雪に懐ふ

あんなに眠たかったのに今ではこんなに

もうすっかり目が覚めたんだ

君のせいだな バカ



自分が自分に縛られて何もできないでいても

君はなにも言わないね  叱っていいんだよ

並んで歩いた並木道 笑い声は止まなくて

「ずっと続けばいいのに」

なんて 懐ってた



僕は淡々と息をする日々に段々と飽いていて

「信じたくない もう 大人なんだって」

「散々だ」呟いた 

僕ら難解な言葉でさ

意味の無い会話の意味を見つけていく



ずっと一緒にいたいと願う

それはワガママなのかな

愛想笑いなんてなかった ただ本当に楽しくて

気がついたら駅のホーム

もうお別れの時間

またすぐ会えるけど

まだ喋り足りないの



いつまでも このままでと

思っていたんだ 思ってただけだ

瞼の裏には君の姿  声も感触も

はっきりと分かるよ



あんなに笑いあったのに

どうやらそちらは愛想笑いだったんだね



バカ



ずっと一緒に居たいの願い

それはワガママみたいで

愛想を尽かした君は今どこで何をしているの?

気がついたら駅のホーム

もうお別れはないけど



まだ喋り足りなくて

だからこんなに寂しくて

また君の名を呼ぶよ



さんさんと降り注ぐ雪が

散漫な手のひらに

いつも簡単な一言が

言えなかったんだよ 君の前じゃ

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