【 二度と会いませんように 】

#脳血管#脳オペ#コイル#脳幹#IgA腎症#全身麻酔#ICU#ステント

入院生活で、時間を持て余すだろうと思って、文庫本を一冊、持っていったのだけど。

オペ前日の夜に、なんとなく、ペラペラしただけで、落ち着かなかった。

オペ後は、いつでも、読めるようにと、床頭台に置いたのだけど

全く、触れもしなかった。

脳内で色々と考えているようで、思考が、まとまらない日々を過ごすだけだった。

病院での時間が、快適ではなかったが、煩わしいことから、離れたようで、楽な気持ちもあった。

気持ちが、追いついてないようで、
ソワソワもするけど
何も考えないで済む時間が与えられたようで、
心地よくもあったり

日常では、味合わない感覚に、委ねるだけの日々を過ごしていた。

同室者が、先に、続々と退院して、見送る。

わたしが退院するときは、見送られる。

最後の言葉は、

「二度と会いませんように。」

って、笑顔で、毎回、手を振る。

人との別れの挨拶で、
お互いに、二度と会いませんように、と、交わすことに、違和感が無い。

ひととき、繋がったご縁を、解きましょう。

どの同室者たちも、個性的だった。

お互いに節度を持って、でも、気兼ねなく、どの人とも、楽しく、

病室なのに、楽しく、軽やかに、過ごせたことは、とても、ありがたいことだったなぁ〜。

解いたご縁は、また、新しい世界で、新たな人と結ばれるか

今までのご縁を結び直すか
結び方を変えるか

さまざまなだろうけど、

ほんと、病室で出会った人とは、
二度と会わなくも良い。

それは、病人として、お互いに、出会うことがないように

病気が、再発しませんように。

という、願いでもある。

そんな別れの挨拶は、
しょっちゅうするもんじゃあないね。

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