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合神竜ティマイオスの話
小学生のころやって以来、久々に遊戯王を考えてしっかりデッキを組む、ということをしたので、何を考えてどうやって組んだかをまとめようと思い書いてみている。
遊戯王は子供の頃に「クレイマン守備表示!」とかやっていたころからは進化しまくっていて、融合デッキはいつの間にかエクストラデッキになり、その中身も白黒青とカラフルになっていた。
ルールから覚えよう、という中でなんでやり始めたかというと「昔条件が重すぎて使えなかったカード、今ならなんとか使えるんじゃね?」ということを思ったからだ。
それが「合神竜ティマイオス」というカードである。
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このカードの使いにくさ(課題)についてまとめると下記の通りだ。
①墓地に特定のカードを3枚送る必要がある(3体の竜)
②手札に特定の魔法を1枚サーチする必要がある(レジェンドオブハート)
③フィールドに戦士族を1体用意する必要がある
④上記をこなしながら、相手の攻撃を耐えつつ2000LPのコスト分はLPを残さなければならない
⑤デッキにティマイオス以外には使えないカードを合計7枚入れなければならない(3体の竜+3枚のモンスター体+レジェンドオブハート)
⑥ここまでやって出した瞬間勝てるモンスターではない
はっきり言ってしまえば弱い。
こういったデッキはいわゆるコンボデッキとなり、上記の①~④の条件を一定のコンボを使ってこなしていく必要があるので、コンボに必要な初動を安定して行いながら相手の攻撃や妨害をかいくぐる必要があるのだが、その安定性を削ぐのが⑤の条件になってしまっている。
例えばエクゾディアデッキであれば、コンボ以外に使えないカードは基本エクゾディアの5枚になっていて、それをそろえた瞬間特殊勝利できる。
しかしこのティマイオスでは7枚になっていて⑥のように確定勝利でもない。
しかし、使いたいのである。
なぜならかっこいいから。
理由はこれしかない。
そこで、現実的に上記の条件を達成できるデッキを考えていった。
①特定の魔法罠を墓地に送る
これは確定の墓地送りと、ランダム墓地送りのパターンがある。
確定だとおろかな副葬、ベアトリーチェ、マジカルシルクハットなどが挙げられ、ランダムだと芝刈り、名推理などになる。
②特定の魔法を1枚サーチする
代表的なものだと天獄の王、次点でセレマテック・クラティス、相手依存だが三戦の号などが対応する。
③フィールドに戦士族を用意する
これは比較的容易で、リンク2の剛炎の剣士やリトルナイトなどが活用できるためフィールドに2体モンスターが並べば達成することができる。
④ライフポイントを残しながら戦う
対応パターンとしては相手のリソースを削いだりバトルフェイズを止めるような受け・妨害が用意できるデッキタイプで戦うか、1ターン(ないしは2ターン)でコンボを決めに行くかのどちらかとなる
⑤デッキ中にコンボ以外に使えないカードのスロットが7枚ある
初動の動きに枚数が増やせるカードを使用する(例えば『暗黒の招来神』と『七精の解門』の相互サーチで6枚体制など)、もしくはデッキ枚数を40枚⇒60枚に近づけ、不要カードを引く確率を下げるという対応がある
⑥コンボ後に勝つ動き
⇒ティマイオスは打点が場の最大の攻撃力(or守備力)と同じになるため、他にモンスターがいなければ打点としてはカウントできない。ティマイオスを出したターンに勝つ動きとしては、相手のモンスターが残り1体の状況でティマイオスと相打ちし、三騎士を蘇生して2800×3=8400で削り切るイメージになる。そのため、相手モンスターを1体以下にしてからティマイオスを出すor他に打点がそこそこある自軍のモンスターを並べてシンプルに打点で制圧する、のどちらかになる
ここまでを踏まえて、最初に組んだデッキがこちらである
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まだラビュリンスが出て少し経った(まだビッグウェルカムがない)時期に組んだデッキになる。
動きとしてはシルクハットを2回打ってレジェンドオブハートも含めて4枚墓地に置き、場に残った適当なモンスターをダルクに変え、ダルクに黒魔族復活の棺を使ってフルドラを出し、フルドラで罠を捨ててレジェンドオブハートを拾い、適当なモンスターを剛炎の剣士に変えてティマイオスを出す、というデッキになっている。
見てもらえばわかると思うが、あまりに重い。
何回か対戦してラビュリンスが回って勝つか、ラビュリンスが引けずじり貧で負けるかのどちらかしかなかったためすぐに改造した。
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そもそもティマイオスが出せないことが多かったので、逆に必ず出せる状態にするということを目標にし組みなおした。
