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200315_買い物へいこう

「いい天気ですね」
今朝、まだまだ頭は寝ている状態で確認した通知欄。反射的にカーテンを開けると気持ちのいい日が注ぎ込んできた。

今日は待ち焦がれていた日曜日。なにもない、日曜日だった。

1月に再就職して以来、全部の土日に何かしら予定があった。二日通して親が遊びに来ていることもあったし、友人とランチだけのこともあった。だから一人の時間が全く無かったわけではないのだが、わたしは
”誰のことも気にせずに、どういう風に時間を使っても、時間を使わなくてもいい一日”
が欲しくて仕方なかった。

東京での休職や去年のフリーターの名残というわけではなく、社会人になってから、そういう日はわたしにとって水泳でいう息継ぎのようなものであり、時々必要だということに気がついたのだった。

久しぶりのわたしだけの休日がちょうど晴れたことが嬉しくて、いつもの重たいグレーのコートではなく去年引っ越しのときに友人にもらったGジャンを羽織って、ワンピースの下もタイツではなく膝下ソックスで家を出た。

だが、いざまちに出て見ると空気は冷たかった。
ワンピースはコットンで出来ていてその冷たさはあっという間に衣服を通り抜け、わたしの身体を襲ってきた。身体のおく、胸のおくまで萎えてしまいそうだったが、日差しが春のものであることが救いだった。
触ればかさかさといいそうな脛を大きく出して足早にバス停へ向かっていたら、ちょうどバスもやってきたのでこれ幸いと滑り込んだ。

バスに乗って向かったのは駅下の地下街。
もうタートルネックのニットでは暑いので仕事用の服を調達しようと思ったのだった。(だけど、タートルネックももう少し出しておくことにした)
2時間半かけて目ぼしいショップの並びを計3?4往復したけれど、試着に至ったのは1着だけ、それも着てみたら微妙だった。
「逆に、試着までしようと思わなかった服にいいのがあったんだろうな。いや、『逆』ってなんの逆。」と自分で突っ込んだり突っ込まれたりしながら結局何も買わずにそこを離れた。

で、結局たどり着いたのはユニクロ。
あっという間に2着かった。そのうち1着は半袖で、暑くなってきたら活躍しそうなもの。もう1つは最近の暖かい日だったら着れるもの。
併せて3,500円を下回った也。わたしは買った、そして勝った。

じつはユニクロへ向かうまでにすっかり日差しはなくなりにわか雨が降られた。身体はもちろん心まで冷え切ったわたしは完全に敗北、すなわち完敗状態だったのだ。
しかしこの鮮やかな購買の勝利によって1対1。わたしは取り直した。
そしてバスを素早く乗り継ぎ帰宅、冷えた身体を温めるべくお野菜たっぷり豆乳ひとり鍋を決行した。〆は”具の9割牛タン仙台ラー油”のせお雑炊。
大逆転勝利を収めたのだった。

ユニクロは、正直に言えば本意ではない。
本意ではないけれど、何も着ずに出社できるわけではないのだ。とりあえず何かいるから、ユニクロに行くのだ。

こんなこと言ってるけど、さらに正直を言うとユニクロは好きだ。
もちろんモノによって異なるけれど全体的に質がしっかりしているし、それでいて安い。デザイン性もある。ユニクロ万歳。

ただちょっと。
かっこいい服が買いたかったな。

また買い物へ行こう。そのときには、しっかり保湿ケアをしてかさかさ言わない足でまちを歩きたい。


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イコカ
この度は読んでくださって、ありがとうございます。 わたしの言葉がどこかにいるあなたへと届いていること、嬉しく思います。