人が、まだ怖い。
大学4年の今、友人と話をすると、私たちの間ではこれからの人生の話が出てくる。
入社する会社での仕事内容というよりは、顔を合わせた同期の印象、働き方のこと、もっと先の将来の話…。仕事においてのみならず、飲み会での人付き合いが不安だなんてことも。
職場で最低限仕事ができる関係を築くだけで良いのなら楽かもしれないけれど、でもそのためには仕事外の時間も大事になるやんなと。自分は大人数が昔から苦手。大学のサークルでもそうだった。お酒を勧められるようなことさえなかったけれど、大勢で盛り上がった空間はどうも居心地がよくない。
入学後初めての飲み会は、サークルの新入生歓迎会だった。二十歳になっていないというのを良いことに、飲まず、飲まされずに済む安心感はあった。それでもやっぱり大勢が集う空間は一歩下がりたくなる。一緒に盛り上がれたら楽しいのだろうかとも思ったけれど、自分にはできなかった。それどころか賑やかな人たちが怖かった。活動中は大人しそうに見えたあの人も、その場では人が変わったようだった。たぶんどの大学にもある極々一般的な歓迎会だったのだろうけれど、自分には合わなかった。
帰り道。一緒に参加を決めた子は、無理して笑顔を作っていたと言っていた。私と同じだったと知った。もしかしたら他にも自分と同じように、内心と裏腹に明るく振舞っていた人がいたのかもしれない。でもその時の自分はそんなことを気に掛ける余裕もなく。
帰りの電車では、その時間を思い返してひとり涙を目に溜めた。欠伸をするフリをして、それを誤魔化した。自分の思い描いていたものと違ったことに、悲しくなったのだと思う。サークルとはいえ、オープンキャンパスの運営やスタッフをする学生団体で、真面目というか落ち着いた印象を持っていたから。それに、自分ももう少し打ち解けられると思っていたから。
その場に集まった誰が悪いわけでもないのに、勝手に傷ついている自分を情けなくも感じた。
それでも活動自体はやりがいもあって、なんだかんだ引退まで続けた。それに、1対1で話すとなんてことない人が多いことも分かった。優しい人たちばかり。なのにどうして集団になると怖くなるのか自分でもよくわからない。
そんな感じだから、会社に勤めてからも不安がある。
同じような気持ちの人はどこかにいるのだろうけれど、集団に埋もれるときっと見つけられない。
怖いな。
知り合いにnoteを教えていないからこそ書ける気持ち。
これを読んだいつかの自分が、なんとかやってるよと笑っていられますように。