子育てのために一度退職。温かく迎えてくれて再入社。今は在宅・時短勤務で働いています。
留学先のカナダで、プログラミングに興味を持った
大学は外国語学部の英米語学科に通いました。留学先のカナダでプログラミングの授業を受けたのが、IT業界に興味を持ったきっかけです。英語のスキルだけでは、生涯にわたって食べていくのは難しいと思ったので、自主的にプログラミングを勉強するようになりました。英語の文法を学ぶことが好きだったことが、プログラミングの習熟につながったのかもしれません。
2004年3月に大学を卒業して、50名くらいのSIerに入社しました。社内の雰囲気がフレンドリーだったことに惹かれました。会社が小規模で、幅広い業務を任せてくれそうだったのも入社の理由です。新入社員は6名で、私以外は全員男性。その中で私だけがコンサルティングの専門部署に配属になりました。営業担当やコンサルタントの先輩社員とお客様先に訪問して、自社のパッケージ製品をプレゼンテーションしたり、操作方法を教えるのが主な仕事でした。
半導体の製造支援のパッケージソフトを扱う仕事。現場に触れる喜びを学んだ
その会社が展開していたパッケージソフトは、主に半導体の製造を支援するものです。不良品を取り除いたり、製造プロセスを効率化したり。システムを導入するために、大手のメーカーの製造現場に通えたのは刺激的でした。保守・運用の一部も担当していたので、自分が導入したシステムが顧客の事業をどのように支援しているのか、目の当たりにしたのは貴重な経験になりました。
その会社には、3年半にわたって勤務しました。ただ、自分が誰を目指して働けばいいのか、ロールモデルになる人を見つけるのが難しかった。小規模な会社だから仕方の無いことですが、自分に近い年齢の先輩社員が在籍していませんでした。所属していた部署で、いつも一緒に仕事をしていたのは50歳代の方でした。スキルも年齢も違いすぎて、その先輩から何を吸収すればいいのか、自分の仕事のやり方が合っているのか、よく分からなかったのです。その原因は、いま改めて考えてみると、当時の私の未熟さにあります。その先輩は尊敬できる方で、働く環境としても恵まれていましたので、辞めてしまったのは勿体なかったかもしれません。
ERPに興味を持ち、エヌティ・ソリューションズに転職
そして、2007年の夏に、エヌティ・ソリューションズ(当時は前身の会社「ニュートラル」)に転職しました。規模が大きくて同世代の人たちと切磋琢磨できることと、ERPに興味を持ったことが、入社のきっかけです。当時はSAP社製のERPを扱っていました。私自身はERPの経験が無かったので、まずは座学で知識を学び、プログラマーとしてプロジェクトにジョインして、基礎的なスキルを固めました。
3つ目のプロジェクトから、要件定義に関わるように。主に販売領域の製品を担当して、大手メーカーや商社の現場に出向いていました。特に印象に残っているのは、大手総合商社との仕事です。販売と会計のシステムを導入する、10名程度の小規模なプロジェクト。20代後半〜30代前半の若手が中心となったチームで、色々なアイデアを出しましたし、お客様のニーズに柔軟に対応することもできました。
お客様の現場の皆さんに、「ありがとう」と言われるのが嬉しい
導入後にはシステム全体も見渡せたので、お客様の事業にどのように関連しているのかも把握することができて、とても勉強になりました。どのように受注が発生して、売上につながるのか、商社のビジネスを肌で感じることができたのは大きな経験でした。
現場の営業の皆さんが、システムに触れる中で色々な問い合わせもいただきました。その一つひとつに対応するのも楽しかったです。システムとお客様の事業の関連性を、完全に把握をしていたので、答えに詰まることもなく、感謝されることも多かった。「そういうときは、このボタンをクリックすれば解決しますよ」「確かに動きました!ありがとうございます!」そういったやり取りをたくさん経験できました。
また、お客様の情報システム部の方々と、地方の営業所にシステムの説明も行くことも多かったです。現場を訪れて、自分の知識が深まっていくことが楽しかったですし、積極的に意見交換を行ったことで、情報システム部の皆さんとは仲良くなりました。ありがたいことに、未だに年賀状をやり取りしている方もいらっしゃいます。
長男と長女の子育てに専念するために、リモート・時短の仕事を選んだ
やりがいを持って仕事に取り組むことができ、チームのカルチャーもフィットしていました。しかし、2012年、子育てに専念するために退職することになります。長男を出産して1年後に、2人目の長女を妊娠しました。年の近い2人の子どもを育てるために、仕事をセーブしようと考えていたところ、家族が経営している会社からリモートでの仕事を紹介されたのです。2013年の当時は、世の中にはリモートワークはもちろん、時短勤務も今のようには普及していませんでした。エヌティ・ソリューションズでの仕事を続けるか迷いましたが、一生に一度のタイミングでもありますので、子育てを優先したのです。
ちょうどそのタイミングで、リモートでのカウンセリングの仕事を紹介いただきました。電話やチャットでのやり取りがメインですので、リモートで業務を推進できます。子どもの世話をしながら、空いた時間に仕事をしていました。
