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【M-1グランプリ2023】決勝進出希望10組を発表する【後編】


前回の続き。


⑥ハイツ友の会



異彩を放つローテンション女性漫才師、ハイツ友の会だ。


彼女らのネタはなんといっても空気感がたまらんのよな。爆発力という意味では少し物足りないかもしれないが、こういうタイプの芸風は他のコンビと被ることが少ないし、決勝に一組いてもいいと思う。


女性コンビで言えば去年はヨネダ2000が決勝に上がった。今回は完全なる好みで10組選んだのでヨネダは除外したが、全然今年も勝ち上がってくる可能性はあると思う。他にはもうすっかり売れっ子のAマッソもいるが、売れている分、ネタを仕上げる時間があるのかというのが不安点だ。そう思っていたらなんか単独やってるし。流石だわ。Aマッソ来るならそれはそれで鵺野は大喜びよ。



⑦シンクロニシティ



最強フリー芸人シンクロニシティ。今年は事務所に所属して初めて挑むM-1だ。


晴天サンティの頃でベストアマチュア賞を取ってることからもわかる通り、ボケの吉岡(右)の作るネタが天才的だ。去年の敗者復活もそうだけど着眼点のセンスがずば抜けている。できればフリーのまま行って変ホ長調以来のアマチュア決勝進出果たしてほしかったなー。


元々はラランドなんかもフリーだったけど、やっぱりなんだかんだで事務所に所属しないと難しいのかね。マネジメントとか漫才を披露する場の確保とか。芸風から言うとなんかマセキとか人力舎とかの方が似合いそうだけど二人が入ったのはよしもと。やっぱり舞台に多く立ちたいってのがあるのかな。とすると今年はなおさら期待大だ。



⑧10億円


知らない人も多いのではないだろうか。


結成は今年で3年目。知名度はまだほとんどないが、マジでドヤバイコンビだ。今年行かなくとも、絶対にそのうち決勝まではいく。間違いない。


ネタは飄々とした口調で進むコント漫才で、ボケのセンスが既に完成されている。タイプとしては真空や令和ロマンと似ているタイプだが、両者ともまた違う雰囲気を持つ独特のコンビだ。去年はツギクル芸人グランプリやABCお笑いグランプリ、NHK新人お笑い大賞といった賞レースの決勝に残っている。まじでやばい。この銘柄は今のうちに買いだ。


ちなみに今Wikiを見てたらボケの山内の特技欄に「50音の中からどの文字を言われても動じないこと」って書いてあった。どういうことだよ。



⑨軍艦


こちらも超若手。軍艦だ。


2021年のM-1でNSC在学中ながら準々決勝に進み、ベスタアマチュア賞を取ったコンビ。芸風は王道のしゃべくり漫才だが、かなり尖っている。まあスーツとか着ずにTシャツにヒゲで出てる時点で色々と察するだろう。もう既にお笑い好きの間では「最近注目してるのは軍艦かなぁ」っていうとあーはいはいそっちのタイプねって言われる。ほんまめんどくさい人種やで。


芸風や醸し出す雰囲気から金属バットと比較されがちで、金属やランジャタイが芸歴制限でM-1を去った今、そのファンが軍艦へとゲルマン人並みの大移動を行っている。自分を含めそういう痛いファンが囲い始めているのでなかなか近づきにくいが、フラットな目線で見ても漫才はめちゃくちゃ面白いので、ぜひ決勝に上がってきてほしい。そんでダルそうな態度取って炎上して欲しい。



⑩怪奇!YesどんぐりRPG



最後こいつらかよ。


でもわりと真面目に今年あたり決勝来るんじゃないかと思ってるんですよね。ええ。


彼らは予選で毎年圧倒的にウケるんだけど毎年3回戦で落とされていた。理由はただ一つ、そう。「漫才じゃないから」だ。彼らは最初から決勝なんて見ていない。邪道ともいえる芸風をドストレートにぶち込んで、会場ウケすることしか考えていない。むしろ一番芸人してるぜこいつら。


しかしなんとなんとですね、彼らここ2年は準々決勝に進んでるんですよ。これは彼らが面白くなったというよりは、ここ数年で漫才の解釈に対して視聴者が寛容になったという見方が正しいと思う。


優勝したマヂカルラブリーの他、ジャルジャル、トム・ブラウン、すゑひろがりず、ランジャタイ、ヨネダ2000といった面々が漫才と枠組みをバキバキに壊してくれた。もうそろそろ彼らも漫才と認めていいんじゃないか。ピン芸人ギャガ―3人組ユニットが並み居る強豪漫才師を全員倒して頂点に君臨するとこ、見せてほしいぜ。



いかがだっただろうか。


こうして並べてみると自分の好みがよくわかるな。だいぶ偏った10組を選んだし当然のように他にも決勝を狙えるやつらはごまんといるのでまず的中なんかしないだろうが、この中の一組でも決勝で見られれば俺は幸せ。


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