デンマークの時間 ヒナタノオトさんにて
明日館から戻り、この1週間はあっという間に過ぎました
雪は溶けて凍って、また降って
積もって 積もって
もう外はすっかりと冬です
高く伸びたイタドリには夜中に降り積もった雪が
まるでお花がさいているみたいに
冬はほんとうに厳しい季節なので
日々大変なことはたくさんあるし
気をつけないと怪我や事故につながるような、大袈裟ではなく時には命の危険と隣り合わせなこともあります
それでも、毎年、雪はきれいだなぁ、冬はいいなぁと思います
寒さで心も縮こまってしまいそうだけれど
雪の中を歩くとちゃんと美しいものに出会えるのも冬の醍醐味
どこからやってきたのか
足元に落ちていたかわいい葉っぱを拾ったりして冬のお散歩を楽しんでいます
お散歩しながら冬を迎えつつヒナタノオトさんへの追加の作品を制作していました
「デンマークの時間〜Tversted skoleツアーゆかり展」
https://www.instagram.com/p/DC2mruVzHua/?igsh=YWdrNjdmNmN2ZXBs
これまでに開催されたデンマークツアーに参加された作家さんたちによる作品の数々
キャンドルや陶器、家具や装身具、染色、織物など
どうやら店内はさまざまなジャンルの作家さんたちの作品でもりもりと豊かなごようすです
そしてなんと旅の写真をスライドショーにして
店内で流してくださっているとか
稲垣さん曰く、わたしとひとみちゃん、ちかちゃんの3人組の写真もあるって
今も、時々あの旅の写真を眺めます
5年前、刺繍がわたしを1番遠いところに連れて行ってくれたのがあの旅でした
わたしが暮らす北海道に、風も匂いも空も植物もとてもよく似ていたトゥベステッドという海辺の街
とっても遠くに来たのに、ずっと暮らしていたみたいに懐かしい、不思議な感覚でした
まだ暗いうちに起きて、朝焼けを見ながらみんなで海まで歩いたり
展示した作品を現地の方々が丁寧に見てくださったり
穏やかでゆったりとして、温かな記憶
明日館はその旅の続きのようでした
わたしたちの旅はもしかしたらまだ続いているのかもしれません
そんなことを思いながら追加で制作したのは
明日館では初日に完売してしまった眼鏡ケース
3点
どれもコーデュロイや起毛したものなど冬の生地です
ブレーメンは毎回生地に合わせて刺繍する植物や色合いを変えているので、すべて一点もの
今回はマスタードとチャコールグレーです
キャンドルの刺繍は「灯り」と名づけたモチーフ
わたしにとってのデンマークは
窓、灯り、森 のイメージでした
どの家の窓にもカーテンは無くて
家の中を覗くみたいでちらちらと横目でこっそりみていたけれど、少しずつわかってきました
これは、しっかり眺めてよいのだと
窓はみんなすてきに飾っていて
通りを行く人たちの楽しみでした
そして中には暖かそうな灯りがあって
日照時間が少ない北欧独特の、室内の心地よさを感じるのでした
ヒュッゲという文化も相まって、部屋の中ではキャンドルが灯されていたり
天井から下がる灯りはソファに合わせて低い位置まで降りていたりするところもありました
「灯り」のモチーフは、そんなちいさな灯火が
森の中でどこまでも点々と灯っていたらいいのにと思い描いています
ピンクッションはそんな灯りともみの木、ヤドリギなど5種類
ほんの少しの追加ですがどなたかのお手元に気に入っていただいて届くといいなと思っています
そして今回、明日館には間に合わずお持ちできなかったエプロンを2点
「ブレーメン 冬」
と名づけたグレーの麻生地のものと
「すみれ」
こちらもチャコールグレーの少し硬めのしっかりとした麻生地です
作りながら自分でもつけてみましたが、とてもかわいい
エプロンはこれからも生地と刺繍の組み合わせでたくさんつくって定番になる予定です
楽しんでお選びいただけたらと思います
街を行けばすっかりとクリスマスムード
ちょっとの用があって出向いたお店がとても混雑していたりしてみんな賑わっていて楽しそう
ヒナタノオトさんの店内では作品たちもその賑わいの中にいるのだなぁと、遠くから送り出したみんなのことを思っています
追加の作品たちは、明日の午後に到着予定です
デンマークの懐かしい旅の様子と合わせてお楽しみいただけたら嬉しいです
ヒナタノオトさんのページでも美しい写真と共にたくさんの作家さんの作品がご紹介されています
店内でのご案内は22日まで残すところあと数日ですがオンラインでも引き続きご覧いただけます
遠方の方はこちらでもお楽しみいただけます
「デンマークの時間」
11/30〜12/22
11:00〜18:00
ヒナタノオト/galleri vindue
〒103-0007
東京都中央区日本橋浜町3-16-7
スプラウトビル1階
会期中 月曜・金曜休み