NAGAREYAMA F.C. CSL1 後期第5節 感想
2024年10月13日、NAGAREYAMA F.C. 2024シーズン千葉県社会人サッカーリーグ1部(CSL1)後期第5節、対戦相手は房総ローヴァーズ木更津さん(以降、ローヴァーズさん表記)。会場は木更津市ローヴァーズドリームフィールドです。
2024シーズンCSL1最終節となる今節を迎えた時点で、ローヴァーズさんが首位、NFCが勝ち点3差で2位。NFCは勝てば勝ち点では並び得失点差による逆転でのリーグ優勝&2位以上が得られる関東社会人サッカー大会の出場権を獲得となりますが、引分け以下の場合は他会場の結果次第ではあるものの2位以上は難しいという「勝つしかない」という厳しくも痺れるようなシチュエーションでこの試合を迎えることになりました。
後期第5節のスターティングメンバーは、GK #1板橋選手。DFは4バックで右から#2岡田選手、#5長坂選手、#9橋本選手、#16延山選手、中盤は3枚で#26三好選手、#24栢野選手、#23長野選手、前線は右に#15板垣選手。左に#10寺内選手、中央に#13板倉選手。フォーメーションは4-3-3です。サブは#3牧野選手、#6山室選手、#7砂田選手、#8小野田選手、#14高木選手、#17今山選手、#18加藤選手、の7選手です。
◾️互いにハイリスク・ハイリターンな前半
前半キックオフ。ローヴァーズさんはディフェンスラインを若干低めに設定して、ディフェンスと中盤の選手たちで落ち着いたボール回しでビルドアップ、NFCの選手たちを引き込み陣形を崩してから前線にボールを運ぶ戦術をとってきました。
対するNFCは前線の選手たちが相手ボールホルダーに対しハイプレスを敢行。また、中盤が間延びしないようディフェンスの選手たちは極端なハイラインを敷いてコンパクトな陣形を保持することにより、相手陣内高い位置でボールを奪ってショートカウンターに繋げることを狙いとした戦い方となりました。これにより、NFCにとっては自陣ディフェンスラインの裏の広大なスペースを取られればピンチに(ハイリスク)、相手ゴールに近い位置でボールを奪いきれればチャンスに(ハイリターン)、という状況になります。
立場は違えどハイリスク・ハイリターンなのはローヴァーズさんも同様。ミスの許されない緊迫感のあるゲーム展開となりましたが、両チームともに集中したプレーを継続。互いに何本かシュートは放つものの決定機なく、0-0のスコアレスで折り返します。
◾️諦めない思いが引き寄せた劇的勝利
後半キックオフ。試合展開は前半の流れを踏襲しますが、徐々にローヴァーズさんが押し込むようになります。
何度かNFCのディフェンスラインの裏をとることに成功し、その都度NFCの選手たちは追いかける形でのボールホルダーへのアタックを余儀なくされ、ファール→セットプレーのピンチを何度か迎えることになります。しかしNFCはセットプレーでの守備は集中して対応し、ほとんどはシュートまでは持ち込ませず決定機を与えません。
一方のNFCの攻撃はローヴァーズさんのタイトな守備に苦しめられ、特に前線の選手(#13板倉選手、#10寺内選手、#15板垣選手)にボールが渡った時はすぐさま複数名の相手選手に取り囲まれ、キープ、ポストプレーもままならずなかなか相手ゴール前までボールを運べなくなり、時間だけが過ぎていきます。
勝たなければならないNFCは、後半残り10分でCBの#9橋本選手を前線に上げ勝負に出ます。
GK#1板橋選手が左サイド前方のスペースに非常に鋭いパントキックでパス、#10寺内選手が相手選手と競りながら追走、誰もがゴールラインを割ると思ったボールを諦めることなくスライディングでライン上で収めることに成功します。この流れからの攻撃はゴールとはなりませんでしたが、このプレーでNFCの選手たち、そして目の前でプレーを見せられたサポーターのギアを間違いなく一段上げました。
波状攻撃を続けるNFCに対し、体を張ってディフェンスするローヴァーズさん。ゴール前のこぼれ球を#13板倉選手がバイシクル気味にダイレクトボレーするも、相手GKのファインセーブでゴールを割ることはできず。
そして迎えた後半43分、相手選手のヘディングでのクリアに、ペナルティエリア外で#9橋本選手が落下地点の予測からの動き直し→トラップ→インパクトのタイミング・コース・スピード全てが完璧なミドルシュートをゴールネットに突き刺し、遂にNFCが先制に成功します。
そして残り時間ベタ引きすることなく高い位置で強度の高い守備を継続し、タイムアップ。NFCは劇的な勝利を飾り、逆転リーグ優勝&関東社会人サッカー大会出場権獲得を果たしました。
優勝に導いた#9橋本真吾選手スーペルゴラッソ
そしてチームメイト、サポーターとの歓喜
◾️リーグ制覇、そしてここがスタート地点
NAGAREYAMA F.C.は2021年クラブ発足以降、2022年千葉県社会人リーグ3部優勝、2023年同2部優勝、そして2024年同1部優勝と3年連続千葉県リーグ優勝を果たしました。加えていずれも参入初年度での達成という偉業です。
しかし、今シーズンはここで終わりでなく、むしろスタート地点です。2025シーズン関東社会人サッカーリーグ昇格をかけた関東社会人サッカー大会がこの後に控えます。
今シーズンの各都県リーグ1部上位計16チームによるトーナメント戦。関東社会人サッカーリーグに昇格できるのは上位2チームのみ。土日2連戦×2のハードスケジュールで、負ければ即トーナメント敗退の過酷な大会です。
厳しい戦いになるでしょうが、NAGAREYAMA F.C.ならチャレンジャーとして挑み、昇格を勝ち取ってくれると信じています!
1回戦は11月2日、対戦相手は埼玉県4位のFCカラスト埼玉南西さん、会場は神奈川県立スポーツセンター球技場2(人工芝)で11:00キックオフです。もちろん筆者も現地に応援に行きます。よろしくお願いいたします。
お読みいただきありがとうございました。
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