があって、300だから通るみたいなのは今のところ体感としてはないです。

⑤シート一旦完成・印刷/修正(~2日)

そんなこんなでA3プレボなら頑張ると、2日あればできます。(その間徹夜はしないですが、2時くらいまでやったり飯が松屋祭りになったりはしました。)これを最後調整して、やっと出せる、という感じです。自分は家にA3ノビまで印刷できるコピー機があるのでそれを使って原寸大の物を出して気になったところに赤ペン入れてきます。
最終調整したら、実際にケント紙で印刷して完了です。

補足:ちなみに僕が持っているのはこれです。これ、なかなか有能でケント紙にも印刷できるし、A3ノビ切り取ってフチなしA3作れるし、4枚張り合わせでフチなしA1作れます。下手に高いパソコン買うよりもこっちに投資する方がリターン多いんじゃね?と思うくらい良い子です。

⑥提出(3日目~)

できた日には郵便局が閉まっていたのと、梱包の準備ができていなかったので3日目突入です。段ボール>トレペ>シート>トレペ>段ボール、みたいな感じで梱包して表に「作品在中。折り曲げ厳禁」と書いて郵便局に出して終わりです。この梱包終わって提出する瞬間が一番好きかもしれません。そんな感じで余裕持って提出して終わりです。結果発表を待ちます。

色々書いてみて思ったのですが、普段やるときに考えていることってここに書いている以上にたくさんあって、それを全部文章で伝えるのって難しいですね。ちょこちょこ補足で記事書けたらいいです。

二日連続で記事書いたら結構疲れました。毎日投稿しているYouTuberってマジですごいですね。できるだけ短期間に更新するつもりではあります。それでは!

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