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まるで岡本太郎だ

ちょこっとだけ書きます。


わたしが今やっている某施設での「余暇時間での人形劇」。

タイトルは全然違うのだけど、つまり、障がい者の方々と人形劇を作っている場所があります。


先日、その事業とは関係ないところで、絵を描き展覧会をしたそうです。

メンバーのある女性。

絵を描こうと言っても殴り書きしかしない。なんとなく職員も後回しになっていた、という方がいらっしゃいました。

ま、わたしはふだんの生活を知らないからなんともわかりません。


相手に対するたいした予備知識もなく、わたしは目の前にある作業を次々と提案してきました。

「はさみで適当に切ってみて」

「ここに絵を描いてみて」

「殴り書き、かっこいいね」

「人、描く?」

「雪だるま作るか」

「この線にそって切ってみて」

「布に色塗ろうよ」

「字を書くのがすき?」「字を書くんじゃなくて描くんだね。すてきだね」


その女性は、とてもヤル気のないような雰囲気に見えました。

でも瞬間の爆発力はすごく、彼女が作った物にはエネルギーが満ちあふれるのです。段ボールを切った破片そのものから熱が立ち上るというかね。


で、今回の展覧会。

彼女がすごい絵を描いた、と職員さんから報告がありました。

今までこんな絵を描いた彼女を見たことがない。彼女のお母さんになりたいと思ったよ!

って!!!!!


職員さんは優しいので、

「これはもりさんが彼女の能力を引き出したんだよ!絶対そうだ!」

とおっしゃってくれたので、

素直なわたしは鵜呑みにしております。


まじめに言いますとね。

この事業が彼女のその絵に直結したかどうかは別として、ヤル気のないような雰囲気を醸し出していた彼女は、出番でなくても必ずその場面に必要な物を持って、舞台に上がってくれるんです。

ヤル気の塊なんです。

それを彼女はわたしに教えてくれました。

はさみも使えるし、切り貼りもできるんです。舞台にも立てるんです。

今、彼女は、ボンドを絞り出して紙を貼り合わせることに凝っています。

これがまた、アートになる。

エネルギーの放出はそのままアートになる。まるで岡本太郎だな。

ちょっとメモとして置いておきたかったので、描きました。

あらゆる人は、体験を積むことで可能性を増やしていく。
これ、ほんと。





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