錦を飾る
今回訪れたのは東京、東の歓楽街、錦糸町。
看板の一つ一つがまぁデカい。
激安!割引!餃子!焼肉!JRA!JRA!
PARCOもあるしTOHOシネマもある、マルイもある。
馬特需なのかな、喫煙所もやたらとデカい。
圧倒されながらも、まずは連れが調べてきた純レバ丼なるものを食べにゆく。
駅から歩いて割とすぐのとこにある、ラーメン屋、菜苑。
入ってみると、あいにくの満席。10分ぐらいで入れそうということで、我々は外で待つことにする。
隣に見える、お店の軒下は藤の花が満開だ。老舗らしく広い敷地に広い玄関。『うまい』というのが見てわかる。
頭上の街灯スピーカーから流れる謎のレゲエ。
うーんなんか、錦糸町っぽい。
上野よりさらにレベルが高い。なんのレベルかは私にもよくわからない。
それから数分、菜苑のカウンターについた私たち。連れは純レバ丼を私はラーメンとミニ純レバ丼のランチセットを。
ビールが飲みたいね、なんて言っていたらもう出てきた。早い。まぁ早かった。
渋谷のラーメン王、後楽園並みに早い。
醤油ラーメンから一口。最近とんこつラーメンしか食べていなかったからかめちゃくちゃに美味しく感じた。染みる、あっさり醤油ラーメン、いいです。
さてお次は純レバ、白いご飯に半生ぐらいのレバ、大量のネギ。
うまいですよね、そりゃ。
甘辛の味付けはまさに飯が進むというのはまさにこのことで。強烈なジャンク感。甜麺醤的な甘さ。
ラーメンで口直し、純レバ、ラーメン、純レバ
完食。さて。
御目当てのサウナだ。
亀戸餃子を横目に、赤いボアコートを着た令和のギャルを眺める。
うーん、なんか錦糸町っぽい。
あ、見えてきた。
『スパ&カプセル ニューウィング』
暖簾とサカサクラゲがお出迎え♨️
中に入り、受付を済ませ、2階まで上がる。
ホッケーチームのような館内着に着替える。
タオルと少しの小銭を持ち、いざ。
脱衣所の棚には何故か、一つ一つ地名プレートが掲示されている。北は北海道から南は沖縄、種子島まで、、、謎が謎を呼ぶ。
迷わず福島の棚を選ぶ、右下に東京のロッカーがあった。どんな人なんだろ。
とりあえずいつも通り身体を清める。
昭和風呂なる44℃と高めのお湯に浸かりつつも準備万端。
肩ほっかほか、ブルペンのピッチャーならそんな感じだ。
さぁお待ちかね、サウナへ。
むむ、サウナが二つある。手前はミストサウナ、奥がドライか、、、。
我々はとりあえず奥のドライに入ることにした。
六畳一間のようなサウナ室、下段、中段、上段が狭く、二席ほど。
テレビでは科捜研の女らしきものが流れている。
まずは1セット。6分が経過。思ったほどこない。おかしい。
序盤はこんなものかと諦め、水風呂へ。
ニューウィングは、水風呂が二種類ある。
16℃~18℃の冷水プールと書かれた横に広い水風呂と18℃~20℃のジャスティスボタンがある水風呂。ジャスティスボタンてなんだ。あのポーズをしなければならないのかい。まさかね。
とりあえず冷水プールを2往復泳ぐ、冷たすぎる夏後半のプールのようだ。休憩椅子にもたれながら、扇風機の風を受けつつ目を閉じる。
2セット目、同じくドライサウナに入り、冷水プール2往復。扇風機の風。
なーんかイマイチ。
3セット目、未開の地、ミストサウナに踏み入れる、立て札がかかっている、表は空、裏は全集中。
ここまできてるの、鬼滅の刃。苦笑い。
入ってみると、上段、下段の2畳ほどのコンパクトサウナ。
セルフロウリュができるらしい。石に水をジャーのやつである。湿度が高く、暑くはない、、。
と思ったのも束の間、
我がサウナ部リーダーが失礼しますと言いながら、3回ほど水をかける。だんだん、だんだんと温度が上昇していく。
都合がいいことに、団扇が用意されている。仰げば尊しとはこのことなのか、熱波、熱波の連続。
団扇ってそんな使い方ができるんすね。
身体の底からじわじわ何かが迫り来る。
さっきのドライよりも汗が尋常ではない。
天井のスピーカーからはサウナプレイリストと思わしき音楽。
整ってますか〜
整ってますか〜
腑抜けたマグ万平の声に笑いそうになる。
限界だ、顔が痛くなってきた。
プールへ直行する。あーなむさん。これよ、これ。
2往復し、また休憩椅子。
私の意識は薄い膜に覆われて守られている。
水を得た魚のように我々は生き生きし始め、4セット目を試みる。
もちろんミスト。
リーダーの失礼しますとともに繰り出される連続ロウリュ、熱い、熱い、熱い。
団扇は熱波を送るための道具です。
コーネリアスの『サウナ好きすぎ』が流れる。
まさに極楽浄土。
限界が来て私は外に飛び出した。
さてお待ちかね、ジャスティスタイム。
プール隣の水風呂につかり、ジャスティスボタンを押す。
どうしたことだろう。壁面につけられた、無数のノズルからミストが出始めた。水風呂に浸かりながら、私の頭上を覆うミスト。
これぞまさにジャスティス!
風が冷たくなった錦糸町を後にしたのは18時を過ぎた頃であった。
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