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DAZNとdocomo


先週末に話題になっていましたね。DAZNの値上げ。

先に価格が上がるという事実だけ発表する。詳細は後日発表するそうです。結論からスタート。個人的には嫌いじゃないです笑

でも間が空きすぎると、ああだこうだっていうのが好きな人が多いマーケットだとは気づいてほしいw

個人的には価格を引き上げることに賛成。
提供価値と顧客が納得感を持ってくれたら問題ない。フリーミアムやサブスクの普及で薄くマネタイズする代わりに大量のユーザーが必要となりますよね。

提供コンテンツを好きな人が金額に納得感を醸成する仕掛け、あとは値上げしたサブスクの上で個別課金ビジネスを生み出せるかがこれから鍵になりそうですね。

しかしながら、DAZNは
おそらく、そんな値上げに対するネガティブな見解を黙らせるようなビッグコンテンツ準備出来ているのではないかと推察してます。

ニュースの内容としては、DAZNの利用料金の大幅な値上げ発表についてです。日本国内で1ヶ月後2月22日から実施されるそうです。(ユーザーとの契約上、提示して30日後から価格変更することができるようになっている。)

コンテンツの品揃えから「今までが安すぎた!」という意見や、「月額のサブスクで月1000円以上の値上げはあり得ない!」など賛否両論の様相を呈しています。

そもそもDAZNを知らない人に。(あんまりいないと思いますが)

一言で言うと、
世界中のスポーツコンテンツを複数のデバイスで、ライブから見逃しまで見られるプラットフォームです。

※DAZN/Webサイトから




DAZNはイギリス・ロンドンで2007年に創業されましたが、買収や統合を繰り返しながら提供コンテンツを増やしてきました。さらにこの10年強のtechnologyの進化でスマホや4Gも後押しし、届ける手段のバリエーションを手に入れた彼らは世界的スポーツコンテンツ企業に成長しています。

Netflixでも大坂なおみのドキュメンタリーが制作されていますが、同様にDAZNでもオリジナルコンテンツの企画/制作/配信を始めています。
ここ数年は、グローバルで活躍するスポーツ選手にフォーカスしています。

個人的には日本市場に参入してきた頃の社名パフォームグループの方がしっくりきますが、今はサービス名を社名にしてDAZNグループに名称変更しています。

DAZNの日本における会員数や売上などは直近発表されていませんが、日本市場で短期間に会員数を躍進的に伸ばすことが出来たのは、docomoとのパートナーシップも一因として挙げられると思います。
(※パフォームグループ時代の2019年に2018年度のDAZN売上を公表、日本は実質2年目と言える一年でしたが売上150億円、前年の倍でした)

DAZNが日本でサービスインしたのが2016年8月、
docomoとのパートナーシップは2017年2月にスタートしています。
DAZN for docomo」のブランドでdocomoショップでの販売に加えてテレビCMも当然のことながらドコモが負担して放映していたと推察します。

※ドコモWebサイトより


それまでヨーロッパの人にはすでに馴染みのあったDAZNですが日本では認知されていませんでした。

しかし2016年のJリーグの10年間の全試合放送権を2100億円で取得したことと、docomoが販売パートナーになったことで会員数が短期間で大幅に増加したといえます。

ドコモの発表ではパートナーシップ1年で「DAZN for docomo」は100万人を超えていました

当時、「DAZN for docomo」は価格的な大きなメリットがユーザーにはありました。

通常DAZNの会員になると現在(2022年1月25日時点)と同じ
月額1,925円(税抜1,750円)だったのですが

「DAZN for docomo」は
月額1,078円(税抜980円)でした。プライシングがうまくいきましたね。

日本人は、少しの割引でも単位が変わる値引きに敏感です。
10,000円より9,800円、1,000円より980円といった具合です。

実は、DAZNの価格は、サービスイン以降値上げされてはいませんでした。
月額1,925円(税抜1,750円)のままですね。

ところが、2020年に突然、
それまで確かに強固なパートナーだったdocomoはDAZN本体より安い980円を売りにしていましたが、DAZNの価格と同額に値上げすることになります。既存ユーザーからするとほぼ倍の価格になっています。
(980円→1,750円)

docomoからユーザーへの誠意として、
すでに月額1,078円(税抜980円)で利用しているユーザーは価格据え置き、新規のユーザーのみDAZNと同価格に改定していました。

その後、DAZNはdocomoだけとの強固なパートナーシップというよりパートナーシップの裾野そのものを広げ始めています。

「DAZN for docomo」は現在も続いていますが、DAZN社は、docomoの競合KDDIとも連携し、auは、auユーザー向けのプランをリリースしています。
新規ユーザー(条件はありますが)3ヶ月間無料、4ヶ月目以降は毎月110円割引というプランです。

