見出し画像

私が好きな人は私の恋人ではないかもしれないという話


突然だが、私にはお付き合いして2年になる彼がいる。
一緒にいると楽しくて、たくさん時間を作ってくれて、会話をしてくれて、私を楽しませようとしてくれる。この人にならなんだって話せるし、すべてを受け止めてくれると考える余地もないほどに、信じられる。
わたしの好きな人。

そう思っているし、そう信じているのだけど、
急に自分の気持ちに自信が持てなくなって今ここに文字を残している。

きっかけはとある日
小学校時代の友人から、インスタでDMが来た。
元々は年に数回、数人で会う程度の低温な距離感の友人である。お互い地元を離れ、今は東京で近い土地に住んでいる。

話の流れで、今度メシ行こうよ。とお誘いいただきご飯に行くことが決まった。
お店を決め、迎えた平日の夜。
ただの同級生だし、気合い入れても意味わからんので、白いTシャツにリーバイスの501というシンプルな服装で待ち合わせ場所に向かった。
彼と会うのは半年ぶり。
服装も伝えてなかったし、人もたくさんいたし、下を向いてたのにサラッと見つけてくれたのは素直に少し嬉しかった。

実は二人で会うのは初めてだった。
正直ちょっと緊張していたが、そんな私の心配をよそに彼はおしゃべりだった。
どちらかというと寡黙な彼と、どちらかと言わなくてもおしゃべりな私なのに、彼のおしゃべりが止まらなくて面白かった。

共通の同級生の話、
謎に一緒にいった海外の卒業業旅行の話、
私が行っていたお店に自分も行きたいと思ってた話、
料理の話、仕事の話、
恋人と二カ月前に別れた話、

とにかくたくさん話した。
沈黙になることもなく、日付が変わる前に解散した。

たかが学生時代の友人とごはんをしたからって、ただ楽しかったな~と思うだけだろう。
なぜ私がわざわざこんな文字を残しているのか。

それは彼が、私にとって少し特別な存在だからである。

彼という人は、私の友人の中で一番の文化人である。
自分の『好き』に、確固たる理由を持っている。
自分の中で常に正解を探していて、確かな意思を持っている。
世の中に流されることなく、自分を貫いている。
そして何より、昔から彼のワードチョイスと醸し出す雰囲気が最高で本当に大好きなのだ。
多分、わたしの人生の中で1番ツボな人が彼。

友人として憧れているし、人として憧れている。
彼の考えてる事をもっと知りたいと思う。
これが単なる憧れなのか、恋心なのか、いまだに分からないでいる。
間違いないのは
彼が選択する言葉、音楽、思想、趣味、全てが素敵で憧れで、私はそれらが本当に好きだという事。

ずっとずっと大切で大好きな友人である彼。
どうかこれが、恋心ではありませんように。
きっと私たちは恋人関係にはならないだろうから。

そう祈りながら、この話を終わりにします。

2021.6.30

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?