エンジニアとUXディレクターが感じるもやもやは、何故うまれるのか
こんにちは、NTTデータCCS UXチームです。
今回は、以前セミナーで紹介した「ありがちな『しくじり事例』からひも解く~UX視点での開発&運用の秘訣~」をもとに、最近のプロジェクト経験も踏まえてアップデートした内容を記事にしました。
「エンジニアとUXディレクターとで、優先したい機能や画面が途中からズレてしまっている」という問題に着目して、その原因とそれを解消するためのポイントをご紹介していきます。
エンジニアとUXディレクターの食い違い
プロダクトをつくるとき、エンジニアはこんなことを考えています。
プログラム的に、シンプルな構造にすることがベスト。
プログラムを複雑にすることは品質や保守性へのリスクになる。
開発段階でのUI追求は手戻りになる。
というように、「プログラム構造的にシンプルな機能やUI」が良いと思っています。
一方で、UXディレクターはこんなことを考えています。
使い勝手がよく、利用シーンに適したシンプルなUIにしたい。
技術的な実現方法については、エンジニアに任せよう。
操作感を確認しながら、UXやUIを追究し続けたい。
というように、「UXが優れていてわかりやすい機能やUI」が良いと思っています。
このように、お互いに優先していることが実は違っています。そのため、最初は順調に進んでいると思っていたのに、途中で思い描いていることの相違に気付き、お互いにもやもやすることになってしまいます。
もやもやを解消するポイント
では、このような乖離を起こさないためにどうすればいいでしょうか。今回は私たちが有効だと考えている2つのことをご紹介します。
1.プロジェクトの計画段階で実施内容やスケジュールの想定について会話し、柔軟性をどこに持たせているか確認しましょう。
先ほど述べた通り、エンジニアとUXディレクターが考える「良い機能やUI」は異なっています。そのため、プロジェクトの計画段階から開発のイメージをすり合わせていくことが大切になります。
すり合わせの際には以下の点に注意しましょう。
注意点
工数の大小だけで比較しない。
実現する機能のイメージを双方ですり合わせる。
短納期低コストで開発を求められた場合は、セキュリティなどの考慮が漏れている可能性があるので要チェック!
2.最終目的の認識合わせをしましょう。
エンジニアとUXディレクターとで先まで見通すときの観点が違うため、最終的な目的を何度も共有し合い、コミュニケーションをとっていく必要があります。それぞれの観点が違うことは実は重要で、それにより多様な観点を考慮にいれたサービス/プロダクトの開発が実現できます。
そのために話し合いを重ね、次のようなことを確認していきましょう。
確認すること
UXディレクターは、「UX検討で立てた仮説を検証し、継続してサービスを成長させていくこと」とはどういうことであるか、具体的な進め方のプロセスをエンジニアへ伝える。
エンジニアは、目的の実現に向けて、コンピュータリソースや世の中の技術動向などの制約事項や解決策を共有する。
まとめ
いかがだったでしょうか。エンジニアもUXディレクターも、自分の立場から考えた「良い機能やUI」を作ろうと努力します。しかしそこには大抵ズレが生じてしまうため、積極的に考えやイメージを共有していくことが重要となります。
今回ご紹介した「もやもやを解消するポイント」を参考にしていただき、今後のサービス開発をより良いものにしていただければと思います。
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