見出し画像

リケジョとブンジョ(文系女子)の会話比較

今日は、日本語教育とは少しずれますが、同じ日本人女性でも、リケジョとブンジョ(文系女子)では考え方が違うのか?という観点から、昨日に引き続き日本語教育でよく用いるロールプレイを使った会話例を使って語ろうと思います。

【ロールプレイ】
田中さん、山田さん、佐藤さんの三人は会社の同僚です。

そんな三人が、休日楽しくランチをしています。
そんなとき、田中さんのLINEに、彼氏から明日のデート法事だから行けないと連絡がありました。

こんなときの会話を練習してみましょう。
日本語教育の練習テーマとしてはかなり難しいですが、女子の会話だとよりありがちな事例かとも思います。
なので、皆さんも少し考えてみてください。


ではまず、ブンジョ(文系女子)の会話例を挙げます。

 【事例1 ブンジョの会話例】
田中 ねー、ちょっと聞いてよ!明日彼氏とデートの約束をしてたのに、明日法事が入ったからデートは無理と今LINEが来たのー!

山田 あらま…。

佐藤 うーん、まあー法事があること彼氏うっかり、忘れてたとかじゃないのかな?

田中 法事とかの日って普通忘れる?で、何で今LINEで言ってくる?

山田 うーん、まあー親の法事とかなら忘れないと思うけど、おばあちゃんとか、おじさんとかだと忘れることもあるんじゃいかな?私、結構忘れっぽいから自分ならやらかしちゃうかも?

佐藤 うんうん。うっかりしてたとか、あと、実は親がなんかバタバタしてて彼氏に日にち伝えるの忘れてたとか、彼氏は東京住んでて、わざわざ福岡まで帰ってこなくていいと思ってて、伝えてなかったとか、でー急に参加することになったとかそんなんじゃない?

田中 そかな?

山田 そうそう。別に変に気にしなくていいと思うよ。あとで、TELして聞いてみればいいじゃん。LINEでもいいけど…。

佐藤 うんうん!だと思う。たまたま誰かが忘れてたとかだって!!
まぁー気にせず気楽に返しとけば!次回は奢れーとか!とか軽いノリで。

山田 そだねそだね。気にしなくていいと思うよ。それにしてもーこのランチおいしいねー♪
そそ、私の話も聞くれる?この間さー、河合部長たらさーーーこの間の飲み会でさー超なれなれしく触ってきてさー。(っと話題を変える)

佐藤 あはは!あーまたー。あの人ほんとうざいよね。。(変えた話題にのっつかる)

田中 ハハハ…。

と、まあーもしかしたら?と思うところにはあえて触れず、適当に励まして、話題を変えるということが一般的な女子(ブンジョ)は多いと思います。

しかし、山田さん、佐藤さんがリケジョの場合は、こーいう会話にならないときもまれにあるのです…。
そんなまれな例を紹介します。

【事例2 リケジョの会話例】
田中 ねー、ちょっと聞いてよ!明日彼氏とデートの約束をしてたのに、明日法事が入ったからデートは無理と今LINEが来たのー!

山田 え?葬式じゃなくて法事だよね?普通急に決まることないんじゃない?それも今連絡??

佐藤 うんうん!そだよそだよ!急に決まるイベントじゃないよ!なんでデートドタキャンの言い訳にそんなこと言い出したんだろう?

田中 やはりデートが嫌だからの言い訳なのかなあ。。

山田 言い訳かどーかはわからないけど、でも、法事が急に決まるとかないよー普通。彼氏の実家福岡でしょ?明日なら今日から実家帰ったとか?飛行機とかも前もって取らないと予約取れないこともあるし、大体すごい高いじゃん。

佐藤 そだよそだよ!前からわかってたのに、言わなかった言えなかったのかな?明日のデートどこに行く予定だったの?

田中 ディズニーランド…。

山田 あー前、田中さんの彼氏人が多いところ嫌いだとか言ってたじゃんだから、行きたくないの言い訳に法事とか言ってきたんじゃない?

佐藤 田中さんがディズニーフリークなのに行きたくないって言いだしづらかったんだよー。

田中 …。うーん…。ちょっと…。トイレ…。

山田 でー今後どーするかだよね?

田中 〔トイレから戻る🚽〕

佐藤 そうそう、田中さん明日のディズニーチケットは買ってあるの?期限はいつまで??

田中 …。あーもうーいい加減にしてよーー!!
私はそんなことを言って欲しくて話したんじゃないのよー💢

山田 え?なんで怒るの?

佐藤 …

田中 わたしは、ただ聞いて欲しかっただけなのよー😭

山田 え?聞いて欲しいだけ?そーだったの?

佐藤 相談じゃなかったの??

こんなのあるか?と思った方かもしれませんが、これは実際に起きたことがある事例をわかりやすくかなり脚色した会話例です。

いかがでしょうか?

文系理系の問題じゃないだろう?
事例2は単なる無神経な奴らだろうとか、事例1の友達も本当の友達じゃないだろうかなり白々しいだろうとか、だから女同士はめんどくせーんだよとか、色々な意見あるかと思います。

色々な議論もいいですが、とりあえず、今回のトラブルをわかりやすく見せるために図にしたものを下記に示します。

画像1

要は田中さんは、ただ「聞いてほしかっただけ」なのを、リケジョは「相談されたと判断した」ために起きてしまったトラブルなのです。
別の言い方をすると、リケジョに限らず、性格的に事実を追い求めることが好きだからとか、嘘が嫌いとか、はっきりとさせることを好む人はこーいう言い方すると言うかもしれません。なので、別に間違ってないと言う方もいるかもしれません。

ただ、今回のケースは、ただ聞いてほしいだけの相手の要求を、アドバイスしないとと聞き手が判断を間違えてしまった…結果相手にとっては、不愉快な気分になったということです。

日本語教育の授業の中で、ここまでの会話を練習することは、ごくまれでレベルもかなり上級な場合でしか扱わない、むしろ扱うには色々難しいので扱わないのが無難なのかもしれません。しかし、生活者としての外国人が日本人のママ友とのやりとり、ご近所さんとの会話や、留学生が日本の大学でのクラスメートや友達、サークルの仲間との会話、会社の同僚との飲み会や、お昼のランチ時の雑談レベルの会話では日本語のレベル関係なく起きる事例であり、トラブルに巻き込まれてしまう事例かなとも思います。

一応リケジョの私も事例2に近い状況に陥ったことがないとは言えないタイプの人間です。
なので、今後何らかの形で、日本語教師をやっていく場合、このようなケースをどのように指導したらよいか色々悩んでしまっているのです…。
昨日の記事同様、結局のところケースバイケース、空気を読めるようになることが正解なのかもしれませんが…。

ということで、今日はこの辺で。

今日も最後までお読みいただきありがとうございます😊

参考文献として下記リンクをのせておきます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?