見出し画像

【LoL】全プレイヤーが覚えて損をしない基礎的なマクロ講座


前書き

この記事では、主にLoL初級者~中級者を対象とした基礎的かつ汎用性の高いマクロの知識を伝えることを目的としています。
拡散してくださると嬉しいです。

LoLにおいてすべてのシチュエーションを網羅することは非常に骨が折れますが、ベースとなる知識さえあれば、細かい部分は上手いプレイヤーのコールに合わせるだけで十分なゲーム体験を得られると思います。

多かれ少なかれ向上心のあるLoLプレイヤーであれば、リプレイや動画を見てスキルコンボなどを勉強したり、あるいはコーチングを受けているという方もいるでしょう。その際にも、これらの知識があればより一層スムーズに吸収できるようになるはずです。

筆者としては、とりあえずこれだけ覚えておけば、あとはミクロを改善することに集中できるだろうという部分まで削ぎ落して書いたつもりです。一気にすべてを理解しようとせずとも、できる範囲からでいいので学んでもらえると幸いです。

第1章 レーニングフェイズにおけるウェーブ知識

はじめに、レーニングフェイズ(本記事ではADCとSUPがミッドレーンにローテーションしてくる前を想定)において基礎となるウェーブの知識を解説します。

基本的にはレーナー向けになりますが、JGもウェーブ状況を見てルートの判断基準にするので知識としては必要だと思います。

各種ウェーブ状況の特徴と作り方を覚えることで、ゲームの流れに合わせて使い分けができるようになりましょう。

①スロウプッシュ

複数ウェーブ分のミニオンをまとめてタワー下に押し付ける動きです。ゾーニング気味に相手をウェーブから遠ざけながら、2~3ウェーブを目安にミニオンをゆっくりと溜めます。その後、タワー下に押し付けたいタイミングで、次のウェーブを素早くクリアしましょう。

タワー下に多くのミニオンを送り込むことで、相手はミニオンを処理するためタワー下から動けません。

この時間を使って、ワーディング・JGカバー・ローム・タワー下ハラス・タワーダイブ・リコールと豊富な選択肢に繋げていきます。

また、プッシュウェーブを作っている最中もミニオン数の優位があるため、ダメージトレードの面でも比較的安全にプレイすることができます。汎用性の高い強力なウェーブ状況という認識で問題ありません。

ただし、レベル先行やマッチアップの優位、レンジ差、イーブンマッチアップにおけるバウンスウェーブ【補足A】、先にレーン復帰したタイミングといった、相手が簡単にはウェーブに触れないという条件は必要です。

特に重要なのが、ゲーム開始から最初の3ウェーブです。1stウェーブを相手より先に削る【補足B】ことで、2ndウェーブでレベル2先攻してゾーニング、そこから3rdウェーブを素早くクリアしてタワー下に押し付けるという流れは必修です。

【補足A:バウンスウェーブ】
ミニオンがタワー下に入った後、次のウェーブが中央ではなくタワーに寄った位置で衝突した状態。ミニオンが同数かつ次に来るウェーブの到達タイミングがずれるため、タワーに近い側のプッシュウェーブになる。

【補足B:ミニオンを相手より先に削る】
相手よりも多くのAAをミニオンに入れたり、AoEのスキルでミニオンを巻き込むのが有効。また、敵チャンピオンにAAまたは対象指定スキルを使用することで、敵ミニオンの攻撃対象を自分に移させることでもミニオンの体力差を作ることができる。

②ファストプッシュ

シンプルに単一ウェーブを素早くクリアする動きです。

特にMIDレーナーはこのファストプッシュが基本になります。レーンが短いことに加えて、マップ中央に位置することからラプターやリバーへのワーディング、そしてJGカバーの機会が多くなるためです。

また、SUPが先に動けるタイミングを作ったり、相手の体力・マナ状況が悪い際にリコールを躊躇わせる手段としても有効です。

注意点として、サイドレーナーについてはミニオンをしっかりタワー下まで送り届けないと、逆に不利なウェーブ状況(後述の④フリーズ)に繋がるリスクがあります

SUPプレイヤーは、味方ADCの攻撃頻度や状況からプッシュを手伝うべきかどうかを考え、相手がタワー前でミニオンを止めないように(当然デスしない前提で)プレッシャーをかけましょう

MIDレーナーで相手にファストプッシュされてしまう状況の場合は、レーンに出るよりも先にワーディングすることを意識しましょう。片方のリバーにワードがあれば、相手がロームした方向は察知できます。

③プル

これまでのプッシュとは反対に、レーンを引いて損失を最小限に抑えながらファームをする動きになります。そもそものマッチアップが不利だったり、相手JGのガンクを警戒する際に意識しましょう。

プッシュウェーブの作り方と逆のことをすればプルウェーブになるわけですから、必要以上にミニオンを攻撃しないことや、わざと相手からAAや対象指定スキルを貰うのも有効です。特にボットレーンでは、SUPがシールドなどを利用してAAを受けることで、ファームしやすいウェーブを作るケースがあります。

