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そもそも開業や医院継承をするのが良いのでしょうか?

勤務医の期間が長くなると、そろそろ開業、医院継承という話が出てきます。本当に勤務医より良いのでしょうか?
勤務医は大学院修了後2年しかやっていなかったので、そこまで詳しくはないのですが、色々な方から聞いている話を合わせて検証してみます。

1. 勤務医

勤務医の利点は、借金を背負わず、経理やスタッフ管理もしなくて良くて、患者さんが一人も来なくてもお給料が貰える事です。
職人の歯科医師として働きたいという先生には向いています。

ただ、雇われ院長になると、そうも言ってられなくなります。
管理職となるので、経営に携わっていかなくてはいけません。
また大学関係であれば、教育そして研究が必須で、臨床だけに集中出来る環境などないでしょう。

最近よく相談を受けるのが、勤務医として年数を重ねてきて年齢が50手前になった先生からです。
勤務先の院長が、そろそろ代替えの時期になり、若先生が院長になるというタイミングです。
小さいクリニックだと確かに悩ましい問題です。大きい病院であれば、定年まで働くというのもありと思いますが、歯科医院では少ないのが現状です。

また歳を重ねてから開業を考えた場合、問題があります。
軍資金が沢山ある人は良いのですが、あまり自己資金がない場合は、
銀行が長期で貸してくれない
という点です。

そういう方に僕がアドバイスするのは、極力リスクを減らすための
居抜き開業
です。居抜き開業に関しては、

を読まれていなかった、参考になるかもしれません。

2. 開業医

開業医になって僕が一番良かったと思うのは、
時間を自分でコントーロール出来る
ようになった事です。

仕事をするのも休むのも自分で決める事が出来ます。
また自分が使いたい機器を購入出来ます。
研修会に参加すれば、研修会費や旅費は経費になります。

ただ、勤務医の利点と逆で、借金を背負い、経理やスタッフ管理もして、患者さんが一人も来ないとお給料は出ないという事です。

最近、時代の変化が大きくて、経営者は結構大変です。
その大変さを楽しめる人が、開業すると良いと思います。

3. 医院継承

僕が知っているかぎり、医院継承がスムーズにいくケースが少ないように思えます。親御さんの時代と、今の時代の医療スタンスが大きく変わっているのが原因でしょう。

私大に通われていたら親御さんからすると、学費でかなりかかっているので、その時にキャッシュがかなりアウトしています。
そのために医院の設備等が老朽化している場合が多いです。

そんな場合に、医院を改修して継承をしようとすると結構お金がかかるので、結局は、他の場所で新規にやった方が安くなる事が多いです。実際、親御さんと別のところで開業する先生も多く見受けられます。その方が親子関係は上手くいっていると聞いた事もあります。

親御さんサイドにアドバイスする場合は、若先生に色々と昔はこうだったとか古い考えを押し付けないこと。逆に若先生にアドバイスするのは、育ててくれた親御さんに対して、それ古いよと完全否定しないこと。お互いに譲り合いの精神でいくと、上手くいくのかもと思います。

4. 結局のところ

その時々で、やりたい事をやる!これに尽きるのでは。
勤務医が良ければ勤務医やっていれば良いし、開業したければ開業すれば良いし、医院継承したければ継承すれば良い。
そして大事なのが、その時の選択を後悔しないことかと。

一度きりの人生、楽しまなきゃ損です。

写真:今回も生月島の写真です。綺麗な海に日々癒されています。

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