人吉球磨・秘境駅レストランLOOPでランチ
2019年3月末に某地方自治体を早期退職してから、新たな人生に適応する準備のためしばらくゆっくりすると決めていた。できた時間を活用して月に一度は神戸を離れて旅に出ている。妻と一緒の場合もあればひとり旅のこともある。
4月の終わり頃。記念すべき退職後初の旅の行き先は熊本県の人吉市だった。
最初の旅は妻とともに。退職というわがままを快く受け入れてくれた彼女と素敵なレストランでランチをしたいと思っていた。レストランの名前はLOOP。人吉球磨の秘境駅にあるレストランだ。
1.神戸モトマチ大学
LOOPに行きたいと思ったのは、2019年1月に参加した神戸モトマチ大学で、人吉球磨の無人駅を人気レストランとして再生させることに尽力された中島秀豊さんの話を聞いたことがきっかけだった。
【神戸モトマチ大学とは?】元町~三宮間を広大なキャンパスとして、キラリと光る神戸のステキな人たちに授業をしてもらう中で、新たな人の輪を生み出し、神戸のまちを考えてアクションを起こす核へと育てたいと考える有志の方々が活動している取り組み。
ちなみに、中島さんが神戸モトマチ大学で登壇されるということを教えてくれたのは、役所の垣根を超えた有志の交流会で知り合って色々とお世話になっていた人吉市役所の方だった。
中島さんによる講義のテーマは「。
兵庫県篠山市の古民家を活用した街の再生を行なっていた一般社団法人ノオトでの活動を知った人吉市の方が、人吉球磨に多数残る古民家を活用した地域再生ができないかとノオトの中心人物であった中島秀豊さんに話を聞きに来られたことから始まるストーリー。
そこから株式会社NOTE人吉球磨を立ち上げて、様々な検討を重ねた上で、一流シェフが素晴らしい料理を提供し、わざわざ訪れたくなるレストランを無人の大畑駅に設置することを企画。結果として、秘境駅ならではの魅力を掘り起こし、その希少価値で多くの人を呼ぶことになっただけでなく、地域の方にも想定以上に使っていただけているとのことだ。
また、直前に読んだ「にも通じる話もあった。民間企業であるJR九州とタッグを組んで実現した秘境駅レストランのように補助金漬けでない地域再生の物語は尊い。
2.大畑(おこば)駅
大畑駅までは鹿児島空港からレンタカーで1時間ほどの道のり。道中では野生の猿に遭遇したりして秘境駅レストランに行くという気分が高まった。
日本で唯一、ループ線の中にスイッチバックを併せ持つ駅としても知られる大畑駅は、鉄道ファンにとってはそれだけでも価値のある場所。JR九州の豪華列車「する駅となっている。
3.LOOPでランチ
さっそくLOOP店内へ。明るい店内からは大畑駅の様子がよく見える。高級過ぎず適度にカジュアルで心地よい雰囲気が漂う。
メニューは全てコースとなっており、2500円のコースを注文。どのメニューも美味しそう。
ちなみに、人気店のため事前の予約は必須だ。
料理の写真、改めて見るだけでお腹が空いてくる(笑)
幸せな空気の漂う素敵なお店で、極上のランチ。次回行く時は鉄道を利用して、是非ともワインも堪能したい。豪華列車ななつ星でここを訪れることができれば最高だ。
4.少し足を伸ばして桜島
人吉温泉の旅館で一泊した翌日、鹿児島空港から帰るまで時間があったので、少し足を伸ばして桜島まで。人吉温泉からは車で2時間ほど。
あいにくの雨となったが近くで見る桜島は雄大で、大迫力。桜島は近くまで行ってみないと本当の魅力はわからない。意外にも香港や台湾など外国からの旅行客が目立っていた。
九州は、北から南まで魅力的な所ばかり。実はシチリア島と同じぐらいの大きさの九州。海外の方からのは一つの島として捉えられているとか。一つの島に、歴史、温泉、自然、食などの魅力がぎっしり詰まった九州のポテンシャルはとんでもないと思う。
鹿児島空港から神戸空港までは1時間ほど。鹿児島空港から1時間程度で行ける人吉球磨や桜島に、神戸からは2時間程度で行けてしまうということだ。近い。