【光る君へ】ドラマレビュー第16回更新です
クロワッサンオンライン 連載中、大河ドラマ「光る君へ」ドラマレビュー第16回更新です!
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極上の美しさ、中宮定子(高畑充希)と一条帝(塩野瑛久)の閨の場面。そこに急報、弘徽殿で出火と。知らせに走ってきたのは蔵人頭・源俊賢(本田大輔)、道長の妻・明子(瀧内公美)の兄ですね。お勤め順調のようでよかった。
内裏の図を見ると、弘徽殿は定子のいる登華殿のすぐ南隣。そこで放火とは剣呑な……。
中関白家での家族会議の場面で貴子(板谷由夏)の「先日は後涼殿、今度は弘徽殿」と危機感を募らせる台詞がありました。後涼殿は弘徽殿の南西にあたり、放火現場が中宮定子の登華殿にじわじわと近づいているのがわかります。貴子以外にも、不審火が何らかの意図をもってなされているのだろうなと考える人はいたでしょう。
いつも冷静沈着、聡明な貴子が珍しく動揺する姿が描かれます。対して、息子・隆家(竜星涼)の「ねたまれて結構ではありませんか!」という不敵な言葉。
我が子を心から愛する貴子なので、定子と帝になにかあったらと危惧するのは当然なのですが、この狼狽え方は ドラマレビュー第15回 で触れたように貴子に内裏勤務経験があり、人の妬みの怖さをしっているがゆえなのかもなと思って観ていました。翻って、物心ついた時から父・道隆(井浦新)が順調に出世街道に乗っていて、今や家族揃ってブイブイの立場である隆家は、その恐ろしさを知りません。
中関白家の傲慢さだけではない、そうした一人一人の事情も考えると興味深いシーンでした。
15話のサブタイトルは「おごれる者たち」16話は「華の影」。
花は必ずいつか散る、おごれる者は久しからず……。17話以降、どうなるでしょう。
(つづく)
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