ITコンサルタントとしてのスキルも活用できたと思います。お客様の悩みを聞いて相手に寄り添いながら、解決策を提案する流れは似ています。筋の良いソリューションを提供することで、目の前の方に喜んでいただけるのも同じで、「ありがとうございます!佐藤さんのおかげで成約できました!」と言ってもらえると嬉しい。この仕事は2022年4月まで、約8年にわたって続けました。
エヌティ・ソリューションズに、リモート・時短の条件で再入社
そして、2022年4月に、エヌティ・ソリューションズに再入社しました。前回に退職したとき、1歳だった長男が10歳になり、お腹の中にいた長女も8歳に。さらにその後に次男を出産して、6歳になりました。子育てに手が掛からなくなったので、好きだった仕事に戻りたいと思い、再入社したのです。エヌティ・ソリューションズに在籍を続けている後輩から、「今では在宅勤務がメインになっていますよ。時短で働くこともできますよ」と聞いて、子育てと両立しながら働けると感じたのも、決め手になりました。また、当時の上司で現在は役員を務めている、平田さんと南雲さんとお話しした際に、「ぜひ、戻ってきて欲しい」と言われたのもありがたかったです。8年間ものブランクがある中で、温かく迎えてくれたので感謝しています。リモート+時短勤務の条件で、改めて入社しました。
今では、毎朝6時〜6時半に起床しています。子どもに朝ご飯を食べさせて家事を済ませて、午前9時に業務を開始。10時まで朝会に出席して、1日の業務内容を共有します。その後、午前中は作業を進めることが多いです。午後はお客様とのセッションやチーム内のレビューに参加して、16時半には仕事を終えます。次男を迎えに行って、長男と長女を習い事に送ります。習い事が終わって迎えに行くのが、20時半や21時くらいです。3人の子どもを育てるのはまだまだ大変ではありますが、仕事との両立はできています。
「Microsoft Dynamics 365」の強みを実感。お客様の要望に合わせて、無駄のない導入を進めることができる
ERPコンサルタントとしてブランクがありましたが、何とかキャッチアップはできています。以前はSAPを担当しましたが、再入社してからは「Microsoft Dynamics 365」を扱っています。時間は経ちましたがあまり忘れることはなく、ERPやコンサルティング業務に関する知識は記憶に残っていました。前職のカウンセラー業務でも、お客様への問題解決の業務に携わっていたので、すんなりと戻ることができました。ただ、扱う製品は異なるので、オンラインの研修や先輩のコンサルタントとのOJTの中で、「Microsoft Dynamics 365」の知識はキャッチアップしました。SAPを扱っていたときと同様に、販売業務のソリューションを主に担当しています。
現在は、大手製造業のお客様に、販売管理システムを導入するプロジェクトにジョインしました。メンバーは全国各地からリモートで参加しています。小売店や代理店からの受注データを管理しながら、工場の出荷部署に迅速に伝えることで、販売フロー全体を効率化するものです。
「Microsoft Dynamics 365」の強みも実感しています。まずはWebで使えることが大きいです。オンラインで画面を見ながら、お客様とすり合わせができますので。また、導入を進めやすいERPだと感じています。Microsoftの各種アプリケーションとの連携もしやすいですし、ERPとしてもシンプルな構成です。SAPと比べて機能は制限されているので、無駄なく導入を進めることができますが、機能追加が必要になることも多いです。ここがコンサルタントとしての腕の見せどころです。
メンバーの志向や事情を重視して、プロジェクトをアサインしてくれる
エヌティ・ソリューションズに戻ってきて、改めて良かったと感じるのは、個人の要望をできる限り聞いてくれること。「こういったプロジェクトに携わりたい」「●●のスキルを伸ばしたい」など、要望を素直に伝えることができますし、受け入れてくれる会社だと思います。私の場合は再入社にもかかわらず、事情を考慮していただき、家庭とも両立しやすいプロジェクトをアサインしてもらいました。
会社として、従業員を大切にする風土は根付いていると感じます。ある新しいプロジェクトを受注しようとした際に、スケジュールの都合上、開発メンバーの残業が必要なことが判明したのですが、「このプロジェクトを受注するのはやめよう」とマネージャーが判断していました。以前から上司だった、平田さん、南雲さんからも、同じような「従業員第一」のスタンスを感じることが多いです。
近い将来には、コンサルタントのリーダーとして活躍したいです。一番下の子がまだ小さいですが、5年後くらいには、もう少し仕事にシフトできると思います。そのタイミングで、プロジェクトを引っ張ることのできる存在になりたいです。販売領域のソリューションには愛着がありますし、導入するお客様も幅広いのでずっと続けていきたい。関わるメンバーも多く、皆で議論しながら進めていくのも楽しいです。リーダーになることでプロジェクトをもっと盛り上げていきたいと思っています。