![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/16770078/rectangle_large_type_2_dffb341e02f555abc3cd3a12a6199ac0.png?width=1200)
テレ東ドラマシナリオ③
こんばんは、中村冬雪です。
サムライミ版スパイダーマンが好きです。
(上記の記事の続きです)
前回の反省点は、ヒロインを活かせてないという点です。
では、ヒロインが効果的に『好き』という言葉を使うシチュエーションを考えてみます。
【分解してみる。】
『好き』と使いそうなのは
・アイドル
・結婚詐欺師(女性が仕掛人)
・メイド喫茶
・恋人
なんかでしょうか。今回はスタンダードに〈恋人〉で考えてみます。
【発展させてみる。】
では、なにが恋人から『好き』を奪うのかを考えます。
・相手が忙しく、すれ違ってしまう(時間的に言えない)。
・不慮の事故で亡くなり、相手には見えず聞こえない幽霊になってしまう。
・職業が殺し屋であり弱点になるので恋人を作れない(映画メランコリックみたいな)。
・超絶偏屈な性格である。
・今までは簡単に好きと言っていたが、本当に好きで逆に言えない。
みたいなところでしょうか。今回はロマンチックに幽霊で考えてみます。
【再構築してみる。】
・ヒロインはピアニスト。
・ヒロインは彼氏と付き合って3年。ある日机の上にあった明細を見てしまう。そこには指輪の分割払いの内容が書かれており、その次の日にレストランでの食事に誘われる。
・ワクワクしながらレストランに向かうと、3輪車が側溝にハマって抜けられなくなっている子供に出会う。そこに車が近づいており、ヒロインは走って子供を助け、事故にあう。
・目を覚まし、どこも痛くないなぁと思っていると目の前に自分自身が倒れているのが見える。自分が幽霊になってしまったことに気付く。
・彼氏はヒロインの死で自暴自棄な生活を送るようになる。それを幽霊として見つめるが何も言えないヒロイン。
・ヒロインは見ていられず部屋を抜け出して歩いていると、助けた子供が元気に走り回っているのを見て、安心する。そしてその子供はヒロインに気付き、手を振ってくる。
・唯一助けた子供にはヒロインのことが見えたのだった。そこでヒロインは子供にお願いし、子供に思いを紙に書いてもらいポストに入れていくことにする。
・彼氏はいたずらだと思うが内容に驚き、投函するところを隠れてみることにする。ヒロインがそれに気づいたため、その間は投函を止めて諦めて部屋に戻ったタイミングでポストに入れるなど工夫するが、子供が入れていたことがばれてしまう。
・子供は正直にお姉さん(ヒロイン)が見える、そのお姉さんに言われたことを書いていると伝える。
・彼氏はありえないと部屋にこもる。ヒロインも自分の手足が薄くなってきて、天国に行くまでの時間がないことを悟る。
・ヒロインは子供に最後のお願いとしてピアノを弾いてほしいと願う。子供が持っていたトイピアノを使って、ヒロインが指をおしたところに子供が重ねて音を鳴らし、それを子供のスマホに録音する。ヒロインは消えていく。
・彼氏の家にインターホンが鳴り、出ると子供が立っていた。帰れとつっぱねるが、子供がスマホからピアノの演奏を鳴らすと驚く。その曲は出会ったときにヒロインが弾いていた曲で、二人の思い出の曲だった。その曲そのものを演奏することが、彼氏に好きと伝える手段だった。彼氏は泣き崩れる。
【まとめる。】
かなりロマンチックになった気がしますね。舞台もそこまでないので予算的にも抑えめなのではないでしょうか…?
↑上記がちなみに今回の原案にした脚本です。前に演劇で一人芝居の脚本の依頼があったときに書いたもので、一人芝居は相手がおらず主人公の成長など脚本上のドラマが生まれにくいことから相手を幽霊として考えて書きました。音響で相手の言葉を作って会話を生み出すという禁じ手に近い方法だったのですが、結構気に入っています。
中村冬雪でした。明日も何卒。