これはイグナイト2種類がなんでもあればティマイオスが2ターン目には出せるという内容になっている。(どう揃えるかのルートは長すぎるので気になる方は上記のデッキリンクを参照してみてほしい)
かんたんに言うとベアトリーチェ+キュリオスで3枚確定墓地送りをしつつ天獄によってレジェンドオブハートをサーチし、自分のターンには出せるようになっているという仕組みだった。
しかし課題としては、このためにエクストラを13枚使うため自由枠がほぼなく、ティマイオスは出るけど、出たところで上述のように単体で簡単にはフィニッシャーにはならないため勝てない、というところである
あとは展開ルートが長すぎるうえに1本道なので、飽きるし相手も待たせるだけになってプロレス的な楽しさがないのも問題だった。
そこで、今度は戦いながらゆるやかに出せないかな、と思いランダム墓地肥やしと組み合わせることにした。
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墓地肥やしと比較的相性のいいピュアリィを使いまとめたデッキになっている。
デッキの動きとしてはランダム墓地肥やしをしながら、ピュアリィの素材にレジェンドオブハートを入れ、オーバーレイネットワークで回収する、という流れで出していた。
(上記はうろ覚えの内容になっていて、実際は開門ギミックやカオスベトレイヤー、カオスクリエイターなども混ぜて招来神+クリエイターなどでレベル10のアンヘルを出し、開門の効果でオーバーレイネットワークを墓地から回収するギミックなども入れていた)
ピュアリィはデッキの特性としてデリシャスメモリーによって高い打点を用意できるため、その打点をコピーできる点でもティマイオスと噛みあうと思っていた…のだが、今度はピュアリィが強すぎてピュアリィだけで結果的に勝ててしまうケースが増えてしまい、混ぜている意味があまりないと感じてしまった。
なかなか上手くいかないな…と思っていると、youtubeのミソのデュエルのミソというチャンネルで「ラストオーダー」というデッキがあり、そこで『撤収命令』+『マジカルシルクハット』でデッキ内の魔法罠をなんでも2枚回収できるというギミックを入れていたのを思い出した。
そこで、フィールドのカードを回収できるカードを見ていると、『バイサー・ショック』というカードを見つけた。
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出た当初からするとよわよわハリケーンみたいな効果だが、悪魔族なので『マジカルシルクハット』を発動したときに、『ラビュリンス・ラビリンス』があれば特殊召喚でき、任意の魔法を2枚回収できるコンボになることに気が付いた。
しかも悪魔族ということは『デーモングリッチ』などで墓地に送りやすいというところもラビュリンスとかみ合っている。
そこで、ラビュリンスと再度組み合わせたデッキがこちらである
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基本的な動きとしてはビッグウェルカムやデーモングリッチ等で相手の動きを妨害、バトルフェーダー等でダメージをカットしつつ戦いながら、ベアトリーチェでティマイオスヘルモスを墓地へ送り、シルクハットのコンボでクリティウスとレジェンドオブハートをサーチ。レディオブラビュリンスかトラップトラック等でミラーフォースがサーチできれば『ミラーフォースドラゴン』+『合神竜ティマイオス』を作る、という流れになる。
今はこの構築をメインに使っており、デッキのかみ合いとしても
・序盤はラビュリンスの下級で戦うためライフをあまり削れない
・効果破壊されないモンスターに弱い
などのラビュリンス側の弱点を、ティマイオスが戦闘面で後半サポートしてくれる点でかみ合いも良く、ティマイオス側の
・コンボのために序盤~中盤は耐える必要があり、適度な妨害の用意ができる
・デッキ枚数を多くする構築にも耐えうる(初動が多い必要がある)
・自然にベアトリーチェを立てられる
などの要求もラビュリンスが作る破壊での妨害と、初動枚数の多さ(アリアンナor下級の家具2種でビッグウェルカムに最低限触れればいい)、悪魔族で破械ギミックを自然に入れることができるため、アリアーヌ+罠カードか、デスガイドから魔サイをリクルートすることでベアトリーチェを組めるなどで解決できている。
あとは何より使っていて『バイサーショック』+『マジカルシルクハット』のギミックが派手で楽しいというのが大きい。
また、もしクリティウスかレジェンドオブハートが手札にある場合などで余裕があるときは、1枚は『心変わり』や『サンダーボルト』などの除去カードをサーチして返しの相手のフィールドを弱体化させつつティマイオスに向かうことが出来るなど、余裕をもって戦えるのもかなり良いところになる。
あとは上記のギミックは別に任意の魔法2枚サーチとしても応用できるので、かみ合うものがあれば応用してみてほしい。
こんな形でバージョンを変えつつ作っていったデッキなので、一つティマイオスの研究成果として残しておく。
まだ改良点は探しているので、ぜひお手持ちの良いティマイオスギミックがあったら教えてほしい。
ありがとうございました。