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相手の感情・本能と対峙して話す


「マキャベリアン」「サイコパス」「ナルシスト」の暗黒の三元素を持った強権型の人は出世しやすいが、
経営を大きく傾かせることも少なくない。

以前まではスティーブ・ジョブズやジャック・ウェルチだった
今はティム・クックやナディア・サテラと言った共感型のリーダーが台頭し成功を収めている
サティア・ナデラCEOは著作の中で「私の情熱は全ての中心に「共感」を置くこと」と記している。

相手に関心を持ってもらう為には感情のつぼを押す必要性があり、現代は「有能さ(IQ)よりも人としての温かみ(EQ)」が大切で影響力を持つと言われている。

トランプ大統領は暴言が多く温かみを感じさせなかったが、それは彼が不満を抱えている市民の代弁者だったから。
一概に「いい人」でいることは「共感力」があるとは言えない。



感情のツボを押す為に

■常に「私たち(We)という言葉」を使う

人は好意を見せてくれる人に行為を抱くという心理学の「好意の返報性」がある。自分に共感してくれる人に共感する。

例えば…

「誰もが恐怖を覚えています。ただ、ずっと続くものではない。我々(We)はきっと乗り越えられます。」


■聞き手が持っている感情をくみ取り代弁する

「気持ちはよくわかります」「不安だよね。でも大丈夫だよ」
まずは相手の気持ちを受け取る。汲み取ってあげる。
占い師はこのような話方をするからこそ「悩みや気持ちを言い当ててくれた」という気分にさせることができている。


■「そう・だ・わ」を口癖にする

つい口癖で「でもさ〜」と言ってしまう人。
そういう方は「そうだね」「大丈夫」「大変だよね」「わかるよ」などの言葉を、まず先に挟むことで相手に聞いてもらえてる感覚を与えることができる。




人は感情の奴隷


「怖い」×「許せない」×「面白い」がトランプ大統領の大衆を巻き込む演説方法。彼はアメリカ国民にとっての共通の敵を作り上げ人々のルサンチマンを刺激して不満を持つ民衆を味方につけた。

人間は1日3万5千もの決断をしているそうだが、そのそれぞれの判断は直感的に決断されていることが圧倒的優位らしい。

そのため、いくらエビデンスやデータを揃えたとしても「感情」を動かせなければ指示は得られない。

人は「恐怖」に敏感であり、それを感じると「闘う・逃げる・固まる」という生体反応を本能的に起こすようになっている。
民衆に話を聞いてもらう為にトランプ大統領が恐怖や怒りを煽っていたのはそのため。



相手からの感嘆詞でどれだけ感情を動かせているか

例えば「あっ!(気付き)」「うんうん(納得)」「えーっ!(驚き)」と言った言葉を引き出せているかどうか。

感情の化学変化を起こすのに効果的なのが物語(ストーリー)を使う手法。
みすぼらしい人から金持ちへの立身出世物語は古今東西万人の心を捉えて離さない。ヒューマン・ストーリーは人間の脳を刺激し、脳内ホルモンを分泌させる。
人の集中力は金魚より短いという説がある、ストーリーには聞き手の脳をハッキングする効果があるから活用しない手はない。
漢字ばかりカタカナばかりのコンセプトや抽象論などでは「秒」で忘れられてしまう。

相手を引き込む話を作るためのエクササイズとして「30秒で語れるストーリー」を作ってみよう。
例えば…虐められて不幸な女の子(Before)が、王女になる(After)話であれば、「勇気を出せば幸せは手に入る」という気付き(Discovery)を得られる。これを応用して文章を作ってみるなど。


※「世界最高の話し方/岡本純子著」を参照


本日はここまで

◎今日の呟き
人は感情の奴隷。他の書物にも同じようなことが書かれてありました。
日々の習慣を変えるにも自分の中の感情の赴くままに、欲望のままに行動しようとする獣を飼いならすための行動から始める必要があります。
自分に対してではなく相手に対しても本能的に何に反応しやすいのか。それを理解して話題を作っていく必要がありそうです。
ただ私が思うのは、誰かれ構わず相手を見ずに話しかけて引き付けてしまうと、厄介な相手にでくわし付き纏われてしまう可能性と、向上心や人間性の低い相手と付き合うことになってしまい、足を引っ張られてしまうことになる可能性もあります。そこは注意が必要です。

この本は、文字は非常に少ないですが、万人にわかりやすく読みやすく納得しやすい良本ですね。本当に無駄がない。
欧米の本ほど文字が多く、何度も同じ事が繰り返されてますが私はこの方が書くような書き方が好きです。最高。
是非手に取られることをお勧めします。

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