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脚本を科学する。④
こんばんは。寒くて靴の中に入れるカイロを買い込みすぎて金欠になりました。中村冬雪です。
今日は新しいものをつくる、ということについて考えていこうと思います。
【新しいって…なんだ??】
ぶっちゃけ言えば新しいものをつくるって無理だと思うんですよね。「オレは世の中にない新しいものを創ってやる!」とか「オレが考えたものはまだ誰も考えついてないものだ!?」とか思っているやつ。
「いや、お前アリストテレスかよ」
こんな伝わらないツッコミしちゃうくらいには悩ましい問題です。そんくらい時代をさかのぼらないと新しいものは生まれないというか、既に出し切っちゃってると思うんですよね。
じゃあ新しいものって何よ?
って話なのですが、僕が思っているのは…
「混ぜ方」
です。
【なんだコイツ~~~】
そうジョイマン池谷のように思われた方もいるでしょう。
混ぜ方て。混ぜ方って。ここまで引っ張っといて混ぜ方て。そうしつこいツッコミを入れたい方もいるかもしれませんがどうぞツッコんで下さい。甘んじて受け止めます。
僕が考える混ぜ方、というのは、
『今あるものを混ぜていく』
ということです。
例えばチーズハットグ。流行りましたよね。
これも結局はチーズも別に昔からあるし、外側はアメリカンドッグの外側のやつですよね?(カリカリのクルトン的なのついてるけど)
だから、チーズハットグは『アメリカンドッグの中身がチーズなやつ』なわけです(みんな知ってるね)。
アメリカンドッグにチーズを合わせる。まさに今あるものを混ぜる。これがヒットの法則なわけです。
ただし、もちろん混ぜたからすぐにヒットというわけではなく、どういうものなのかユーザー、カスタマーが想像できるものであることが必要です(後述します)。
なので脚本を面白くするにも、今まであるものをかけ算していくことが重要です。
例えば映画『ゴースト』
これは今まで幽霊というモチーフはホラー映画における使用がメインだったところに、『恋人が幽霊になってしまう』という恋愛映画における障壁に変える上手い構成になっています。
【それだけではないところ】
もちろん混ぜればいいというものでもなく、混ぜるものが何かによって価値は変わります。僕が一番目指している混ぜ方は
『予告編でお客さんが少し想像できる混ぜ方』
です。
例に出したチーズハットグなら、アメリカンドッグの中身がチーズなので味の想像はできますよね??
『食べ歩きできるアメリカンドッグ』×『インスタ映えするチーズ』
というかけ算の上にチーズハットグというヒット商品が成り立っていて、その外側を見るだけで食べたらおいしいだろうしチーズが伸びて写真的にも見栄え良いものが撮れることが想像できる。そんなすごさがあります。
映画ゴーストなら、ホラー映画の幽霊もなんとなくわかる。恋愛映画も見たことある。じゃあ恋人が殺されて幽霊になる映画は…??
なんとなく幽霊になって見えなくなって思いを伝えられないもどかしさを想像しませんか?
『生きている人には姿は見えず、言葉は聞こえない幽霊』×『恋愛映画の主人公とヒロインを分ける障壁』
というかけ算がここにはあります。恋愛映画は障壁に何を設定するかがかなり重要なので、新しい恋愛映画を考えるなら何を障壁としてかけ算するのが重要になります(よくあるのは身分の差、あとは最近だとウォーム・ボディーズがゾンビ映画×恋愛映画というのをやっていてすごく面白いです)。
【まとめてみます。】
つまり、簡単には思いつかないけど、言われれば想像できる程度の混ぜ方というのが一番ヒットすると考えます。
いや、そんなのできないよ。
散々しゃべっといてなんだコイツ~~~と思ったかもしれませんが、でもやっぱりそうなんですもん。難しいんですよ。
だから #スリーカードプレイ という企画をやってみています。
混ぜ方を練習して売れたい。中村冬雪でした。