テレ東ドラマシナリオ②
こんばんは。中村冬雪です。
(↑前回の記事です)
前回、スリーカードプレイというカードを使ったシナリオの作成をやってみました。もう既に #テレ東ドラマシナリオ の締め切りは終わってますが、ではカードを使わずに自分自身でこの月がきれいですね。というテーマで考えたらどうなるのだろう…?とチャレンジしてみることにしました。
この『月がきれいですね』(©大麦こむぎさん)という原案は非常にやわらかいシナリオで、どうしたって心が温かくなる話になるイメージが沸くと思います。僕はコメディが好きなので、これをコメディにふれないかまず考えてみました。
分解してみる。
このシナリオを構成する要素としては
①なぜ『好き』という言葉が消えたのか?(きっかけ)
②『好き』という言葉が消えることによる弊害は何か?(ドラマ上の障壁)
かと思います。
発展させてみる。
①の理由は、前回記事のアンドロイドの設定なら好きという言葉がメモリーから消去されただったり、あとはパラレルワールドでその言葉そのものがなかったりだったりします。
でも、この場合重要なのは使えない理由よりも、使えない弊害によって何が起こるか?かと思います。
そこで、『好き』という言葉を巧みに使うひとは誰だろうと考えました。
僕の案は、〈結婚詐欺師〉です。
もうすぐ詐欺が成功するというタイミングでなんらかのきっかけで『好き』という言葉が使えなくなってしまう。主人公はパンチライン無しで詐欺を成功させられるのか…?
再構築してみる。
・主人公は結婚詐欺師
・ヒロインはバツイチで子持ち。事業家でお金は持っている。お金はあるが、今まで自分に寄ってきた人は自分のお金しか見ていなかった。
・主人公はヒロインと計画的に出会い、ロマンチックな出会いを演出し、見事にヒロインからの好意を得る。交際がスタートする。
・結婚まであと一歩という瞬間。主人公はクリスマスにプロポーズをしようとする。しかしヒロインの子供が『好き』という言葉を主人公が『本心でしか言えない』よう願う。それにより、主人公はヒロインを落とす寸前に『好き』と言えなくなる。
・ヒロインに怪しまれる。『好き』って言ってたのはうそだったの?と詰め寄られる。嘘じゃないと言うが言えずにヒロインは帰ってしまう。
・子供が願ったために『好き』と言えなくなったことがわかった主人公は子供に詰め寄るが、頑なに願いを解除するつもりはないと言う。
・ヒロインへ弁明をしようと家に行ったとき、昔騙してお金を盗った元カノと鉢合わせする。今でも『好き』だよ、と誤魔化して逃げようとしたができず、ヒロインに見られてもっと信用を失ってしまう。
・そこにヒロインの元旦那が現れる。実は元旦那は警察で主人公の起こしている結婚詐欺事件の捜査をしていた。ヒロインに主人公の正体がバレる。
・主人公は元旦那に会わないように、かつ元カノからも逃げる過程で、子供の願い(呪い?)をなんとか解除して今のピンチを乗り切るためヒロインの子供と一緒に逃げることに。
・しかしこれが裏目に出て誘拐の容疑さえかけられてしまう。
・ヒロインに電話をしてそんなつもりじゃないと伝えるも、そんなお金を狙った男だと思わなかった、子供を返してと突っぱね返される。主人公は怒って「お前だってオレを値踏みして、周りに自慢できるかどうかを考えていたじゃないか」と言い返し、ケンカになる。
・主人公はどうしようもなくなり、ヒロインの子供を連れて隠れる。
・実は主人公の両親は子供の頃に離婚しており、好きと言いあっていた仲の良い二人が憎しみあって別れたのを見ていた主人公は『好き』という言葉が嘘にしか聞こえなくなっていた。
・ヒロインの子供と主人公が仲が悪かった理由は、ヒロインの子供も両親の離婚を見て屈折しており、自分と似すぎていたからだった。主人公は自分が子供の頃をその子に重ね、自分はこうなりたかった訳じゃないと反省する。
・主人公はヒロインのもとに子供を返し、やり直すことを決意する。なんとしても自分の手でヒロインの手に返したい主人公は警察や元カノを振り切りながらヒロインの家へたどり着く。
・ヒロインが主人公にビンタをして、二度と近づかないでと言う。主人公はもう近づかない。けどその子は守ってほしいと願う。ヒロインは主人公を抱きしめ、なんでこんな人が好きになったんだろうと言う。
・警察が来る。子供に「お前のことは嫌いだった。でも今はお前のことは『好き』だ。元気でやれよ」と伝え、警察に連れていかれる。
まとめる。
僕の考えた案で行くとヒロインが薄くなってしまいました。浅川さんの写真を伏せて置いた弊害ですね(↓詳しくは下記の記事を読んでください)
明日はヒロインを目立たせてオーダーをこなす方向で考えてみたいと思います。
中村冬雪でした。明日も何卒。