人を育てる心構え
「全知全能はありえない」という代表的な話で「矛と盾」の話があります。内容はみなさんご存知だと思いますが、どんな者でも切ってしまう矛とどんな矛も通さない盾は存在しえないという内容です。
これは人間にも言えることだと思います。僕は「マインドセット/やればできるの科学」というマインドセットの本を読んで物事(特に仕事)に取り組む意識が変わりました。
この本には「才能は磨けば絶対に伸びる」という信念を持つことの大切さが書かれてあります。興味のある方はこれと合わせて「脳を鍛えるには運動しかない!」という本も手に取られることをお勧めします。
学習して知識を身につけることができるのは「若いうち」だと思ってる人がほとんどであるせいで、30、40歳を過ぎた後、自らの身の保身の為に、会社に新しく入ってきた後進の育成を雑にやったりパワハラ紛いのことをして「無理やりにでも自分の下の立場」に置こうとする人が多いように思います。(私が経験してきた会社は大体そうでした)
欧米と比較した時の日本人のストイックな気質は褒められたものかもしれませんが、上下関係が厳しく、はみ出す人間を力づくで押さえ込むような大半の日本の会社では、どれだけ才能のある若者が入社したとしても、やる気を削がれてしまいます。
ちょうど今、会社にて新人教育で新人を受け持っています。
マインドセットをもってして「才能は磨けば伸びる」と信じれていれば、自分が育つことだけ考えれば良いわけですし、そうなれば新人に対しても「コツをつかめば絶対に育つ」という同様の意識をもって接することができます。
そうなれば、自己流の育て方ではなくその人にあった「育て方」もあるはずだとの考えから「新人の育て方」を学ぶ機会にもなります。
私にも上司がいますが、おそらく「成人になった人間は成長しない」と思ってるのでしょう。先日こちらが論理的に正しい話をしてるのに、後輩から説き伏せられるのが嫌なのか、訳のわからないそれっぽい話をしてはぐらかされました。正直、すごく哀れに見えました。(結局その後、尊敬してる別の上司の後押しで話は通りました)
こちらとしてはその人と対峙する時、どうやってプライドを傷つけないように言い回そうか余計な気遣いも必要なので正直面倒です。
では盾矛の話に戻りますが、まず「絶対に後輩が自分以上の知識や技術、技能をつけることはない」という保証はありません。なぜなら出世する人は往々にして上司の能力を超えるからこそ上役として会社に抜擢されるからです。
また反対に「絶対に後輩が自分以上の知識や技術、技能を身につける」とも限りません。ただ、会社は「会社に貢献してくれる人」に働いて欲しいものです。
そうなった場合、前者と後者の考えであれば後者の考えをもって後進育成に当たる社員の方が重宝されるはずです。要するに、偉そうに話してる時点で「私はこれ以上育ちませんし、後進者も育たず私を超えることはないでしょう」とアピールしてるのと同じことなんです。
人類は歴史を重ねていくごとに、新しい発見をしていきます。今私はこんなことも言えるようになりましたが、これもそれも自ら知らない知識を得ようとし、努力した結果だと思っています。ずっと「未熟者」としてずっと学んでいく必要があると思っています。
少し今回の話が心に引っかかった方は、メンタリストDaigoさんも激推ししていたマインドセットの本を読まれることをお勧めします。
僕はまた明日から、「教える方法を経験させてくれる後輩」に感謝しながら後進を育てていきたいと思います。