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『不夜城吉原、今宵限りの特別イベント』の話
コウ暑いと、何処へも出かけたくありませんねえ。
暑さで私のような出不精も増えていることでしょう。
客商売の方々は、それでもなんとかお店に来ていただくために
苦労なさっていることと思います。
サテ。本日は
江戸の不夜城『遊郭吉原』(よしわら)のお話。
吉原は江戸幕府公認の遊郭。
本日8月1日は(八月朔日=八朔とも)
遊女たちがみんな揃って 白の小袖(白無垢)を着る
という特別イベントが開催されました!
白い着物の花魁道中・・
雪のように白く、目にも涼やかなその姿は、
この世のものとは思えぬ美しさだったことでしょう。。
しかし・・・なぜ『八朔』をやったのでしょうか?
吉原には月に何日か、紋日(もんび)という日がありました。
紋日は、
揚代(指名料を含む諸経費)が倍になるというおそろしいシステムでした。
(妓楼側は大儲かりのシステムです)
この日に、
客がつかなかった遊女は自腹を切らなければなかったので、
なにがなんでも客に来てもらうために
文を送ったりして必死の営業活動をしました。
白無垢を着るようになった由来は諸説あるのですが・・
①徳川家康が公式に江戸城に入府した日。
そのため、諸大名、旗本は白帷子を着て登城するのが慣例となっていた。白無垢は、それを真似たのが始まり。
②遊女高橋が、ひどい高熱をおして白小袖を着てお客を迎えたことから、「目にもあでやかだ!」と評判になったことが始まり。
とも言われていますが、
紋日は、客足が遠のいてしまう。その対策として、白無垢イベントが定着していったのではないでしょうか。
いやはや。
暑い中、遠のく客足をなんとかゲットするための苦労。
いつの世もお姉様方の手練手管にゃあ、頭が下がる思いですネ。
参考:
『図説吉原入門』永井義男
『図説江戸吉原の本』洋泉社MOOK
『浮世絵に見る江戸吉原』佐藤要人/藤原千恵子
『江戸の花街 遊郭がわかる』凡平
『角町 大黒屋内 美輪山』歌川国貞
『姿海老内 七人 つるじ かめじ』歌川国貞
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