プルウェーブでは多少のCSをロストしても体力を高く保つのが重要です。最も大きな損失に繋がるのは、体力が低い状態でタワーダイブされてしまい、タワー下ミニオンのCSと経験値をすべて失うことです。

また、タワー下のCSを取った後は前述したバウンスウェーブの状態になります。相手の選択次第でプッシュせざるを得ない状況にもなるため、少なくともスロウプッシュになるように心がけてください。

加えて、このタイミングで相手JGがレーンブッシュに待機してガンクを狙っている可能性があるため、あらかじめレーンブッシュにワードを置くことを検討できるとなお良いです。ワードが余っている場合は積極的に使いましょう。

④フリーズ

自分のタワーに近い位置で、相手のミニオン(できれば後衛ミニオン)が3体ほど多い状態をキープすることで、ミニオンウェーブをその位置に止め続ける動きです。

対面をゾーニングできるくらい明確な有利がある際に、相手のCS獲得を阻害し続けることでゴールド差をさらに広げることができます。特に味方JGが自分の反対サイドで動いている際に有効です。

ただし、対面がウェーブを完全に捨ててロームする可能性があるので、必ずPingやコールは出しましょう

味方JGが自分サイドでヘラルド・ドレイク等のアクションを起こす場合は、①のスロウプッシュへと移行します。

逆に、自分がフリーズされてしまうような状況は極力避けてください。もしされてしまった場合は、味方を呼んでプッシュを助けてもらうか、無視してロームするか、死を覚悟して全力でプッシュするかの3択です。

章末

ひとまず覚えるべきウェーブ状況は以上となります。自分(または相手)が取れるプレイの選択肢を把握して、味方のコールや状況に合わせてウェーブをコントロールできるように意識しましょう。基本的にレーニングフェイズはJGの動きに合わせておけば、大きなミスにはなりません。

第2章 1-3-1フェイズにおける立ち回りについて

次に、ADCとSUPがミッドレーンにローテーションした後、いわゆる1-3-1フェイズ【補足C】における立ち回りについて解説します。

【補足C:1-3-1】
サイドレーンはTOPとMIDが1人ずつ、ミッドレーンは(言うまでもなくCSを取るのはADCだが)JG含めて3人がウェーブの処理を担当することを表す。

①ハーフウェーブを押して合流

この時間帯において、サイドレーナーが行う最もスタンダードな動きになります。ハーフウェーブ(レーンの中央でぶつかったミニオンウェーブ)を素早くクリアしてからミッド側の3人と合流して、ワーディング(デワードも含む)・オブジェクト・チームファイトに繋げます。

何も起きなければ、また戻ってハーフウェーブをクリアして合流を繰り返します。サイドレーンの1v1で主導権があると、この動きを相手よりも先にできるという明確な利点があります。

主導権がない場合は、まず自分が合流のために通るであろうルートにワードを置き、安全な位置でウェーブをクリアして合流します

ここで覚えておきたいのは、「極端に大きなウェーブでない限り、タワー下に到達しないミニオンはある程度無視してもよい」ということです。お互いのサイドレーナーが顔を出さないのであれば、そのレーンで失っているミニオンはほぼ同数なので、チームへの合流やエンゲージを優先することも選択肢として持つべきです。

すべてのハーフウェーブをクリアすることだけに固執すると、チームの勝ち筋を潰してしまう場合もあるので注意しましょう。

また、テレポートがあるから寄らなくてもいいという意見は、(スプリットプッシュする価値のある状況を除いて)通用しないと思ってください。ファイト前のアイテム更新や、ファイト途中で減った体力を回復して戻ってくる動きに使ったほうがよっぽど強いですし、ファイト後のオブジェクトアプローチにも使えます。

少し応用になりますが、プッシュされたウェーブを押し返す際に、次にどの位置でウェーブが衝突しそうかを考えるのも大切です。早くプッシュしたことで次の衝突位置がハーフラインを越えてしまうくらいなら、ハーフラインで衝突するようにプッシュを緩めて、次のウェーブを素早くクリアすれば、安全にビッグウェーブを作ることができます。

さて、せっかくサイドレーナーが合流してくれたとしても、ミッドレーンの主導権がなければ思うように動くことはできません。味方が合流してワーディングなどの動きに繋げる際には、JGもレーンに出てプッシュを手伝うくらいで丁度いいです

②スプリットプッシュ

自分の使っているチャンピオンがタワー破壊に長け、相手が複数人で対処しなければならないという前提条件を満たせば、スプリットプッシュという選択肢が生まれます。狙いたいオブジェクト(バロンやドレイク)の反対側をプッシュして、相手に選択を迫ります。

スプリットプッシュを行う際には、まず敵ジャングル内に視界を置いたり、味方JGからのカバーが貰える状態を作ってからはじめます。対複数でも逃げ切ることができたり、2-1以上のトレードに持ち込めることが望ましいですが、チャンピオンの性質次第ではスプリットするしかないという場合もあり得るので限定はしません。

