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糧となるもの

作品たちがわたしの手から遠くに飛び立ち
みんながそこで
どんな方の目に映り
どんなふうに手にしていただいて
どんな暮らしをしていくのか
想像は果てしなく、そして漠然としていて
あまりにもぼんやりとしたもやのその向こうが
見えないばかりに不安になることも
とても多いです

作っていて
これはあくまでもわたしのエゴ
これはあくまでも自己満足
作り手としてそれも大切な一面であるけれど
そればかりじゃいけないなと思うからこそ
少しでも美しく
それでいて丈夫に使いやすく
そんなことを思っている


ショルダーの持ち手はこれがお気に入り
ふんわりやわらかい



ヒナタノオトさんのHP
「手仕事を結ぶ庭」で、今回のクリスマスに工藝を灯しての作品についてそれぞれの作家さんの作品とご紹介をお知らせくださっています
*お写真、スクショでお借りしました

サコッシュをお使いいただいているイメージで
きれいなお写真を載せてくださっています



「灯り」
という今年の新しいモチーフ

これを刺しているのがまたひときわ楽しかった


添えてくださっているご紹介がとてもうれしい
それぞれの作家さんのことを丁寧に、細やかに
書かれています
ぜひご覧ください

刺繍にズームした写真は
まるで自分の顔をアップにされているような恥ずかしささえあるけれど
細部をご覧いただきたいと思ってくださっている気がして(わたしのアップは細部はむりですが)
それもまた嬉しいことです

オーナーの稲垣さんが、いくつお体があっても足りないほどのたくさんの業務の隙間にご丁寧にメールをくださって、初日からのお客さまとのおひとりおひとりとのあれこれをお知らせくださいました

いつもぬいとりの作品をお選びくださっているお客様や、新しく手にとってくださった方、真っ直ぐにぬいとりの作品のほうに向かわれた方、おなかの赤ちゃんとご一緒の方、贈り物に選んでくださった方。。。
みなさんそれぞれにお選びくださるストーリーがある気がして、読んでいるとそれだけで
ぼんやりとしたもやのむこうがはっきりと輪郭を見せてくれるようでした


今年の作品たちへの稲垣さんが感じてくださった言葉も、一年のおしまいにわたしには大切な贈り物をいただいたような言葉でした


真剣に、惜しみなく、真ん中を作り続けていることを感じてくださってのことばのようで
背中を押していただいた心もちです


作ることに対して
誰かの評価や価値観を気にすることはほとんど無いのだけど
「まだできることはないかな」
「もっとこういう作品が作りたい」
「あんなこともやったらきっときれい」
出来上がった作品はその時その時のわたしの
感覚と工夫の混ざり合ったもの
日々、目に映るものから感じて考えてアンテナがキャッチしたものを元に手を動かした指跡

毎年見てくださって、今感じてくださっていることは稲垣さんが
「この一年の仕事の充実を感じる」とおっしゃってくださる通り
わたしの日々をまるごとみてくれているような気がします


遠くで灯となって照らしてくれていることを
改めて感じる冬のはじめ

使ってくださる方に、そんなわたしの嬉しいが
作品たちと一緒に届くといいなと思っています

写真はこれからお送りする追加のティーコゼー

ふかふかの綿や芯は空気を含んでお茶を温かく保ちます
友達といっぱいおしゃべりしたり
寒い外からかえってきた家族を迎えたり
そんなひと時にきっといいかなと思っています


北海道は明日からずーっと雪もよう

今日は最後のポカポカ陽気でした
お散歩は陽をあびて美しいものばかり

どれもみんな、このまま刺繍したい
刺繍の種になるものはいつもわたしの中にたくさんあって
芽を出して花を咲かせてまた次の種になっている

やってみたいことがいつの日かかたちになると
自分でも楽しみにして今日も手を動かします


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さくらのみちさんでは26日まで
「冬の装い展」

ヒナタノオトさんでは12/24まで
「クリスマスに工藝を灯して」

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