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こんぺいとうの販売戦略

ボーッとしているひとは、何かウッカリしたことをしでかしても「まぁいいや」で済ませてしまう。ここで「何で私はいつもこうなんだろう。もっとしっかりしなくっちゃ」と繊細な反応をしないのが、真のボーッとしている人(じん)なのです。私です。

一昨年の冬、東寺の弘法市に行きました。弘法市とは毎月21日に行われる蚤の市のようなものです。色々な古い道具や着物、何だかわからないもののお店で東寺の敷地内や堀の前の通りがいっぱいになります。屋台なんかも出ていて、そこで私はこんぺいとうの出店を見つけて、可愛らしいので買うことにしました。

カゴがずらっと並んでいて、こんぺいとうの色ごとにピンク、青、とキッチリと分けられています。ひとつの袋に好きな色を欲しいだけ入れて、100gなら300円、200gなら600円という具合です。ただし、袋に入れると色々な色が混ざってしまうので、戻すことは出来ない、というシステムです。

もの凄く寒い日なのに私はスカートにタイツで来ていて、お店のおじさんに足出して寒くないんか?といかにもおじさんらしいことを聞かれ、ヤー寒いですねハハーなど話しながら、好きな色のこんぺいとうを袋に入れる。

重さを測ってもらうと、まだ50gやからもっと入れたら良いと言われたので、ハリキって色々な色を入れた。ちょうど100gくらいになるように。

再びおじさんに渡すと、重さをサッッと測って

「あーちょっとよくばりすぎたね!200gやわ!」とのこと。はて???そして「おまけしといたげる!」とすかさずこんぺいとうをザザーっと袋に追加しました。

そして私は600円を払ったのです。

その時はちょっと調子にのって入れすぎちゃったなー でもまぁいいや、と思っていたのですが、だいぶしばらくしてから、これは、巧妙な販売戦略に引っかかったのでは?と気づいたのです!

私は100g300円分くらいしか入れてなかったのにもかかわらず、おじさんの「おまけ」で結果的に200gチョイ600円分のこんぺいとうを購入するていになったのでは?

もちろん確証は無いし、そうだとしても600円分のこんぺいとうは手中に入っているので損では無い。しかしおじさんも誰にでもやってるわけでは無いだろう…多分私がいい年なのにボーッとしているからである…

小さい時、大人になったら自動的に保険とか株のことが解って字も大人の字になってもっと大人の人ともうまく話せるようになると思ったのにちっともならない。それどころかカーディガンを裏向きに着て「うらむけとちゃう?」と言われるのを年に一回はやっている。

でも「しっかりしなきゃ!」とは大して思いませんね。思っても急にはなれないものだし。それに日常の、ささいなことなら まぁいいや、で済ますくらいが丁度いいのです。こんぺいとうは良い。いくつあっても困らないから。ただもっと悪い人やスピリチュアルな人に騙されないようにしないとな、とは思う。投資詐欺や宗教の勧誘をされかけたこともあるし。





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