初期の「DAZN for docomo」と比較するとインパクトに欠けるプランですが、現状、新規でDAZN契約するならdocomoよりauの方がお得というプライシングになっています。

docomoは現在は新規会員になると初月無料のプランのみですが、docomoが提供している他の動画サービスも利用すると組み合わせによって割引適用されていきます。


今回、DAZNは日本で展開するサブスクを月額1,925円(税込)から一気に月額3,000円(税込)プランへの値上げを発表。

すぐにKDDIはこの動きに呼応し、同じく月額3,000円になると既存ユーザーへ通達しています。

しかし、docomoは発表から3日後の現在も価格に関する発表はなされていません。

docomo独占でのパートナーシップでも無くなった今、今後について検討されているのでしょうか。

docomoの動画配信サービスdTVが他にないコンテンツとしてみなが提供する韓流ドラマではなく
BTSを中心としたK-POPや韓流バラエティに力を入れて好調になっているのと同様に、他社と同じことしかできなくなってしまったらDAZNともう一度向き合う必要が出てきます。


KDDIと同様にDAZNの基準価格に引き上げを行うのか。
パートナーシップ自体を見直すのか。

スポーツコンテンツはNTTグループとしても重要な戦略ドメインのひとつであることは間違いないのでdocomoがどういった判断をされるのか。


一方というか、ちなみに、、、なのですが

DAZNの海外での価格ですが、拾えていない情報もあるかも知れませんが、把握している情報では、、、日本高い!

DAZN サブスクプライスが日本より安価な海外でも、スポーツコンテンツ先進国アメリカは高いようですが、それでも2019年3月に引き上げられた価格で19.99ドル(約2280円)なので今回値上げする日本の方が高額になりますね。アメリカもサービスインした2018年には約9.99ドルだったので翌年には倍の価格に引き上げています。

引き上げたタイミングで割安になる年間視聴料99.99ドルの契約プランがスタートしています。

そして、
コロナ禍の2020年12月1日からサービスを開始した世界200カ国以上の国と地域では、月額視聴料が1.99ポンド(約280円)以下の価格に設定されたそうです。

この価格で全部のコンテンツ見られるのかは分かりませんが、日本の10分の1じゃん。。コロナ禍だから安いのか、関係なく安いのか。
その分、広告を大量に挟み込んでいるのでしょうか。

米国のHuluでは月額料金を安い価格で見られる代わりに広告が流れるプランと広告なしのサブスクと2本柱でNetflixとの違いを出していたりもします。


DAZN本拠地のイギリスとアイルランドでは2020年12月1日のサービス開始当初は、月額1.99ポンド/1.99ユーロ(約280円)でしたが、2021年8月31日から月額7.99ポンド/7.99ユーロ(約1,120円)に値上げされています。やすっ!!

他ヨーロッパでは月額9.99ユーロ(約1,400円)に設定されていましたが、
先週のEU圏のスポーツ報道見ていますと

スペインでは、DAZNが来季からラ・リーガの放映権の50%近くを獲得したため今年9月をめどに現在月額9.99ユーロ(約1,400円)を30~40%(1,820円〜1,960円)値上げする方向で調整していると報道されています。

ちなみに今季からセリエA全試合を配信しているイタリアでは月額29.99ユーロ(3,800円)に値上げされています。→日本より高額な国をやっと発見!!


日本がイタリアに次ぐ、格別にお高い設定になっていることが分かって頂けたかと思います。
やはり放映権獲得できた放映料次第、それが価格に跳ね返って来るということですね。日本ではJリーグ放映権もまだ回収出来ていない上にコロナ禍で、厳しい状況が続きます。

日本の特別赤字はこのままでは消えません。
ライトなユーザーは去るかも知れませんが、納得して3,000円を支払ってくれるコアなユーザーが残ることになるので、そういったコミュニティでマネタイズをどうしていくか、サブスクに加えて個別課金などビジネスとしては広げ方はあるような気がします。

今回の値上げも全員一緒くたにではなく、それこそHuluのように現状の月額しか払ってもらえな場合は広告を見てもらうとか。

‥みたいな新しいオペレーションが生まれて煩雑になるのを嫌いましたかね。確かに集中すべきはコンテンツをどう引っ張ってくるのか、どう届けるのか、そこにフォーカスしたいよね。

と言うことですかね。
兎にも角にも、DAZNの詳細発表を待ちましょう!


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