明らかに自分側に割いている人数が少ないという際には、味方にPingなどで伝えることも覚えておきましょう。

逆にスプリットプッシュを1人では止められなくなってきた場合の対処法としては、テレポートを持っている複数人(基本的にはTOPとMID)でガンクしにいくのが一般的です。JGが顔を出してバロンをフリーで取られるのは極力避けるべきです。それでも止められそうにないなら、一か八かでオブジェクトファイトをするしかありません。

③スライド

①の派生形にはなりますが、チームゲームでは特に重要な戦術の1つにスライドがあります

1-3-1の形からサイドレーナーの1人が合流した1-4-0を経由して、その後ミッドレーンを担当していた3人がサイド方面へと動くことで4-1-0を作る動きです。敵ジャングル内の制圧に加えて、そのままサイドのTier2タワーにまでアプローチできます。

さらに、ミッドレーンにも1人残せているので、ミッドのタワーやウェーブのロストを最小限に抑えつつ、ファイトが起きてもすぐ合流できるという非常に強力なローテーションです。

チーム内での意思疎通と共通認識が大事な戦術なので、実戦でいつでも使えるとは限りませんが、覚えておくに越したことはありません。バロンバフの上手い使い方としても頻出です。

章末

中盤の時間帯におけるローテーションを曖昧にしている方は結構多いのではないかと思われます。特に①はしっかりと押さえておきましょう。

また、章タイトルからは少し脱線しますが、敵ジャングル内に入ってファイトを行う場合は、青バフ側のほうが戦いやすいということを覚えておいてください。赤バフ側は合流しにくい地形と多数のブッシュで視界を遮られることから、十分な下準備がなければ事故に繋がります

第3章 バロンに触る際の役割分担について

本章では、バロンに触るかどうかの判断そのものではなく、触ると決まった際に自分が受け持つべき役割と判断について解説します。

なお、バロン周辺やスティールルートの視界についてはどれだけあっても困らないので、全員で取るくらいの意識を持ちましょう。

バロンスティールはチームの責任です

①DPS役

まずチーム全体でバロンに対するDPSがどの程度あるのかを考えたうえで、自分がDPS役になるべきかを判断します。

仮に育ちに育ったアジールとマスター・イーがいるならば、ADCすらバロンを攻撃する必要はなく、相手をゾーニングする役に回ったほうがいいケースも考えられます。

もちろん、ADCの装備状況が良くないならば、バーストメイジであってもバロンに攻撃しなければならないでしょう。

ただし、一般的なタンクサポートやAPアサシンがバロンに攻撃したところで焼け石に水なので、そういった場合は他の役割を遂行すべきです。

②タンク役

バロンからのダメージをタンクするプレイヤーが1名いると安定します。バロンは最後に攻撃した対象から受けるダメージを50%カットする能力を持っているため、間接的にDPSの向上にも寄与します

バロンの体力が減ってきたら、相手JGのスティールを妨害するように動くことも検討してください。

シールドを付与することによってタンク役のダメージを減らせるチャンピオンも、疑似的にこの枠と考えて構いません。

③妨害役

相手JGのスティールや敵集団の進行を妨害する役割も重要です。スティール妨害については、DPS役やタンク役から移行するケースも多々あります。

味方が①②の役割を満たしており、自分がそこに適さない場合は妨害役として動くことになるでしょう。あらかじめ相手JGのルート上で待ち伏せて、CCやバーストダメージで動きを牽制することで、スティールされるリスクを抑えます。

④反転役

いわゆるバロンベイト【補足D】と呼ばれる動きをする際に必要な役割です。VCあり環境であれば、あらかじめバロンに触る時点でコールがあると思うので、反転役として起点になるプレイヤーはポジションを取ります。

ポジショニングとしては、リバー近くのブッシュや壁越しに隠れることが一般的ですが、敵ジャングル内を迂回したり、バロンピット内からフラッシュで敵の裏を取ることもあります。

【補足D:バロンベイト】
集団戦を起こしたい場合に、バロンに触って相手を誘き寄せたところで、主にタンクのCCなどから反転してファイトに持ち込むこと。

⑤ウェーブ調整役

集団戦に勝利したなどで確実にバロンが取れるという状況の場合は、片方のサイドレーンをプッシュしておくことで、バロンバフを活かしやすくなります。

基本的にはトップレーンをプッシュしておくことで、バロンバフ獲得後にミッドとボットレーンを押しながら、タワー破壊とドレイク獲得という流れがスムーズになります。

もし、ボットのTier2タワーもドレイクもないという状況ならば、トップとミッドレーンを押すことになるので、味方がバロンをしている間にボットのウェーブをクリアしておくということです。

章末

バロンに触るかどうかの判断は数をこなしているうちに自然とついてくると思いますが、こういった役割についてはすぐにでも使える知識だと感じたので紹介しました。バロンは強力ですが少なからずリスクのあるオブジェクトなので、自分の役割を適切に判断できることを目指してください。

後書き

前々からマクロの基礎的な部分を1つの記事でまとめたいと思っていたので、ようやく手を付けたという感じです。
ざっと思いついたことは書いたのですが、抜けがあれば適宜追加します。

Twitter:Ntk_Md


いいなと思ったら応援しよう!