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理科系文の作り方②

※上記の本を参照


■文章の組み立て


昔から「起承転結」の形が一番美しい文章の形とされます。

【起】まず序論で問題点を挙げる
【承】問題を挙げた理由を連ね
過程と演繹
【転】自分の研究に残っている問題点の吟味
【結】自分の結果と他が出している結果とを比較して結論を述べる。

昨今の情報過多な時代には不向きな為か、最近は重点先行主義が主なようです。

例えば新聞の書き方。
冒頭(見出し)にて何が起こったのかひきつける文を簡潔に書き、続きにて様々な角度から事件について削り出す、立体を作るイメージでしょうか。


西洋のレトリックでは「序論→本論→結び」とシンプルな構成が基礎となってるようです。

西洋のレトリックでの「序論」として大事なこと

・それを読むべきかどうか瞬時に判断できるような材料をまず示す
・本論にかかる前に必要な基礎的情報の読者への提供
・本論の主題となる問題は何か
・本論を取り上げた理由
 
・本論の重要性について
・問題の背景
・問題への攻め方



■本論の叙述の順序


概観をから細部を記すことを勧められてます。


【微視型の例】

駅を出るとすぐ左手に果物屋がある.そのとなりがそば屋.この通りを歩いて行って,郵便局の角を左に曲がると……といった具合。


【巨視型の例】

駅前の道は山手線に直交している.それを山手線の外側に向かって進み,約200メートル先で,駅からかぞえて三つめの四つ角を左に曲がると……といった具合。

後者のように外観を提示するのがお勧め。



■細部の記述の順序

機能別・性質別に分けられるなら分けて書いたり、うまく分類できない場合には空間的・時間的配列にしたがって分けて書く。

・どういう順序で書くか定めて書き始める。

・途中で、決めた順序を守れそうになくなったら、潔く方針を立て直して初めから書き直す。これは無理に進めるとスッキリした文にならないから。


■論理展開の順序

伝えたいことが「紆余曲折を経てたどり着いた答え」だとしても読者にとって無駄な過程の説明は不要です。
結論が出たきっかけについてのみ触れて簡潔に書く。


「仮定を浮き立たせる」

誰かを説得するための文の作成時にはその対象に合わせて順序を変更することで、説得力が変わることもあります。
要するに相手に響きやすい書き方をするということですね。

【A】反対の立場の意見に対しての欠点を指摘し持論を述べる。または自説を述べ、それに基づいて相手を論破する

【B】いくつか事例をあげて結論を導く。または先に主張を述べてその例証を上げる。

【C】重要性の低い論点から話し始め、盛り上げクライマックスに読者の抵抗を予期する主張または自分の主張を強く打ち出す。


■文書の構成案の作り方

目標規定文を睨みながら、集めた材料とその考察を、記述の順序、文章の組み立ての原則論を念頭に一番スッキリと筋の通った形に配列、構成する。

構成表を作るやり方としては、書き綴るべき項目について思いついてメモに残していた要点について説明・解説文を作成してそれを一枚ずつカードなどにして分ける。
全て書き出したら、どの順番で、どの段階で論じるべきか検討し全体を構成していきましょう。


本日はここまで。明日へ続けます。

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