妻の秘密 特別編その2 カラオケボックス9
「だからー、有馬のことは内緒だってー、太田くんもいるしー、やめてねー」
佳代子は笑いながら怒っていた。
佳代子の泥酔した時の癖は、よく笑うこと、言葉の語尾が長くなることだ。
そう、この時の佳代子はこれ以上ないくらい泥酔していた。
「内緒にするする、でも太田は岡本から直接聞いててもう知ってるし」
「えー、ほんとー?」
「ホントホント、岡本が太田に話したの。俺の彼女はめっちゃ可愛いから羨ましいだろって。有馬温泉でもめっちゃ頑張って俺の友人たちを歓ばせてくれたイイ女なんだって」
「としさんがー?もーしょうがないなぁー」
「かよちゃん、愛されてるね」
「太田くんもー、内緒だからねー」
だが、それは嘘だった。太田に話したのは他でもない田中だ。
だが、佳代子は岡本の名前を使えばなんでも許してしまうことを、田中は知っていて使うのだ。
「ね、お願い、舐めてもらうこと、岡本には内緒にしとくからさ」
そう言って田中は立ち上がり、ズボンとパンツを一気に下ろし、自分のモノを佳代子の目の前に突きつけた。
「かよちゃんの綺麗な身体を触ったから我慢出来なくなってんだって」
「可愛いかよちゃんにしてもらったらすぐにおさまるから」
「俺、かよちゃんのこと好きだけど岡本がいるから諦めたんだよ、ね、だから口だけお願い」
田中はまた心にも無い言葉を重ねて佳代子をあおる。
太田は佳代子の反応を観察した。
さすがに無理があったか、と心配したが、佳代子の先程の言葉が拒否の言葉ではなかったことに太田は気づいていた。
この場の雰囲気とお酒の勢いだけではないのだろう、下著の中をまさぐられた佳代子の身体が、彼女の心にも火をつけていた。
「しょうがないなぁー、本当に内緒ねー」
佳代子は、言い終わるやいなや、田中のモノに顔を近づけていき舌を出し、ためらうことなくペロッと舐めた、まるで味見をするように。
もうそこには、太田が知っていた、地方から出てきた真面目で地味な女子大生は居なかった。
男の言うことならなんでも聞く雌豚がそこに居た。
佳代子はまるでAV女優のように、モノをねっとりと入念に根元から先まで舐め上げ、時折、根元までずっぽりと口の中に咥え込む。
部屋の中にふたたび、女性の吐息とグチュグチュという音が満ちていく。